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救世主のエントリー

今回、文章がいつにもまして酷いです。

上手くまとまらなかったんです。次はまだマトモです。飛ばしてくだされ。

「あ、あの・・・私は、その・・・・・えっと・・・。」



ヤッベェェェェェェェェ!!! 何を言ったら正解なのか分かんない!!

もうコレはあれですかね、ハットリじゃないハッタリでもなんでも言うしかないんですかね!? やるぞ!? 私が持ってるファンタジー知識を適当に合わせて言っちゃうぞぉ!?


しかし、ドモって上手く喋れない私を見てテミスさんは更に疑いの色を濃くしていた。

・・・あ、ダメだ。これ適当言ったらアカンやつや。・・・っていうかもう詰んでない? ねぇ私詰んでない? そう思っても救いはあるもので、突如として私を助けるように扉が開く音がした。



「突然失礼しますッ! 大変ですテミス様!!」



私たちの視線が扉の方に集中する。

飛び込んできたのは騎士・・・には見えないな。全身が青で統一された、魔法使いのような衣装を着込んだ可愛い女の人だ。顔が真っ青けど何かあったんだろうか。



「何事です! 騒々しい。」

「も、申し訳ありません。しかし突如魔軍が来襲、ディオネ様が誘拐されてしまったのです!」

「なんですって!? ディオネ様が・・・・騎士団は何をしているのです!」

「それが・・・団長のアレス様が命令を出しに向かわれた、ほんの数分のうちに攫われてしまったようで・・・」

「くっ、なんてことだ・・・とにかく捜索を急がせなさい! 私も向かいます!」



そう言うや否やテミスさんは机の上にあった分厚い本を手に取り部屋を出て行ってしまった。

な、なんだったんだ・・・?



「えっと・・・察するに、今ここがちょっとピンチってことですかね?」

「んー・・・・・そ、そうみたいだねぇ。宰相よりも偉い人・・・・・国王とか? が攫われた、と。

その人に対するあの人たちの忠誠心は相当高いみたいだ。さぞ立派な人なんだろうね。」



確かに忠誠心が低ければ放っておきますよね。王様が部下に暗殺された、なんて話はよくあるし。

しかも敵の奇襲にあってるなら尚の事放っておくはず。すごい人なんだろうなぁ。



「で、どうしようか? 今なら逃げられるけど。」

「えっ? あー、その・・・危険でしょうけど、少しだけ様子を見に行きませんか? なんだかこれで逃げるのも後味が悪いですし。」

「うん。・・・ふふっ、キミが優しい人でよかった。実は僕も助けに行こうかと思ってたんだよね。」



死神さんは心底嬉しそうに笑い出した。私が行こうと言ったのがそんなに嬉しいのか・・・この人もやっぱり良い人なんだよなぁ。

でも私は戦えないんじゃ足手まといだよな・・・。ちょっと落ち込むと、死神さんは思い出したように説明してくれた。



「そういえば説明するために飛んで来たんだったね。キミの魔法、というかその媒介のアルカナ『隠者』は簡単に言えば空気になる効果があるんだ。透明人間とも言えるかな。

キミは『突然床をすり抜けた』って言っていたけど、それこそがこのアルカナの効果の一種なんだよ。発動した時、きっと『この先に行ってみたい』とでも思ってたんじゃないかな?」



それは・・・確かに思ったな。でもあれはこの先にある『普段孝彦が行っている部屋へ行ってみたい』って意味だったんだけど・・・うーん・・・・・多分、とにかく『先に行きたい』と思ったから埋め立てられた床をすり抜けてしまったとかそういう理由なんだろう。扱い難しいな。



「他には何か出来るんですか?」

「闇魔法が少しくらいかな。これは基本『透過魔法』って言って、すり抜ける魔法が主になるアルカナだから戦闘能力はほとんど無いんだ。でも人に気づかれにくくなるから偵察とかにはもってこいだね。」



要するにスネークしやすくなる魔法、と。

でもコレって今なら使える魔法じゃないかな。敵に気づかれないように動けるなら、攫われた王様(仮)を助けられそうだ。



「・・・・・意気込んでるところ悪いけど、その分戦闘能力がほぼないってことを忘れないでね。

キミは元々戦いとかには慣れてないんだし、一撃でも喰らったら即死だと思ったほうがいい。気づかれたら終わりだよ。」

「お、オワタ式だと・・・それで、闇魔法はどうやったら使えるんですか?」

「念じれば使えるよ。でもハッキリとした魔法のイメージが必要だから今は使えないかな。」



えっまさか、コレって『一度は魔法の書かれた本や実際に使われてる魔法を見なきゃ使えない』っていうゲームとかでよくある面倒くさい条件つき魔法ってことですか!?

じゃあやっぱり今何も出来じゃないか、よく考えれば透過魔法とかいうのだって上手く使えるか分からないってのに・・・ッ!



「まぁ出来る人は本当に何も見なくても魔法を扱えるんだけど・・・・・とりあえず行ってみようか。さっきも言ったけど、僕から離れないように。いいね?」

「はいッ!」



私は隠者のタロットカードを強く握り締めて、連れてこられた道を引き返し始めた。

あれ? そういえば死神さん、さっき『もうすぐアルカナの効果が切れそう』って言ってたような気が。




・・・・・何かあったら遠慮なく頼らせてもらおう。うん。

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