因果関係と相関関係の違いを僕達はまだ知らない。
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登場人物
父 (47) --- 出版社社員。
母 (45) --- 兼業主婦。
娘 (17) --- 高校生。
老人 (65) --- 謎の人物。
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● キッチン、朝
父、テーブルの席に座っている。手にタブレット端末を持って操作している。
母、多機能電子オーブンの前に立って皿を持ち、トーストができるまでのカウントダウンを待っている。
季節は 5〜9月で、彼らは季節に合った服装である。
母「今日は朝、ゆっくりなの?」
父「うん、あの作家先生、どうせ昼過ぎにならないと起きないからね。」
母「いい生活だこと。その人、まだ無名の作家なんでしょ?」
父「今のところね。しかし、会社のコンピュータの分析によれば、あの先生に書いてもらえば次のベストセラーは9割がた間違いなし。著者の性別・年齢・出身地・専攻学科・以前の職業、まさに今の流行にぴったりなんだ。」
父、タブレット端末を見て、渋い顔をする。
父「やれやれ、3回目のテロ予告だってさ。」
母「あれね、地球解放戦線とかいう。」
父「ふむ、連中が小型核爆弾を持ってるって噂、政府が「そのような事実は確認されていない」だって。」
母「そう。ならそんなに気にすることもないわね。」
娘、駆け足で登場。学校の制服姿で、カバンを肩にかけ、髪にブラシをかけながら歩く。テーブルの前で急停止する。
娘「お母さん、なんか食べるものない!? 朝ごはん!」
母「もうすぐパンが焼けるけど、そうするとお父さんのぶんがねぇ…なんで今日にかぎって朝ごはん欲しいの? いつもは時間がないから食べないのに。」
娘「だって今日、英語のテストなんだよ。今日くらいは朝ごはん食べて、頭を良くしたいんだ。ほら、朝ごはんを食べる生徒は成績が良いんでしょ? 朝ごはんでブドウ糖を摂れば、それが脳のエネルギー源になるんだって。」
オーブンから電子音が鳴る。
母、オーブンからできたてのトーストを取り出す。
娘、トーストをかっさらい、口にくわえて飛び出していく。
娘「いっへひまーふ!」
娘、荒々しい足音で立ち去る。
母「まったくあの子は…。ねぇ聞いたことある? パンを咥えて「遅刻遅刻〜」って走るの、実際にやったことがある人が、クラスに一人くらいの割合でいるって。」
父「けしからん。男とぶつかってフラグが立ったらどうする。恋愛なんて、あの子にはまだ早い。」
母「そう? あのくらいの年頃、そりゃ恋愛に興味あるでしょう。」
父「あのね、私は統計的なデータに基づいて、娘の幸せのために言ってるんだよ。恋愛、特に、その…性…を経験するのが低年齢であるほど、その人生は貧困率が高い、という調査結果があるんだ。若い頃から脳内が性的に染まると、仕事や勉強をする気が失われるってわけさ。」
母、新しい食パンを電子オーブンに入れる。
母「そりゃあ貧乏よりは裕福なほうがいいでしょう。ある程度までなら、年収が増えるにつれて幸福度も上がるって、それは本当よ。でも、収入がそこそこあっても、夫が育児に協力的じゃないと大変なのよ。あの子がオムツしてたころ、あなた「大」のとき取り替えてくれなかったでしょ。あたしだって疲れてたのに、あなたは「ようやく仕事から帰ってきてメシ食ってるんだから、勘弁してよ」って言って、助けてくれなかった。それに、あの子が4歳のとき熱を出して、その日はあたしが町内会の当番だったこと、覚えてる? あのときあなたは「娘の世話どうする? 私は会社に行ってもいいのか?」って聞いたけど、あたし、本当はそこで「私が会社を休んで娘の看病をするから、おまえは町内会に行っておいで」ってはっきり言って欲しかったの。それに、あの子が小5のとき、友達と仲が悪くなって悩んでたときも、あたしが」
父、手で遮る。
父「わかった、悪かった、あれもこれも私が悪かった。さて、テロ予告で、株価はどう動くかねぇ…」
父、怪訝な顔をしてタブレット端末をつついたり、傾けたり裏返したりする。
母「どうかした?」
父「いや、なんかウイルスでも踏んだかな。」
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● タブレット端末の画面
老人、暗闇を背景に立っている。古びた服を着ている。何かを訴えるように目を大きく開いている。その目は狂気と知性で光っている。
老人「…のが、IoTとビッグデータ、それに、GPUとDNNだ!」
老人、聞き取れないくらいの早口で、まくしたてる。
老人「IoT、インターネット・オブ・シングス、モノの相互ネットワークだ。携帯電話や時計、介護用のベッドにも、加速度センサが搭載されている。その測定値からは、数千万の人々の生活リズムがわかる。横断歩道の歩行者検知器、駅の自動改札機、ショッピングモールの防犯カメラ、ここから人々の移動を知ることができる。店舗やオフィスビル、一部の住宅に、温度・湿度センサと日照計が設置されている。このデータを集めれば、10m単位の高精度で各地の天気がわかる。このような…数億個のセンサから収集された膨大なデータ…これがビッグデータだ! 毎日、毎秒、何百ギガ・何百テラバイトものデータが集まる。これをいちいち人間が分析するのでは間に合わない。」
老人「GPU、最近はジェネラル・プロセシング・ユニットの略だとされることが多いが、もともとはグラフィック・プロセシング・ユニットのことだった。その名のとおり、ゲームやCADといった3D画像処理ソフトのために作られたものだ。画像処理には大量の計算が必要となるが、画像処理で特徴的なのは、計算が大規模に並列化できることだ。このような並列計算のために最適化されたプロセッサが、GPUだ。オブジェクトの頂点座標に同次変換行列を乗じて、画面への投影座標を得る。また画面の各ピクセルがどのような材質であるかを求め、平面の法線と光源までの相対位置によって、視界内の全ピクセルについてRGB値を出力する。特殊な変形をする物体、特殊な材質でできた表面を再現するために、GPUで行う処理は自由にプログラミングできる。ということはプログラムしだいで、この大規模な並列計算能力を、グラフィックス以外に使うこともできるわけだ。」
老人「DNN、すなわちディープ・ニューラル・ネットワーク。動物の脳をモデル化して、ソフトウェアで実現したものだ。脳のニューロンは他の数千個のニューロンと、樹状突起および軸索によって接続されている。これを重み付き有向グラフとしてコンピュータ上に実装する。各ニューロンは他のニューロンと、それぞれ独自の重み、いわば神経の太さによって接続されている。あるニューロンが発火すると、その先に接続されたニューロンは、接続の重みと同じだけの刺激を受ける。このような刺激を数千個の前の段から受けたニューロンは、刺激の和を何らかの関数、たとえばステップ関数やシグモイド関数、あるいはアークタンジェントに入れ、発火したかどうかを求める。その発火がさらに次の段のニューロンへの入力となって、というぐあいに刺激は伝わっていく。このようなニューロンのネットワークにおいて、片側の端のニューロン群を入力端子として、そこに例えば画像素子の各ピクセルのRGB値を入れる。端子に入力された信号が、数百万から数億のニューロンのあいだを伝わっていき、反対側の端子から最終的な出力が出てくる。出力とは、例えば「この画像は犬か猫か」といった判定結果である。しかし初期状態の接続重みでは正しく判定できないので、教師付き学習を行う。入力データと正解の組み合わせを十分な数用意して、その入力に対して正解が出力されるよう、重みを調整する。これは出力側に近いニューロンから順に、正解との誤差を前の段にいわばフィードバックしてやることで、自動的に行われる。」
老人「ひとつの段のニューロンはそれぞれ独立して動くので、GPUで並列処理するのに都合が良い。IoTから集められたビッグデータを、GPUで実装したDNNによって処理して、パターン認識する。いわば人間志向のデータ圧縮だ。こうしてデータに意味付けして解釈することができる。」
◆◆◆
● キッチン、朝
父、首をかしげてタブレット端末を振る。
父「あ、元に戻った。何だったんだ、広告か?」
母「そうでしょう、映画の予告とかじゃない?」
母、電子オーブンからトーストを取り出し、かじる。
父「だな。ところで私の朝食は…」
母「ああ、じゃあこれ。」
母、野菜サラダの大皿を父に差し出す。
父「いやあの、パンとかご飯は。」
母「こないだ見た記事を思い出したんだけどね、野菜を多く食べてる人は、うつ病で自殺するリスクが少ないんだって。だから、あなた、野菜をいっぱい食べて、一日でも長生きしてね。これが私の愛情。」
父「なら仕方ない…」
父、サラダをシャリシャリと咀嚼する。
父「君の愛情は薄味だね。」
◆◆◆
● キッチン、夕方
娘、椅子にだらしなく座って、スマートフォンをいじっている。
玄関の電子鍵が開く音。
母、仕事・買い物兼用のカバンを手に持ち、登場する。
母「ただいまっと。」
娘「んー?」
母「まーた電話ばっかりいじって。知ってる? 電話をいじったりゲームをしてる時間が長い人ほど、成績が悪いんだよ。電子機器が脳に悪影響を与えるんだってさ。」
娘「えー、別にいいじゃん。うちの頭なんてどうせ平均的、中の中だよ。うちが頑張ったって、根っからの天才にはかなわないって。」
母「べつにノーベル賞を獲れってんじゃないのよ。ちょっとでもいいから成績を上げておけば、あなたの今後の生活が楽になるのよ。」
娘「そんなの昔の話でしょ?」
母「そうでもないのよ。えーとね…」
母、テーブルに置かれていたタブレット端末を拾い上げる。何回か画面をタッチしてから、タブレット端末を娘に見せる。
母「ほら、この記事、このグラフ。やっぱり今でも、学生時代の成績が高ければ、大人になってから収入が高いことが多いのよ。」
娘「はいはい、わかりましたよーだ。」
娘、頬をふくらませ、電話をしまい、怒り肩で立ち去る。
◆◆◆
● キッチン、夜
母、椅子に座ってスマートフォンをいじっている。
玄関の電子鍵が開く音。
父、薄型だが大きなダンボール箱を抱えて、帰宅する。
父「よっこらせっと、ただいま。」
母「あら、おかえりなさい。何か買ってきたの?」
父「うん、まあ、新しいディスプレイをね…」
母「ディスプレイなら、今のやつで何の不自由もないでしょ。」
母、冷蔵庫や電子オーブンから夕食を取り出す。
父、目を泳がせる。
父「それは、そう、なんだけど…先生との話題でね、持ってるディスプレイが大きいと、その持ち主の収入が高い、ていう最近の調査結果を聞いたんだ。大きいディスプレイを持っていれば、いろんなニュースを同時に見たり、複数の株の銘柄を見比べたりできて、それが収入につながるんだろうね。」
母「ああ、そういう理由ならいいわ。娘の進学にあたしたちの老後、もっとお金が必要だから。」
母、テーブルに夕食を並べ終わる。
父「お、今日の料理はずいぶんと豪華だな。」
母「売り場のテレビで言ってたんだけど、家計支出が少ない人には肥満が多くて、支出が多い人には肥満が少ないんだって。」
父「ほう。」
母「やっぱり、スリムな体になるには、良い物を食べなきゃダメってことよねー。だから、お肉はアメリカ産の和牛、野菜は植物工場の無農薬栽培よ。」
父「おお、いいね。体に良い物なら、代謝が活発になるから、しっかり食べても太らないんだろうな。いただきます。」
父、テーブル上のタブレット端末を持ち上げる。
父「さて、今日の株価は…わずかに下げ、か。気にするほどじゃないな。」
父、画面に指をすべらせる。
父「おっと、この記事は。金持ちはみんな長財布を使っている、だって。」
母「そう? 言われてみればそんな気もするけど。」
父「いろんなカードを使い分けて特典をもらったり、複数の通貨を整理したり、便利なんだってさ。実際に使ってる人のインタビューがついてるけど、すごい顔ぶれだな、大企業の社長、有名俳優、プロスポーツ選手。」
母「そうなの? ちょっと見せて。」
父、母にタブレット端末を渡す。
母「へえ、いいじゃない。あなたの財布、かなり古くて擦り切れてたでしょ。新しくこの長財布買ったら?」
父「良い考えだ。さっそく明日買ってこよう。どこで買うかな。」
父、手を差し出す。
母、タブレット端末を父に返す。
父「明日は会社に集合だから、その近くだとすると…」
父、タブレット端末の画面をタップする。
父「うわっ、また何か変なの踏んだ!?」
◆◆◆
● タブレット端末の画面
老人、タブレット端末を片手にさげ、ゆっくり歩きまわる。
老人「有名な俗説に「朝食を食べると頭が良くなる」というものがある。朝食を食べる学生は、成績の良い学生でもある…ことが多い。しかし、朝食を食べた「おかげで」成績が良くなった、と言い切ってよいのか? 他の理由は考えられないか? 別の原因、例えば「規則正しい生活」があって、これがふたつの結果、朝食を食べるという結果と成績が良いという結果を生み出した、とは考えられないか?」
老人、突然、タブレット端末を振りかざす。
老人「相関関係と因果関係を混同すると、こんなトンデモない記事になる! 相関関係だけで結論に飛びつき、もっともらしい理由をでっちあげ、ブドウ糖だとかマイナス量子クラスターだとかの用語で読者を煙に巻けば、記事の完成だ。そして人々はこんな記事を鵜呑みにしてしまう!」
老人、手を下ろす。
老人「相関関係とは、単にふたつの量 X と Y が、同時に変化するということだ。これに対して因果関係とは、X を原因として Y が引き起こされるということだ。相関関係と因果関係はまったく異なるものだ。必要条件と十分条件くらい違う。」
老人、首を振る。
老人「相関関係は、アンケート結果なりセンサのデータなりがあれば、簡単に見つけることができる。ふたつの量 X, Y を測定して分析したとき、Xが増えるのと一緒に Yも増えることが多ければ正の相関、Xが増えると Yが減るなら負の相関という。Xの増減と Yの増減が互いに無関係でばらばらのとき、相関がないという。相関関係を数値で表したのが相関係数だ。表計算ソフトで以下のコマンドを実行すれば計算できる。数式でいえば下のようになる。」
老人、タブレット端末の画面をタップしてから、画面が相手に見えるように端末を突き出す。
画面には、 CORREL というコマンド名や、ふたつの ∑ を含む分数式が表示されている。
老人「君が、何かのデータ X, Y に相関関係を見つけたとしよう。このときすぐに、 X が原因となって Y を引き起こすのだ、という結論に飛び付いて良いのか? 否! ほかの考え方もできる。逆に Y が原因となって X を引き起こしてるんじゃないか。いやいや、別の隠れた原因 Z が原因となって、その Z がふたつの現象 X, Y 両方を引き起こしてるんじゃないか。」
老人、タブレット端末の画面をタップする。
画面は 3つの図を表示する。
(1) 原因 X → 結果 Y
(2) 原因 Y → 結果 X
(3) 隠れた原因 Z → 結果 X, Y
老人「では X, Y のあいだに因果関係があるという仮説を、どうやって確かめる? この仮説を実証するには、正しく設計された実験を行う必要がある。以下のような実験だ。幅広く十分な数の被験者を用意する。それをランダムに 2つのグループに分ける。実験群と統制群だ。実験群には X を与える。統制群には与えない。このあと Y を測定して、実験群の Y が明らかに統制群よりも高ければ、このとき初めて、 X が原因で Y が起こるのだ、と確かめられる。」
がちゃ、とドアが開く音。数人が荒々しく入ってくる足音。
老人、慌てて止めようとする。
老人「何をするやめ」
暗転。
老人が数人と争う音。何かがガシャンと床に倒れる音。
老人「それを実際に使うなんて聞いてないぞ!」
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● キッチン、夜
父、タブレット端末を見ながら首を振る。
父「なんだ。やっぱり映画かゲームの宣伝じゃないか。」
母「面白そう?」
父「いや全然。なんだか面倒くさい。…こんなのは数学科とか、かすみ食って生きてるような連中が言ってる戯言だ。くだらない。現実のビジネスの世界では、もっとショートタームでアウトプットの出せる、アジャイルなソリューションが求められるんだよ。」
父、タブレット端末を放り出し、夕食に手を付ける。
◆◆◆
● キッチン、朝
母、座ってスマートフォンをいじっている。
娘、よたよたと歩いて登場。
娘「あつい〜。アイス、まだ残ってたよね。」
娘、冷蔵庫を開けて、カップアイスを取り出し、席に座る。
母「ほどほどにしなさいよ。そんなに体に良いもんじゃないんだから。」
娘「えー、うち、お腹は丈夫なんだから平気だよ。」
母「お腹だけじゃなくてね、肌にも良くないらしいのよ。アイスの消費量が多いときは、日焼けで肌が傷んでる人も多いんだって。なんか脂肪と砂糖って、アイスを作るときに冷やされると、なんとかっていう化学物質に変化して、それが肌に悪いんだって。」
娘「じゃあ、出かける前に、念入りにメイクするよ。」
◆◆◆
● キッチン、夜
母、テーブルに夕食を並べる。
父、席につく。
父「なんか下の駐車場に、妙な車が止まってたよ。」
父、タブレット端末を母に見せる。
● タブレット端末の画面
ミニバン車。ボディにでかでかと「地球解放戦線」と描かれている。後部座席には金属製の装置が横たわっている。装置の胴体は円筒形で、太さは相撲取りの体ほど。その両端にいくつかの配管やケーブルがついている。胴体に貼られたシールには、黄色い円の中に小さな黒い円、その黒い円を囲む 3つの黒い扇型、というマークが描かれている。
● キッチン
母「あらまあ。警察には通報したの?」
父「いや、下手に通報したら、私が犯人にされる。」
母「じゃあ、その写真も早く消したほうがいいんじゃないの。そういう写真を単純所持してるだけでも逮捕されるんでしょ。」
父「おお、そうだな。」
父、タブレット端末を操作する。
父「ちっ、またか!」
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● タブレット端末の画面
文字だけが表示される。
文字「20世紀のデータによれば、地球上での ○○○ の回数と日本の経済成長率のあいだに、正の相関関係がある。」
グラフが現れる。横軸に年をとり、2つの折れ線グラフを重ねあわせたものだ。どちらの線も、1960年代は高く、1970〜1980年代には中くらい、1990年代には低くなっている。
文字「日本の景気を良くするために、 ○○○ の回数を増やすのがよいと思いますか? (アンケート結果を集計して、自動的に装置が起動します) YES / NO 」
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● キッチン、夜
父「そんなの YES に決まってるじゃないか。」
父、画面をタッチする。
◆◆◆
● タブレット端末の画面
文字だけが表示される。
文字「20世紀のデータによれば、地球上での ○○○ の回数と日本の経済成長率のあいだに、正の相関関係がある。」
ポンと音が鳴り、○○○ の部分が置きかわる。
文字「20世紀のデータによれば、地球上での《核爆発》の回数と日本の経済成長率のあいだに、正の相関関係がある。」
駐車場のミニバン車が映る。車内の装置で赤いランプが点滅する。
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閃光。
爆発音。
巨大なキノコ雲。
場面転換のテーマ曲、盆回り (人類滅亡シリーズのBGM) が鳴る。
終幕。
オチのBGMはこれ。
https://www.youtube.com/watch?v=YpYaWSj_21g