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駄々目不在

 駄々目、ちょくちょく仕事に穴をあける。それは頻繁ではないが、チンパンジーほどの勤勉さもない。能書きだけは一丁前だが、責任感はまるでない。

「きょうの休務者は二名、前迫さんと駄々目さんです」

 前迫は仕事ができる。社内でも十指に入るレベル。駄々目会への参加を頑なに拒みつづけている。プライベートで駄々目とあうことに、メリットを見いだせないのだろう。喪われる時間と金銭を思えば、デメリットしかない。駄々目のダメ人間っぷりを呆観することをたのしむ私ですらそう思うのだから、ほかの人間はなおさらそう感じるのだろう。

 駄々目とサシで飲んだ勇者が、この会社には四人いる。私にはまねできない。冗談ぬきで、四人をリスペクトしている。ギャラリーもなしにドドリアさん似のおっさんと飲んだところで、メリットはないはずだ。損得勘定だけが人生ではないけれど、人生がもったいない。もったいないお化けが出るだろうし、MOTTAINAIとか片言で言われるレベル。そこまで献身できる器の大きさは、ぜんぜん羨ましくない。


「前迫さんが1.5人。駄々目が0.5人。これで2人減!」

 班長が言うと、場はどっと湧く。いなくてもいじられるというのはある意味、才能であるのかもしれない。

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