49. いよいよ始まる、百日の行
夏休みも終わり、ついに、四度加行という百日の行が始まりす。みんなは、下界の風にあたり、気もまだそぞろといった感じも否めないですが、7月までとは比べものにはならないつらい毎日が始まります。自分は奥之院の人たちにだいぶ脅かされてきたので、充分に覚悟はできているつもりではあります。
今日から、起床は3時で就寝は夜10時なのですが、最初の頃は寒くてなかなか寝付けないのです。本当に寒くて熟睡ができなくて、困ってしまい、どうしたらいいかと悩んでいましたが、そんな悩みもあっという間に解消されました。強行スケジュールで疲れ果ててそれどころじゃない。一日に行なうべきお参りは朝夕の毎日行なう勤行の他に、一日3回、各2時間ずつあって、それは百日の間、必ずやり遂げなければいけません。
たとえば、風邪を引いてダウンしたとします。すると、その日の分は、他の日の睡眠時間を割いて一日で6回やるか、一日4回を3日間やるとか、とにかく、必ずやらなければならないのです。なので、病気にでもなって何日も休んだら、取り返すのは不可能なので、これでもう修行は終わりです。
それから、身内に不幸があって、家に帰ることになったら、たとえ、たった一日であっても、ここを一度出て行くのは許可されないので、どんな理由があったとしても、それで終了です。こうなると、本人の意思のみでなく、運命的なものを感じます。やはり、高野山での一年間は、何か特別な、別の世界に行ったような感じがしました。




