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異世界は唐突に始まるようです  作者: サノホロ
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18話

"神ですら知らない空間とは?"と質問されれば大抵世界の外と答えるだろう。


だが神々が支配する世界にも例外は存在していた。


「んー?〖地獄怨泥(じごくえんでん)〗が消えた?期待してなかったがあっさり消されたなぁ。」

「地球の地獄から盗んで来た呪いか?相変わらずやる事えげつないなお前。それで誰に仕掛けたやつだ?」


結晶化した瘴気が次元を湾曲させ、ワンルーム程の空間が都市並みに恐ろしい程拡大したその場所に濃い瘴気を纏う存在が語らっていた。


「元クソ勇者君に仕込んだのが今更起動して消された()()()()()な。」

「クックック、という事は元勇者は傷を治す為に地球人を〖魂食い〗したのか神の眷属くらいになると魂喰わないと俺等の瘴気は癒えないもんなぁ。俺等の情報を伝える時に〖地獄怨泥〗が神を襲って元勇者はもろとも消し飛ばされたんだろ。哀れだなぁ。」


「……………。」


〖地獄怨泥〗は煉獄地獄(れんごくじごく)より更に下に貯まる亡者達の怨念が神すら汚す呪いに変貌した最も穢れた()()


「教会に潜入させた奴から救世主共の情報を集めさせろ。」

「おいおい……まさか殺すつもりか?彼奴等は計画の要だぞ強く成ってもらわないといけねぇってのに。」


咎めた男は奥にある巨大な石像を見て言うと言われた男は身に纏う瘴気を拡散させた。


「来る筈の無い()()()がいたら殺すなら問題にならないだろ?」

「俺等が喰った眷属のグループの担当区域か、俺等が送った救世主擬きに殺らせるか?」


顔が見えなかったローブの男の姿が露になる。


「同じ()()()()()殺しあって貰うのも愉快だな。」

「呆れるね、お前も()()()()()()だろう()()()()()


土御門竜崎はニタリと笑うと黒い金属箱を投げ渡した。


「何だこれ?何の力も感じねぇな。」

「俺はここから出れねぇから使い方教えるから潜入している奴と連絡とって情報をもらって来てくれ。」


使い方を教えられた男も纏う瘴気を消し去ると縦長の瞳孔そして竜鱗を纏う赤髪の竜人が現れる。


「世界が違えば常識も違うか………ますます欲しくなるな地球が有る世界線は。」


「まずはこの起点世界を支配してからだな、さぁて後どのくらい保つかなこの世界は。」


竜崎は底の見えない黒く渦巻く瞳を細めうっすらと笑っていた。




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