表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

駄々目会

 駄々目会というのは、駄々目正男が招集する飲み会のことである。この会社の飲み会といえば駄々目会のことであるが、駄々目に五十人を招集できる人望はない。四人から五人の、行く面子の決まった小さな会合である。その四倍の人数に誘いをかけるが、断られつづけている。仕事はできないが、いつのまにやら誘いをかけている。その速度をぜひ、仕事に活かしてもらいたい。

 駄々目の名言の大半は、駄々目会でうみおとされる。土曜の夜、春日部かすかべ駅西口。春日部は会社の所在地であり、駄々目の棲息地である。駄々目会は毎回、この近辺に招集される。

 一次会は居酒屋。駄々目は会社に、何人かの「敵」を持つ。敵への悪口と、仕事への浅い認識の表明。管を巻く毎回の流れ。

 二次会はキャバクラ。ポン引きが屯する路地を歩く。若いポン引きが駄々目に声をかける。求める者に、あたえる者。

「これからどうですか?」

「いくらくらい?」

「一時間四千円で」

「ひとり三千円しかないんだけど」

「いやあ、これ以上は負かりません!」

 駄々目は結局、その舐めくさったポン引きについていくことに決める。唖然とする一同を尻目に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ