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欲望に忠実

ゲスいお嬢様的逆ハーの作り方

作者: はるいち



強風に煽られ顔面に張り付いた広告を手にして見ると


〔乳首を吸うだけの簡単なお仕事です。経験不問〕



「……」


「危ないッ」


声にハッとした時にはすでに遅く、トラックが突っ込んでくるところだった。



あ、死んだな。これ。










◇◇◇



見たことのない天井だ(多分)


視界がボヤッとしてるし、身体が動かない。


え、どういう事??



トラックにはねられて麻痺してるとか?



もしくは今流行りの転生?

転生なの?


チートでハーレムでひゃっはーなの?




「あら、起きたのね。お腹が空いたのかな?」



あ、誰か来た。



抱き起こされ、声の主がおっぱいポロリした。




乳首を吸うだけの簡単なお仕事です。



広告の文面を思い出す。



エロい仕事だと思った?

残念!転生して赤ちゃんになるって事でした!



とか言ってそう。

アレ書いた奴。


うん。そういう落ちだと思ってた。だからちっとも悔しくない(棒読み)




乳首を吸うだけの簡単なお仕事をこなしながら、チラリと相手の顔を見るとかなりの美人さんであった。



この人が母親って事は容姿に期待出来そう。


うむ。将来ハーレムを実現してやるぜ。







なんて思ってた時期が私にもありました。


初めて鏡を見た3歳、諦めを知り、家に腐るほどお金がある事を知った5歳、私は思った。


そうだ、お金で解決しよう。


お金があればなんだって解決出来るよね(ゲス顔)



お金の力で美少年侍らせてやるぜ。








◇◇◇


お金で美少年侍ら宣言から早十一年、叔父さんが理事長の学校で学生生活(無人の理事長室で)満喫中


ガサゴソッ

パリッ


高そうな座り心地の良いソファーにゴロゴロしながらポテチを食べる。


『…美羽』

『荻原君?どうし…っん…』


ノート型魔導具にピンク髪の美少女がどアップで映し出されている。


『…』

『…』


うっすらと色ずく頬をし、戸惑いに揺れる瞳の美少女。何かを言いかけて口を開くが言葉が見つからずにいる。


ドラマの1シーンのようなそれは、けれどドラマではない。だってこれは学校のとある教室で今行われていることだから。私の趣味のひとつである盗…げふんげふん…なんでもないです。


もう何回目だろう、このやり取り。


キス→頬染め→戸惑い→何も言えず


相手は違うのに流れは一緒という手抜き。



一言いいですか。


飽きたよ美羽ちゃん。もっといろんなバリエーション見せろよ。え?じゃあ見なきゃいいだろって?そういうわけにもいかないんです。だってイケメン共が美羽ちゃんに侍ってるから。



イケメン共がいろんな女子に告白されたり、振り回したりするのをこっそり楽しむ予定だったのに、世の中うまくいかないものだね。


そんなことを考えてるうちにノート型魔導具の場面が変わっていた。


ん?…ああ、生徒会…

「…」


そこに映し出されていたのは、生徒会長と美羽ちゃんの親密な映像で、なんかイラッとした。




あ、いっけな〜い。担任に頼まれてた書類、生徒会室に届けなきゃ(棒読み)










◇◇◇






〜♪〜♪♪


渡り廊下を歩いていると、遠い場所からメロディがかすかに聴こえてくる。



それは夕方になると流れるメロディで、前世でよく聴いていたメロディで、少しだけ寂しくなる。

家族は元気にしているんだろうか。


たくさんの愛情を貰ったのに、結局何一つ恩返し出来ないまま人生が終了してしまったのが悔やまれる。



前世では家族に愛されてたが、今はよくわからない。父親は魔導のことしか頭にない魔導バカで、家の研究室からめったに出てこないし、母親は何十と会社を経営していて常にあっちこっち飛び回っていてほとんど家にいない。


そのおかげと言ってはなんだが好き勝手出来た。



欲望に忠実に、欲しい物は必ず手に入れた。主にお金の力で。








ガチャッ


ノックせずに生徒会室のドアを開けた私の瞳に飛び込んできたのは、ノート型魔導具で見たまんまの光景だった。




「…ノックもせずに開けるとは常識を学び直してきたらどうですか?」


鬼畜副会長に苦言を呈されたが気にしない。


私は真っ直ぐ生徒会長を見据える。


「どういうこと?」

「どういうも何も見ての通りだ。」


美羽ちゃんを膝に座らせたまま、悪びれることなく生徒会長が答えた。


愛しそうに見つめながら、髪を優しく指で鋤くというオプション付きで。



生徒会長の顔に若干イラッとしたので足早に近くまで行き、生徒会長の顔を鷲掴んだ。


「ちょっと!アンタ何してんの!?」


「!?」



慌てる美羽ちゃんと、痛みで手を外そうとする生徒会長。


ミシッ


ちょっと変な音がしたが気にせず生徒会長(膝に美羽ちゃん乗せ)を投げた。


「うわーッ」

「きゃーッ」


書類とかいろいろのっている皆の机はちゃんと避けて投げてあげた。


散らかったらかたずけるの大変だもんね。優しい、私。


「「美羽ッ」」

副会長と書記が転がる二人に慌てて駆け寄ろうとしたが視線で制す。


何故かビクッとして青くなる副会長と書記。つか、あれ?書記居たんだね。影薄くて気づかなかったわ。あと生徒会長のことも心配しようよ。


投げた拍子に上手い具合に、美羽ちゃんの顔が生徒会長の股間のところに。




エロいので心のシャッターとペン型魔導具のシャッターをきりました(ゲス顔)


そんなことは微塵も感じさせず二人の側に行き、生徒会長の顔を踏む。


「むがッ」


いや、だって、スカートだし、下着見えちゃうと恥ずかしいから見られないようにしないと。


「いやーッ!藍蒔(あいじ)君の顔が、顔がッ」


目が、目がーの大佐っぽい言い方で美羽ちゃんが私の足を退かそうと掴んできた。


邪魔。


私は手に魔力を集め


パンッパンッ

二回叩く。


魔波が広がり男共に届いた瞬間ビクッとなり、ぼんやりとした顔で辺りを見回す。


チラリと美羽ちゃんを見ると、足を掴んでた手を離したので顔面に乗せてた足をどける。

「なんで俺、顔面踏まれてたの?」


「美羽ちゃんを膝に座らせてたから」


「え゛!?うわーッごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!主以外を座らせてすいませんでした!許して下さい!」


言うが早いか藍蒔は見事な土下座を披露した。



肩に手を置き、こっちを見た藍蒔に優しく微笑む。


「主以外に身体を許すとは恥知らずな人ですね。信じられません。」


「藍蒔は恥を知るべきだね。」


さも最初から私の味方だったかのような顔で両隣に並ぶ副会長と書記。


お前らさっきまで美羽ちゃんにメロメロだったよね。書記なんて教室で美羽ちゃんとチッスしてたよね。完全に身体許しちゃってるよね。



「え?え?どういうこと!?」


美羽ちゃんがちょっとパニクッてる。そりゃ驚くよね。俺様生徒会長が急に土下座とかしてたら。



「藍蒔、いつものやつ」

「はいッ」


感極まった顔で藍蒔は四つん這いになる。


「「お手をどうぞ」」


副会長と書記の手に手を重ね、私はゆっくりと藍蒔に跨がった。





「高級でフカフカなソファーもいいけど、やっぱり私は藍蒔がいいわ。あ、ちょっと机まで行って。」


「はいッ」


自分で歩かずに移動出来るっていいよね。


「あああ藍蒔君!?何やってんの!?ねぇ!正気に戻って!藍蒔君はそんな人じゃないでしょ!…アンタのせいね、さっきなんかやったからでしょっ!」



「皆、記憶はどんな感じ?」


「なんとなく曖昧な感じですね。ただ、そこの女の側に居なきゃいけないって強く思ってたのは残ってます」


副会長の言葉に二人も頷く。


「葛城君!?なんで名前呼んでくれないの!?」




ノート型魔導具をセットし動画を再生


ピンクの髪の美少女が近づいてくる


『…美羽』

『萩原君?どうし…っん…』


「ななな何これぇー!?なななんで私がッ、私のッ、なんなの!?どういうこと!?萩原君!」


書記にすがり付く美羽ちゃん。


どういうことって萩原君の盗○eyeがいい仕事してるだけですが何か。


「夢うつつだったけど、あれ本当にしてたんだな。」


すがり付く美羽ちゃんはスルーですかそうですか。


「君達に“魅了”が効果あると思わなかったわ。誤算だったね。」


「“魅了”が効果があるということは、それだけ我々が人に近い心を持っているということではないでしょうか。そんな心を持つ我々を創造出来てしまう主は天才ですね。」


「うんうん。主、天才。そんな主と共に居ることが出来て俺は幸せ。」


「俺、主の柔らかなお尻を感じる悦びを知れてよかっ…あうッ」


藍蒔の尻を強めに叩いてやった。


「藍蒔はド変態ですね。尻を叩かれて興奮するんですから。うっすら染まった顔でこっち見ないでくれますか。気持ち悪いんで。」


「なッ、テメッ、俺がド変態ならお前だってド変態だろーが!知ってるんだからな。お前が主の「私を無視するなーッ」


美羽ちゃんブチギレるの巻。


顔がちょっと放送禁止に近いけどいいの?


イケメン共にその表情ばっちり見られてるけどいいの?


そんなことより私は藍蒔が言いかけたことの続きが気になる。


うん、嘘。


なんて続くか知ってる。


私の髪をとかしてくれた後、ブラシに付いた髪の毛を取って置いたり、私の使用済みティッシュを取って置いたり、私の入った湯船のお湯を盗って置いたり、私の噛んだガムを盗って置いたりするんだよね。


「いやあーッ」


ん?もしかして声に出してた?


美羽ちゃんの副会長を見る目がヤバいんだけど大丈夫?


「なんなの!?ねぇ、なんなの!?変態とかの裏設定なんてなかったでしょ!やめてよ、そういうの。ちゃんと設定通りにしなさいよ!」


「あれ?知ってたの?生徒会メンバーが俺様とか鬼畜とかそれぞれ演じてたこと。」


「そんな感じではなさそうですよ。…この人のこの感じは、アレじゃないですか?所謂電波、というヤツじゃないでしょうか。」


鬼畜メガネ改め変態メガネが、知的さをアピールするようにメガネをクイッとしながら言った。


「私は電波じゃない!…ここはね、《plantae》恋の緑化大作戦〜君で光合成〜っていう乙女ゲームの世界なのよ。貴方達の名前って植物の名前がどこかに入ってるでしょ?それがその証。フフッ、貴方達は攻略対象者ってやつなの。私に愛されなきゃ存在価値もない存在なの。わかった?自分達の立場が。わかったならさっさと私に愛される為に努力しなさいよ!フフフッ、私を一番いい気分にした人を愛してあ・げ・る。あ、夜の方の相性も確かめなきゃッ。まずは誰にしようかなぁ〜。美羽悩んじゃう。」


確実に攻略対象者(と思われている)人達全員喰う気満々じゃないですか。やだー。




「こいつが何言ってるのかさっぱり解らん。」


「ゲームの世界とか、やっぱ電波じゃね?」


「これで電波ということが確定しましたね。」


「電波じゃないって言ってるでしょッ!…ああ、そっかあ、私の言ってること信じたくないんだね。信じたら、自分達がゲームキャラだって認めなきゃならないものね。」


副会長と書記に目配せすると、私の意図を察し行動する。


「美羽さん、あちらのソファーでお話しませんか?…お互い誤解が生じて少し心がすれ違ってしまいましたから、ゆっくり話しましょう。…俺の胸の内とか、いろいろ貴女に吐き出させてください。」


副会長が美羽ちゃんの手をとり、浅紫の瞳に蠱惑的な色を宿す。


「…美羽。」

書記が無口という設定を思い出したかのように名前のみ呟き、愛しさと切なさの宿る赤紫の瞳で見つめる。


「な、何よ急に。…まあ、いいわ。付き合ってあげる。」


うん。チョロイン。


二人に手を引かれソファーに移動する美羽ちゃん。


手を繋いだままソファーに座り


「…美羽。…この唇に俺…。」


書記が美羽ちゃんの唇を指でなぞる。


「美羽さん。…俺を見て。そう、良い娘です。」


副会長が美羽ちゃんの頬を指で撫でる。


そして私は愛馬、藍蒔号の尻を叩き三人の元へ。



「美羽ちゃん、ここはゲームの世界じゃないよ。」


「…ずっと思ってたけどアンタ誰?アンタみたいなキャラ知らないんですけど。

モブはモブらしくしてなさいよ。何でしゃばって生徒会メンバーと仲良くなってんの?…ああ、もしかしてアンタも転生者なわけ?『私モブなのに何故かイケメンに構われちゃって迷惑です』なパターン狙ってんの?おあいにく様。誰一人アンタになんてあげな〜い。アハッ…痛ッ!ちょっ、手、痛いッ」


どうやらイラッとした二人の手に力が入ってしまったようだ。


「さっきから言ってるけど、ここはゲームの世界じゃないよ。私達の話聞いてなかった?彼等は私が造ったの。私の作品の《自動人形》ってやつなの。」


「はぁ?」

何言ってんだこいつって顔で見られた。


私からしたらお前が何言ってんだって感じだわ。










美貌に期待出来ないとわかった幼き日、イケメンが惚れないなら惚れるイケメンを造ればいいじゃないって気がついた。


気付いた私は早速行動にうつした。


父親がエロ目的で開発した人の皮膚っぽい何かを人の皮膚そっくりに改良し、父親がエロ目的で開発した人肌の温もりっぽいものの体感を人肌の温もりそっくりに改良し、父親がエロ目的で開発したアレとかコレとか兎に角改良しまくって最高の《自動人形》を造りあげたのだ。


ちなみに生徒会メンバーが《plantae》恋の緑化大作戦〜君で光合成〜の攻略対象者そっくりなのは、前世で友達がそのゲームをやってたのを見ていて印象に残ってたからパクっ…あ〜、え〜と、参考にさせてもらったからだ。


私的には俺様とか鬼畜とか、正直イラッとなるだけでキュンとしないから、生徒会長と副会長の素は変えた。別に変態にしようと思った訳じゃないのに、何故か二人共あんな感じになってしまったのはなんでだろ?解せぬ。


この先もっとイケメンを増やして、将来リアル乙女ゲームなテーマパークとか作るのが私の夢だ。そのための生徒会だったりもする。女子の男の好みやら行動やらアレコレ調査しなければならない。断じて盗○趣味を正当化するために思い付いたとかではない。(棒読み)


実は生徒会以外にも何体か情報収集目的の《自動人形》が学校に通ってたりする。勿論、理事長には内緒だ(オイ)


情報を制す者が世界を統べると私は思うので、これからも情報収集特化タイプを増やしていろんな場所に潜ませ、いろんな方面の偉い人や権力者やらの弱みを握って上手いことやりたい(真顔)


夢が広がるわ〜。



「…っと!聞いてるの!?」


いや聞いてない。


意味無く藍蒔の勝色の髪のてっぺんを輪ゴムで結ってみた。


なんか飽きたな。


「めんどくさいからもうゲームの世界ってことでいいや。」


「モブのくせにホントムカつく女。…ねぇ皆、美羽この人嫌い。追い出して。」


「ソファーに移動する前に“魅了”使ってたでしょ?でも、美羽ちゃんの魅了はもう効かないよ。」


「なっ…んのこと?美羽そんなもの使ってないよ。」


「美羽ちゃんの“魅了”ってすごいよね。生徒会メンバーにも効いちゃうんだから。」


「だから使ってな「すごいのは、“魅了”が効くような人間味溢れる存在を創造出来る主です。」


「俺もそう思う。…ただ、一時とはいえ主以外を一番て思わされたことが腹立つ。」


ギロッ

「ヒッ」

人を殺しそうな目で睨まれ美羽ちゃんがビビる。


「同感ですね。主以外をあんなにも、あんなにもッ」

ギリギリッ

「痛い痛いッ!手がッ」


副会長の握力に騒がしくなる美羽ちゃん。


「主…、俺、今まで以上に頑張るから、主以外で心を満たした俺を嫌いにならないで。」


「もう二度とこの様なマネはしません。俺にとっての至高は主だけです。」


「二人共…」


正直、皆が美羽ちゃんに夢中になってる姿を見ながら、モヤッとしたりイラッとしたりしてた。皆の本心じゃないって分かっていても少し寂しかった。


私は藍蒔から立ち上がり二人の側へ。


「ああ〜…主の温もりが…」


「私ね、正直ホッとしてるんだ。」


「「…主。」」


「皆に男性のシンボル造らなくてよかったわ。…正確には、造らなかったんじゃなくて造れなかったんだけどね。でも、造れなくて良かったと思ってる。だって、シンボル付けちゃってたら…ねぇ。」


チラリと美羽ちゃんをみる。


「そう…ですね。もし付いてたら今頃恐ろしい結果が待ち受けていましたね。主に付けて欲しいと懇願して断られ落胆しましたが、こうなってみると英断ですね。…けど、やはり欲しい気持ちは今も強くあります。」


「あ〜…だな。俺もすっごく欲しかったけど、付いてたら俺等喰われてたな。絶対。今回付いてなくて良かったけど、やっぱ欲しいなあ。…主、ダメ?」


「は?…え?え?付いてない??え、お、女?」


「俺も俺もッ!すっごい欲しい!アレが手に入ったら俺は、更なる高見を目指せる気がするぜッ。」


お前の目指す高見とは一体。




「そんな皆さんに朗報です。…藍蒔。」


名を呼べば素早く私のノート型魔道具を持ってきた。

ある記憶が入っているクリスタルをセット。


ソファー三人組に向けてポチッとな



5、6メートル先に映るピンク髪の女子高生の後ろ姿と男子高校生の後ろ姿。二人は手を繋ぎアパートの中へ。


早送りで二時間後。

なんか艶っとした女子高生が出てくる。


「なッ!?」



5、6メートル先に映るピンク髪の女子高生の後ろ姿と男子高校生の後ろ姿。二人は手を繋ぎアパートの中へ。


早送りで二時間後。

なんか艶っとした女子高生が出てくる。(男は最初とは別の人)


「なななッ」



5、6メートル先に映るピンク髪の女子高生の後ろ姿と男子高校生の後ろ姿。二人は手を繋ぎアパートの中へ。


早送りで二時間後。

なんか艶っとした女子高生が出てくる。(男はまた別な人)



この後、約20人ほど続く





「何よこれぇーッ!?ああアンタわたッわた私をッッ」



「は?バカかお前。なんで主がお前みたいなビッチに貴重な時間さかなきゃならないんだよ。俺に決まってんだろが。」


彼の中では何かが決まっているらしい


「はあッ!?萩原が私をストーカーしてたってこと!?」


もはや呼び捨て


「は?ストーカーじゃないし。卑怯な手段でお前ごときに夢中だった俺は、お前が困った時に即座に解決出来るように常に近くに居ただけだ!登校、下校は勿論、校内の移動(トイレの時のみ)、軽い寄り道から艶っとした寄り道の艶っと(回数)確認、帰宅後の(トイレの回数)確認。俺はお前の守護神〔ガーディアン〕と言っても過言ではない。」


人、それをストーカーと呼ぶ。


「いやぁああーーーッ」


美羽ちゃんが手を振りほどこうとしたがギュッと握られていて果たせず。


「五月蝿いです。」


副会長にキュッと絞められ落ちた。






「で?何が朗報なんだ?主。」


「男の子(の身体)に詳しい美羽ちゃんが居れば、君達にシンボルを造ってあげられるよ。」


「「「おおーッ」」」


「俺、どんなヤツにしようかな〜?」


「俺は、実用的なのがいいですね。」


「使い心地に拘りたい。それで俺は、俺はフヘへッ………あ〜、待ち遠しい。」


子どもが新しい玩具を楽しみにしてるみたいな表情でキラキラしてる。


「美羽ちゃんちょっと怒ってたっぽいし、断られちゃうかもしれないからご機嫌取った方いいかもね。」


「「「…あ」」」


「こんな時はマッサージとかしてみたら?」


「そう…ですね。いろいろと解してあげればきっと了承してくれますね。」


「だね。俺等のマッサージ受けたらきっとご機嫌になるよ。」


渡しておいてよかった、上級者向けマッサージの極意本。



「シンボルのために心も身体もトロットロッにして俺等に夢中にさせてやる。」


若干悪い顔になってるのは気のせいだな。うん。



「じゃあ私、先帰るね。…君達が元に戻ったわけだし、嫌な仕事はさっさとすませて早めに帰って来てね。」


「「「ハイッ!お気をつけてお帰りください。」」」





私はドアに〔会議中。立ち入り禁止〕の札をかけ、生徒会室を後にした。


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