表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

パワハラ裁判

作者: 戸画美角

その裁判は21xx年にA国にて行われた。


裁判官は眠そうにあくびをしながら裁判を始めた。


「それでは原告は訴訟内容について述べて下さい」


原告である小太りの主婦と思われる女性は話し始めた。


「毎日のようにパワハラを受けて困っているのです!このままでは頭がおかしくなってしまいそうです!」


「それはその・・・被告からパワハラ被害を受けていると、いう意味で合っていますか?」


「当たり前じゃないですか!自らの弱い立場を武器にして私をずっといじめているのです!食事の内容が気に入らなければわめき散らからすし、眠れなければ騒ぎ出すという始末です!世話をする私の立場にもなってほしいものです!」


「分かりました。では、何をお望みなんですか?」


「慰謝料です!私はここ1年間近く苦しんでいるのですから50万円ほど請求したいと考えています!」


「そうですか、本当に1年間もパワハラ被害にあっているのでしたら金額は妥当かもしれませんね」


「でしょう!」


裁判官は開始5分ですでにうんざりし始めていた。


誰でも簡単に訴訟・裁判ができるようにしようというスローガンに基づいて採用された新しい法律および裁判システムはどう考えても失敗だったとしか思えない。まぁ、今回はあまりにも極端なケースではあるが。


裁判官は今日のランチについて考えながら、訴訟対象になっている被告の姿を見た。



それは1歳になったばかりの赤ん坊だった。

感想・コメントなどお気軽にいただければ幸いです。

面白かったらブックマーク・評価などいただけると、次回作の執筆の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ