第002部 勘違い?……えwwちょwwww
白い空間……竜二はそこにいた。
(なんだよ?ここ……)
(あれ、俺は……轢かれて……えーっと……)
(……死んだ?)
「そうだよ」
どこからか少年の声がした。
(ん? ここどこ? 誰?)
竜二は更に混乱する。
「ここは神界さ」
「まぁ神界っていうより、そこに僕が作った空間なんだけどね」
少年は軽々しい口調でそう言う。
「ちなみに僕は世界神! 一番偉いんだから!」
しかもいきなり変な事を言い出した。
(え……ちょ……まっ…………)
さすがの竜二も混乱した。自分が死んだと言われ、目の前に現れた少年が神だと名乗っているからだ。
少年は申し訳なさそうに口を開いて、
「そりゃあ混乱するよね……ごめんよ、ちょっとした手違いっていうか、勘違いっていうかー」
と言った。
(はい?)
「勘違いで君を死なせちゃった☆」
(おいっっっっっっっ)
って、えええええええぇぇぇぇ!!!!!!
空間の特性上声が響かないが竜二は大声で叫んだ。
(俺死んだのかああぁぁああああああ!!!!)
(プリンがぁぁぁぁ…………)
「あ、そこなんだ……」
(……)
(っていうか聞こえてるのかよぉ!?!?)
「うん聞こえてるよ。今君は魂のみの存在だから、思念するだけで伝わるんだ。」
……………………………………
「落ち着いた?」
自称世界神は少ししてからそう訪ねた。
(あぁ……それよりも勘違いって??)
「ああ、それねー、んー、同姓同名のおっさんと間違えちゃった☆」
………………
(うわあああああああああぁぁ!!!!
どうしてくれるんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!
彼女だって作って無かったのにーーーーーー!)
竜二は所謂非リアであった。
後悔の余り、悶絶する。
「ごめんよごめん。それについては本当にすまないと思ってる」
自称世界神は慌てて謝った。
「本当は生き返らせてあげたいんだけど、ちょっとこっちの事情でねぇ、駄目なんだよ……即死だったんだよ、君」
…………
「ってちょっときいてる?」
(ああ、聞いてるよ……)
「そこでなんだけど、生き返らせてあげられない代わりに、また地球で生まれるところから人生やり直すか……」
(お?こ……れ……は……)
「君の肉体を再構築して異世界に転移させてあげることが出来るけどどうすr(もちろんそっちでっっっ!!!!)っはや!」
竜二はやや食い気味で答えた。
「本当にいいの? 文明は中世ヨーロッパみたいだし、危険な生物もたくさんいるよ?」
(剣は!?)
(魔法は!?)
竜二には聞きたいことが沢山あった。
「もちろん、あるさ!」
「魔法がない地球がちょっと特殊なだけかなー」
(おぅふ、まじかよ)
「それで本当にいいんだね?」
(もちのろん!!)
当然即答である。
「ほんとっ……男の子だね」
「いいよ、僕の勘違いだったし本当に申し訳ないから……お詫びとしてスキルをいくつかつけてあげようか?」
(えっいいの? ってかスキルなんてあるのかよ?!)
「あぁ、君たちの世界のゲームを元にして先代の世界神が作った世界だからね。ステータスもあるよ」
世界神はあっさりと説明した。
(それは楽しみだな!)
そして竜二は何の疑問もなくその道を選んだ。そして何もツッコまない。
「じゃあこっから選んでもらえる?」バサッ
そう言って、世界神は分厚い本を竜二に向かって放り投げた。
(雑っ! ってか分厚っっっっっ!)
(何ページあんだよこれ?!)
「ごめん500ページちょい」
(……まあいいか……)
(時間、もらっていいか?)
(あっそれと、いくつ選んでいいんだ?)
「んー、5つかな?」
(よし、わかった。りょーかい)
「せめて敬語にしようよ……」
……ペラ…………ペラ…………
「まあ、いっか……」
「時間はたっぷりあるし…………待つよ……」
白い空間でただ二人、長い時間が過ぎていく……
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