第7ページ::激闘の末に
さぁ〜やって来たぜ埼玉埼玉!(←生まれも育ちも八王子)
これからもヒートアップさせましょう!
それから、やっと600台超えそうです!
ありがとう御座います!
手の平が輝く。握り締めると光りが漏れて…涌き出る水のように輝き出す。
レイチェルは驚いたのかバックステップでニ、三歩飛び退く。
これは…暖かい力。冷たい物じゃなく、人を包み込む優しい光。手の平から溢れる光は…想像の力。だけど、想像だけでは何も造れない。レイチェルと彼女の剣を見る。あれだ。零人は手を握り締めた。
体の奥から湧き出すような力。その力が右手に集まって行く。
この剣をこう名付けよう。レイチェルの剣の知識を集めた剣。だけど、レイチェルの剣とは違う剣。
「はぁ…これは…俺の剣、…エクシール」
現れる新しい剣。その剣は背中腰に鞘と共に現れた。
解る、この剣は長くはこの世界にいられない。この世にない物だから。
勝ったら…レイチェルかベレンス姫に剣でも貰うか。
激しく高鳴る鼓動。背中腰の剣のグリップを掴んで鞘からゆっくりと抜く。体が結構動く。左手でしか剣は掴めないが、折れた事を感じさせない体。まだ行けると自分に伝えているようだ。
「まだ…終われないな」
口元を緩ませる体力は残っている。太刀打ちできないかもしれない。けど、やれる所までやる。
喧嘩は強い奴に売れって母さんの口癖だったっけ。レイチェルは強い。ここなら傷付ける心配はない。なぁ〜に、大丈夫だ。俺の体の骨が全部折れたってきっと魔法でちょちょいと治せるだろう。
剣を構えて体勢を立て直す。右利きの手が使えないのは流石に苦だが、それを左手でカバーすれば良い。だけど…何時まで持ってくれるか解らない。だって剣を持った手が震えまくってるから。だから…早く終わらせるしか道がない。
レイチェルの姿が一瞬だけ視界から消える。
零人は反射的に前に剣を振った。考え通り、剣はレイチェルの刃と接触する。
「な…に…?」
きっと必殺技かその他だったのだろう。受けられた事を驚いているようだ。
確かに今の零人でなければ瞬殺。きっとレイチェルの振り下ろした剣が肋骨の残り十一本くらい軽く持って行っていただろう。受け止めた剣の力強さがそれを感じさせる。
「この力…そうか…貴公、面白い事をしてくれる」
レイチェルはバックステップで退くと剣を真正面に地面と垂直で構えた。
「貴公の持っている剣。それは姫様の家宝エクシールの映し剣だ。姫様がお前に持たせたのだろう。その剣は…持って後3分と言った所か」
真剣な顔が更に増す。美しい瞳が零人の姿だけを映している。レイチェルは剣を突きを繰り出すように構えると一気に間合いを詰めて来る。
「ならば…その剣が消える前に決着を着けてくれよう!聞け!我が剣の咆哮!」
この言葉のフレーズに零人は記憶があった。
イノシシの化け物を倒した時に言ったフレーズ。とすると来るのは上段からの真っ直ぐな斬り下ろしだ。レイチェルの性格を考えると当たりだろう。
「ブレイヴ・レイデット!」
紫色の光りを佩びた真っ直ぐな上段からの振り下ろし。これに対抗するのは無理だ。
避けろ、今はそれだけしか浮かばない。姿勢をひくくし、スピードを上げる。足は悲鳴を上げる。だけどここで頑張らなくてどうする。石の破片が服を切り裂く。よく見るとレイチェルに譲った赤いジャンバーも少し切れていた。
目に石の破片の一分が当たり開けなくなる。だが、ここで痛いなんて言えない。
この技を避けた今だけが最後のチャンスだ。この最強の剣士に勝てる確率なんて、この瞬間を逃せばない。ありがとう、その言葉を剣に乗せて、左手に持った剣を振り上げる。
「これで、最後だぁああああああ!!!!!」
渾身の力でレイチェルの背中に剣を振る。
そこで――――――零人の意識は切れた。
「ね、ねぇ…もしかして…あの男が勝ったの?」
「もしかして…本物の男なのかしら?」
観客やベレンスは目を疑った。流石にハンデが過ぎたのだろうか。
レイチェルの倒れる姿。そして、倒した零人と言う者も地面に転がる。
挑戦者が勝った。だが、その理由は解っていた。家宝の剣の映し剣とは言え、あれを呼び出す事の出来る者がいる。それは間違いなく…伝説。
『わぁああああああ―――――――――!!!!!!!!』
観客席が煩いと思えるほどの喝采に包まれる。
ベレンスはレイチェルの方を心配していた。
「レイチェルと零人さんを医務室へ!即急に応急手当を!」
ベレンスが言うと動き出す呆然としていた看護魔法班。あの人は…伝説の戦士、男。認めざる負えない。あの剣――家宝のエクシールは男が使っていた剣と言われているから。
「…エイン、あの剣を用意していて下さい」
試合開始前まで零人と言い争っていた茶髪ポニーテール少女が挑発的な瞳を閉じて片膝をを床に着けて頭を下げる。そして、そのままその姿は消える。
「…あの剣は男性にこそ相応しいと聞いていましたものね」
その顔には少しだけ笑顔が宿っていた。
えぇ〜、このような展開です(挨拶)
作者としては頑張ったつもりなのですが。
前も言いましたが僕はエインが大好きです。
だからってヒロインをエインに出来ないのが厳しい!
ツンデレって言うんですかね?
これからも宜しく御願いします!
輝け!希望のJustice!