32.新装備と秘密の書庫
更新予約時間をミスりました!
申し訳ない~~
おっと、忘れるところだった。
魔法師ギルドの書庫にも寄る。時魔法についてちゃんと調べるぞ!
………なかった!
そんな馬鹿な。
司書さんに尋ねたところ「基本六属性以外の詳細な本は資格がないと閲覧できない」のだそうだ。おそらく資格=スキル。
レトを見せてこの子のために、とお願いしてみたが、駄目だった。司書さんもメロメロのレトも規則の前には無力…!
無念。レトもしおしおになった。
…レトさんや、そのネックレス貸してくれない?
駄目?
だめかー…。
激しくイヤイヤされて、地団駄を踏まれ、更にひっくり返って駄々をこね始めたのでさすがにあきらめた。
君、それなくてももう魔法使えるじゃないの…。回復魔法だけじゃ嫌なんだろうか。
まあ仕方ない。リューシーたちとも仲良しみたいだから、いいよ! それはもう君のものだ!
そんなわけで読めず。
おとなしくカウント教本読もう。きっとすべてはそこに書いてあるはず。ほんとか?
はい次~。
冒険者ギルド。
ランク4『ラッキー☆アドベンチュラー』になった。
なんぞ??
報告出来るやつは片っ端から報告したから何が影響したかちょっとわからない。
「上級BOSSにレイド参戦する」「中級BOSSレイドに参戦する」「レイド戦でMVPを取る」辺りも報告したので、もしかしたら関係しているのかもしれない。
称号効果は「あなたのラッキーにあやかりたい! 住人からの好感度が上昇(微)」。にゃふん、モテちゃう。
いや冒険者称号なら強くなるやつはなかったのか!? いや、でもこれで強くなったらなんか変だな??
というかこれ、もしかして「やーいラッキーまぐれヤロー!」っていう悪口称号なのでは!?
…いやいやいや、被害妄想はいけない。
うん、『ハリボテ冒険者』じゃなかったんだからよしとしよう。
それにしても、突出した特徴がないとランク称号でプラスをつけるのは難しいね。猫も魔力とかMPとか欲しいんだが。
いや、そうか、猫の突出した特徴が好感度なのか。たしかに風猫族の種族特徴としては間違いじゃないけど、冒険者ぞ?
ちなみに住人というのは魔物(従魔や召喚獣)を含まないNPCのことだ。つまりテイマー補正ではない。
冒険者ぞ!?
…冒険者活動にしても、街の便利屋さんとして活動するのが猫には合ってるのかもしれん。
はい次~。
狩人ギルドでランク4に上がった。『見習いスリングシューター』だ。ランク4は主に使っている武器名になるという噂通りの、順当なランクアップ。こちらは戦力アップで安心。
狩人の実績解除スキルは『森歩き』『ミミック』。
レンジャー系のスキルですな。
『森歩き』は森を歩いたり、痕跡を辿ったりするのが楽になるスキル。探索者ギルドでも出るらしい。ついでに森でひたすら迷子になりつつサバイバルしていればそのうち習得出来るスキルでもあるそうな。ただし1週間くらいかかる。もしやるなら初心者の頃にラーニング手袋付きでやりたかったね。
『ミミック』はカモフラージュ系の擬態スキル。特に自然の中での擬態に特化している。『隠密』や『隠れる』と相乗効果のあるスキルだ。
ちなみに街中での擬態は『変装』という別スキルで、探索者系列。
両方とも、今のところ森に特化してどうこうする予定はないからいらんかな?
ランクアップはこのくらい。
気になるスキルは特になかったかな~。
さて、次は買い物と書庫巡りだ。
まずはテイマーギルドへ来た。
従魔・召喚獣の専用アクセサリー売店を覗く。
ルイ用に耐久・スタミナ・HP・筋力辺りが上がるアクセサリー。レト用に魔力、MPが上がるアクセサリーが欲しい。あとレトはヘイトが下がるのもあった方がいいかな?
ルイ用はこの『元気のタッセル』がよさそう。耐久と筋力が上がる。赤色でルイに似合う。装備すると荷鞍の四隅に真っ赤なタッセルがつく。あらかわいい。
試着してみると、ルイも気に入ったようでポクポクと楽しそうに歩く。かわいいかわいい。採用!
8万zとまあまあのお値段するが、アクセサリーが高いのなんてわかりきった話だ、問題ない。このためにコンロをあきらめたのよ!
これで完全にスカーフがお役御免。
ルイのアクセサリー3枠は、『騎乗用荷鞍』『ツールバッグ』『元気のタッセル』に変更だ。
次はレト。
魔力が上がる『魔法のタッセル』と、MPが上がる『とんがり帽子』、どっちにするか、どっちも買うか…。
両方買うと、レトは『がま口ポシェット』も『ポーションポケット』も装備出来なくなっちゃうのが難点。
うーん、リューシーとロアンの入った魔宝石を、杖に加工出来ればなあ。
杖職人といえば、エドさんは杖を加工出来たはず。でも杖専門じゃなくて、革工と木工って聞いたから、たぶん魔宝石の加工はしていない。
ん~~、いや、錬金術師の店を探しに鷹の目商店街行くし、そのときに杖の店も探してみよう。新規開拓だ!
ひとまずレトにも試着してもらう。
最初はがま口を外すことを嫌がっていたが、魔力とMPが上がるのは嬉しいらしく、あっさりと未練を捨てた。早い。
とんがり帽子は淡い緑、タッセルはモスグリーンで、つける場所は自由に選べる。とんがり帽子の先につけてみた。とても可愛い。似合う。
欲をいえばケープも欲しい。くぅ…! アクセサリー枠が足らん!!
こちらは2つ合わせて17万z、これは必要経費!
レトのアクセサリー3枠は、『魔宝石の組み紐ペンダント』『とんがり帽子』『魔法のタッセル』になった。
よし、次は書庫。
ペチカちゃんに聞いたテイマーギルドの秘密の書庫へ、いざ行かん!
書庫の司書さんに「美味しい牧草」について尋ねると、噂通り書庫へ案内してくれた。やったぜ。ありがとうペチカちゃん。
テイマーギルドの秘密の書庫も、作りとしては錬金術師の秘密の書庫と同じっぽい。
薄暗いんだけど、部屋の隅っこに置いてある丸いガラスがうっすら光っていてほんのり明るい。
近づいてみると、ガラスの中にはジェリが入っている。ジェリって光るの??
ジェリを加工したアイテムかとも思ったが、じっと見ているとノソッノソッと動く。おお、生きてる。意外とかわいい。
普通のジェリより鈍そうだし、光るし、絶対野生には向かない個体だなコレ。さすがテイマーギルド。
しかしよく見ると、なんだか表面が少しひび割れているような。乾燥してるんかな。ジェリは水が欠かせない子だったはず?
「この子、水をあげなくていいにゃん?」
「あげてくださいますか?」
書庫の司書さんに尋ねると了承(?)が返ってきたので早速『ピュリファイ』…と思ったけど、ジェリが聖属性でどうなるかって試したことなかったので、ギリギリ踏みとどまって『クリエイトウォーター』。
ぽちゃん、と水が滴ると、ぽわわんとジェリから光がこぼれ、書庫の中が更に明るくなった。うるつやきらりん?
『おめでとうございます。隠された秘密に辿り着きました。スキル『魔物の心』が取得可能になります。SP10とプレゼントボックスを入手しました』
やったぜ。
そういえば錬金術師の秘密の書庫も、こんな感じだったっけ。なんだか懐かしい。
ジェリもみょんみょんして元気いっぱいだ。動きすぎて乾燥したのでは説。
しかし『魔物の心』ってなんだ、意志疎通スキルか? すごい気になる! ペチカちゃん取ってるだろうか。聞いておこ。
いや運送ギルドで届いた小包まだ開けてないから、開けてからだな。
さて、『美味しい牧草』について聞いてきたのでその本をまずリファレンスしてもらう。
その名も『美味しい牧草探訪記~草食獣と歩いた1095日~』。なかなかマニアック。
ペチカちゃんからあらましは聞いているけど、実際読むのはまた別だ。むしろオススメを聞いてから読む本は、また別の読書体験として素晴らしい。
……はい。
概要としては「アイテムとしては入手できないが、特定の魔物種が大変好む牧草が生えるポイントは各地に点在しているので探してみようね!」という本だ。
面白かったのは、各草食獣に対応した牧草地マップ(季節などで変動する可能性があるので目安程度にとのこと)、それからなぜ魔物種が好む牧草が生えるのかという考察だ。
もちろんマップはロバの地点をメモしました。スクショ出来ればいいんだけど、本はスクショ出来ないお約束がある。
メニューから地図を開いて、本のマップと対応させつつ……。うーん、わかっていたけどメニューの地図が雑すぎて、地点どうこうの話じゃないな。
メニューの地図、未踏破地域はグリッドと向かってる方角くらいしか表示されないし、踏破地域でも大まかな障害物と街道くらいしか表示されないんだよね。そりゃ『地図作成』がスキルにある以上、不便なのは仕方ないんだけども。
ちなみにスキルで描かれた地図は購入が可能で、購入するとメニューの地図と合体してくれる。スキルがなくても、札束アタックで快適な冒険がお約束される世界よ。
本の地図が吸収されないのは、この本を買ってないからでしょうね。
とりあえず街から街の距離で縮尺を合わせつつ、グリッドを細かめにしてだいたいのマスに印をつけることにした。
ペチカちゃんはピピちゃんが牧草まっしぐらだったっていってたし、ルイもきっと見つけてくれるはずだ。
なおマルモに対応する牧草はなかった。マルモは牧草も食べるけどメインじゃないし、召喚獣だからかね?
面白いところでは、ジェリにも好む牧草があるらしい。あとケダマも紹介されていた。ケダマ、ミモモのことなのか、猫が本で見たやつなのかどっちなんだろ? 図がなかったのでわからん。
そして考察。
この特定の魔物種が好む牧草地はいわゆる『魔素』というものが影響しているのではないか、という話から始まった。
魔素溜まり…というのはファンタジーあるあるな単語だけど、このゲームでは初めて聞いたな。
残念ながら魔素溜まりについての詳細な説明はない。ファンタジーあるある的にぼんやり考えるなら、地形的に魔素が溜まりやすい場所または、魔素が生まれる場所ってことかな?
はい。
この魔素溜まりに植物が生えると、わずかながら植物は変異する。魔力を与えて育てると植物が変異するのと同じ話。その魔力の属性バランスが各地点毎に異なり、属性バランスの合う魔物が好む草となっていると考えられる。
牧草を収穫すると通常の牧草に戻ってしまうのは種からの変異までは到達していないからだと考えられる。
つまり、魔素溜まりといってもごくごく微弱な魔力に過ぎない。
これから牧草が完全変異することはあるかもしれないが、それは本当に長い時間がかかることだろう……。
……、???
植物って魔力を与えて育てると変異するの!?!?
え、魔力を与えるって『トランスファー』みたいなこと?? それとも魔法をかける=魔力を与える??
前者ならセーフだけど、もし後者ならかなりやらかしてるな!
わあ、農業ギルドの書庫も見てこないと。
全然関係ないところで詰まりつつ、本を読み終えた。
魔素溜まりについては、探索者ギルドか、魔法師ギルドかな?
美味しい牧草→2章37話
ケダマ(ミモモ)→2章30話
次も書庫での情報収集。
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