44. 食生活の習慣の違い
ある日、また、突然に、大衆供養がやってきました。今度は何がきたのか、とても気になる。当然、いつもの太った食いしん坊が偵察です。
すると、なんと、なんと、納豆でした。そうか、自分は好きで食べるけれども、カレーやコロッケほど感激はしないな。やはり、院生たちは、そこまで喜んでいる人はいないようで、他に、なぜそんなものがきたのか不思議がる人たちが若干名いたのです。別に不思議でないだろうと思うのですが。
すると、そのうち、食堂(ちなみに、これは、しょくどう、ではなくて、ここでは、じきどう、と読みます。色々と勉強になる)から、大声が…。
「ウソだろーっ!」
「こんなもの、食べられない!」
何人かが、すごい騒いでる。
何を今さら、さっきからわかってるはずなのに…。
その、驚いている人たちは、関西からきている人たちでした。彼らが言うには、関西では納豆を食べる習慣が全くなく、納豆、といえば、関西では、甘納豆のことをいうらしい。つまり、彼らは、納豆がきたと聞いて、お菓子の甘納豆が、なんでやってきたのか不思議に思った、というのです。
なるほど、いわれてみれば、合点がいきます。その納豆は、関東にあるお寺からの大衆供養でした。関東の人はそんなこと知らないですからね。おまけに、これもひと月に一度くるようになりました。納豆より、コロッケにしてほしいとは言えないし。
せっかくご好意で大衆供養で頂いたものを、関西人たちは食べないわけにはいかないし、マヨネーズを大量にかけて、納豆の味がわからなくなるくらいにして、無理矢理飲み込んでいました。どうやら、彼らには、他の人たちよりも行が増えたようです。
それにしても、当時、納豆は全国区でなかったことが、自分にとって一番の驚きでした。日本を訪れる外国人の一番苦手な日本の食べ物が、納豆ではありますが、日本人ですら、食べられないものが、外国人が食べられなくても当たり前かと思いました。




