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異世界は唐突に始まるようです  作者: サノホロ
6/18

6話

遠くより爆発する音微かに聞こえる小さな村。


最初は爆発音に皆不安になり日の出には早く月の光が辺りを照す中で村人達は起きてしていた。


ふと見張り台で警戒していた自警団の一人が村に向かって歩いてくる三人姿を見つける。


「おい、誰か来るぞ。」

「かなり疲弊してるみたいだな足取りが覚束ないぞ彼奴ら。」

「野盗じゃないか?ほら行き倒れに見せかけて村に入り込もうてやつだ。」


「………いや?ちょっとまて彼奴(あいつら)が着てる服は何処かで見たような……?」


「あっ倒れたぞ!」



判断が出来なかった自警団の一人が村長に服装の特徴を伝えた所村長は慌てて助けるよう指示をして嘆息する。


「ふぅ〖魔道学院〗の生徒が何故ワシ等の村に………あの爆発音と無関係であったのなら良いのじゃがなぁ。」




ちょうど村長が爆発音のする方角を見ると一際大きな光の柱が上空に上り突風が吹きつけ来て、村長は遠い目をしていた。


村長は内心でこう思う。


(無関係なわけないじゃろう!誰か村長を変わって!!)







────




村のとある一室に夕日が彼女の顔を照すと眩しかったのか彼女は目を覚ます。



「ぅん………ここは?」

『知らない天井だ……。手のが定番だよ。おはよう又はこんちは、ようやくお目覚めだねリン。』


辺りを見渡してもロキがいない頭にのかってるのかと触ってもいない事に不思議に思っているとロキの笑い声が聞こえる。


『プークスクス、僕はそんな所にいないよ………僕は力を使い果たし消えてしまった。残念だよリンま………た、い……つか、会える日をま、て……………。』


「ちょっとまって冗談言ってないで姿現しなさいよ!」


『パトリシュ……僕何だか寝むくなちゃた……あれ裸のロリが僕をキャトろーとしてるよ。』


「パトリシュって誰よ!キャトろーてキャトルミューティーレーションの事?!何なのよもう!!」


しばらくしてもロキから反応がなくまさか本当に?とリンが思い始めた時扉が開いた。



「あ!やっと起きたのねリン。心配したんだよロキ様も姿見えないし村の人達に説明するのも大変だったんだよ。」

「あー、ごめんなさい。それから村の人達に説明してくれてありがとうニュラ。」


「どういたしまして!今から夕食の準備が有るんだけどリンの体調が良いなら手伝ってくれない?」





笑顔で答えたニュラだが困った顔でリン手伝って欲しいと聞いて来た為又問題が起きたのかと疑問思った。


「寝てスッキリしたから良いわよ。村で祭りでも始めるの?」



「祭りといば祭りかなー。今村に冒険者ランク、Sランクの英雄さんが来てるんだ。でね英雄さんがすごい食材を提供してくれて宴会する事になったの、すごいよね!」




らんらんと輝く瞳には憧れと尊敬の色が見えそんなすごい人なんだとリンは興味を抱いた。



「ならご馳走作らないといけないわね。こう見えて料理は結構得意なのよ。」

「おー!頼もしいね!ではリンシェフの腕見せて貰いましょうか!」


「ふふふ、ええ望むとこよ。」


ベッドを出て少しふらつくリンだったがそれは少し寝すぎ為であるのは分かってた為身体を軽く解し二人は部屋を出ていった。



『………………ぁ。』





どこかで出番を逃した者もいたが……気にしないで良いだろう。


『……………。』





──────


場所は変わり村の共同調理場には慌ただしく女性達が料理を作っていた。


「早く野菜を持って来な!時間ないんだよ!」

「母ちゃんもっとやさしくしてくれ、ヘトヘトなんだよ。」

「なぁに言ってんだい!男だろ頑張んな!!」


「リンさんすごーいどうやって切ったのすごい綺麗な形になってる!」

「少し練習すれば皆でも出来るわよ。切り方はね──。」



リンは大雑把な切り方しかしてないやり方をみて驚いたが、ここが異世界なのだとしょうがないと、素早く切るテクニックや簡単な料理のレシピ、食材の切り方を教えたお陰で女性陣の調理スピードが上がった。

比例して男性陣の食材担当はひぃひぃ良いながら運んでいた。









そして村長宅では英雄と呼ばれた男と村長が話していた。







「なんと………ドラゴンゾンビが出現したのですか?!」


「そうだ、しかしドラゴンゾンビを足止めしていた者がいてな、出現位置から動いてなかったお陰で街道も無事だ。

被害といえば廃村の跡に大穴が空いたくらいのものなので心配はないと思うぞ。」


光の柱が上空に伸びている光景を村長は思い浮かべて目の前の男がそれをやってのけた事に畏れを抱いたが悟られまいと笑顔をつくる。





「あ、ははは……そ、そうですな!……元々廃村後は魔物や良からぬ輩がうろついていて厄介な場所だったのですが、綺麗になくなったなら心配せずに済みますな。」


「良からぬか、そうだな()()()()()()()()()()寄り付かんだろう。それで今朝頃見た学生達はどうするつもりでいる?」


村長は難しい顔をして伝達の魔道具を見る。


「伝達の魔道具は領主さま方への緊急連絡手段でなのです……なので今回の件が緊急に当たるのかワシ等にはわからんのです。なのでワシの息子に街の衛兵隊に伝えに行かせようと考えております。」


「では、冒険者Sランク〖ディムガルフ〗の特権にて伝達魔道具を使わせて貰う。」


ぎょっとした眼でディムガルフをみた村長は伝達魔道具の規定事項を思い起こし確かにそんな項目があったと頷く。


「………分かりました、ではまずわしがお繋ぎしますのでディムガルフ様はその後に。」


「よろしく頼む。」



村長から受け取ったディムガルフは事の経緯と()()()()に今回の出来事への事後処理の話をし始めた。





村長は一緒にいないと魔道具が動かない為、機密事項を強制的に聞くはめになる。

さらに契約魔法で口外禁止の契約結ばせれて、胃に重大なダメージをおって宴会には出れなかったもよう………あわれである。






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