40. 寮監は大変
やはり、世の中、色々な職業は数あれど、大変な仕事はたくさんありますが、行きつくところ、人間関係のトラブルが本当に1番つらいと思います。この寮には、4人の寮監(寮の監督)という人たちがいます。
この人たちは、授業は行わず、授業のスケジュール管理とか、生徒たちの、管理とお経や作法の指導など、と、1番大変なのが、生徒間のトラブル解決係です。なんせ、一年もの間、ここにいる人たちは他に誰とも接することがないのと、これだけタイトなスケジュールで、身体もつらいし、気が滅入ってしまうので、イライラが募り、また、けっこう血の気の多い人たちもいたので、喧嘩がよく起こります。4人の寮監はさぞかし大変だっただろうと思います。
それから、ここが如何に大変かということについてのエピソードですが、まれに、勤行中に、急に立ち上がり、叫びながらその辺を走り回る、人がいる。そして、パッと席に戻って、みんな驚いて、どうしたのか聞くけど、何故か当人は覚えてないのです。発作的にキレてしまったようですね、怖いんです。たしかに、精神的に弱い人は、急にものすごい大声をあげて、後できくと、大声をだしたことは覚えてはいるけど、何故そんなことをしたのかは自分でもわからない、とか、他にも異常な行動をしたり、どれほど極限まで追い詰められていてつらいのか、朝には、夜逃げして人数が減っていて、卒業するまでに7~8人くらい減りました。
その度に4人の寮監は色々と大変そうでした。だけど、この4人は前年までの、ここの卒業生なのです。寮監を一年務めると帰っていく。何故一年間つらい思いをしたのに、よく、そのままさらに一年も残っていくなと思ったのです。しかし、その理由というのが、ここを卒業して、その上、寮監までやっていたというのはかなりお寺界では高評価らしく、お寺への就職を考えた時、かなり有名なお寺への就職も有利になり、おまけに、就職してからもすぐにいい地位につけるという、特典あり。生涯、僧侶として勤めていくのには、見逃す手はないですね。ただし、一年終わって、あと一年ここにいる気持ちのゆとりがあればの話しですが。




