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第6ページ::対・最強の剣士

さぁ、今日もアンケートから希望まで募集中!


レイチェルとベレンスの好きなシュチュレーションを送って下さい!

 あぁ〜、これから俺は剣を持ったレイチェルという名の化け物(失礼)と戦うんだ。

 まぁ、未練はあるけど勝てる見込みもないし…某ギャルゲーでゴーレムに立ち向かう主人公ってやつもあるじゃん。あれより一千倍は強いね、うん。

 少し、王城内を歩く。2階にある姫の部屋…と言うか仕事部屋から5分弱くらいで着く。つぅか、2階がこんな高さなら屋上まで何階あるのだろう。思う限りでは80はきっと超えるだろう。

 城内の少し右端と思える場所にそのコロッセオはあった。円形状の古代ローマを思わせる白い建物。ここが俺の墓場になるんだ…わぁ〜い…素直に喜べねぇ。死ぬ事に喜んでどうするよ俺。

「レイディア・アーディス・アーチ・レクシア」

 ベレンスが何かを唱えると直ぐにその場から消える。

「え、え!ちょ、あの超絶ウルトラ金髪オムニバスは何所に消えたんだ!」(失礼です)

「姫様なら、あそこだ」

 レイチェルが示す方向は観客席の一番見え易そうな王座席。いやぁ〜!観客気分よあの子!

 しかも、それだけなら未だしも客席満員。全員女性。

「え…え?」

 零人は混乱しながらレイチェルを見る。

 レイチェルは溜め息を漏らしながら「当然だ。貴公が男なんて言うから…今まで着た男と言う者は地位と名誉欲しさに溺れた女性だった。全て一撃で終わったがな」なんて事を言ってくれる。

「しかし、貴公は違う。姿と良い体と良い、剣士には逸材的な者だ。きっと観客は城下の者以上に剣士や傭兵が多数であろう」

 確かめて見ると、確かに防具らしき物を着けた女性が大半。『きゃぁ〜!レイチェル様〜!』『女神様〜!』『法螺吹きなんてやっつけて〜!』……殆どレイチェルの追っ駆けのような人々なのではないのだろうか?

 レイチェルは美少女と言うよりは美女に近いかもしれない。まだ幼さは残るが綺麗な顔立ち。黒髪に黒い瞳。健康的な白い肌に…胸も結構ある。しかも最強の剣士。男がいなくて俺が女だったら確実に惚れているだろう。

「つぅか法螺吹(うそつき)きってなんだこのヤロォオオオオオオ!!!!!」

 

 直ぐにラッパ音と共に闘技場の中心へと入れられる。地面は土。もしコンクリートなんかだったら洒落にならないもんな。

 審判と思われる者から渡された片手剣。レイチェルは自前の剣を鞘から抜く。

「これから、ベレンス様専属第一番騎士団『ディア・ロイン』隊長、レイチェル・カルマ対…法螺吹き――」

「テメェか!テメェなんだな!法螺吹きって言ったのお前だろ!」

 目の前で審判のゴングを鳴らそうとした吹き出物に活を入れる。

 ブラウン色の髪のポニーテールが特徴的の魔女系ローブを着た挑発的な瞳の美少女。あ、目の色も茶色ね?

「取って付けたように言わないで……」

「待て!今これ→『……』の部分で法螺吹き死ねって言っだろ!俺の心を読んだ上に文句と挑発的な言葉を言うかテメェ!」

 これは…ツンツン馬鹿だ。ツンデレとは良く言うが、こいつはデレがねぇ。

 レイチェルは……スネデレって言う感じか。拗ねたりデレたり。彼女になったら面白そうだなぁ。

 って違う!俺はこういう奴が苦手だ。ツンツンした生意気な女。絶対にお近付きにはなりたくねぇな。こういう女に萌えとか言う奴の考えがよく解らん。

 零人は目の前の審判に疑問を抱き始めた。

「はいはい、早く始めて早くやられちゃって。法螺吹きのアマガサ・レイト」

「へ〜いへいへいへ〜いへ〜い」

 ちょっとリズムを入れて変事をする。

「さぁ…バトル、開始!」

 生意気な女は手を振り下ろすとその場から消え、観客席へと移動する。あいつ、魔法使いだな。

 そんな事を零人が考えているとレイチェルの剣の突きが襲って来た。文字通り、紙一重で交わすと、零人は片手剣を薙ぎ払う。痛みだけなら傷付ける事はない。

「………」

「なっ!?」

 避けられてからの俊敏なガード。一瞬、零人が自分の攻撃を避けた事を驚いていたようだが、そんな表情は一瞬で消える。

 一発一発が剣を持つ手を震わせるような力強い振り。痛みで片目を閉じてしまう。

 剣では向こうの方が段違いに上だ。構えて脚に力を入れて両手で防いだ筈なのに吹き飛ばされる。

「それが貴公の本気か…?」

 挑発的な言葉も今の彼女には似合っている。剣先を地面に着けている。

「ちぃ、まだまだぁあああ―――!!!!」

 剣を思い切り振り被り、横に向かって右から左へ薙ぎ払う。

 ギンッと音がすると零人の剣をレイチェルの剣が止めている。そんな…嘘だろ?力負けしてるのか、俺。

「うぉおおおおお!!!!」

 雑念を振り払う。集中しろ。今は目の前の彼女の剣を見詰めるんだ。

 しかし、素人が剣を持った所でどうと言う事はない。段々と手と体に疲労が溜まって来る。

 不味い…剣を振る事が辛くなって来た。

 終わりとはこんなにも早い事なのだろうか。もう休みたい。駄目だ。無理。何で俺、こんな事してんだっけ?勝てる訳ない。こっちは素人。

 欲求が押し寄せる。もう…駄目なのか?

 レイチェルの剣が右手に当たり、剣が落ちる。きっと右手は折れている。痛みなんてないほどに。

 左手で剣を掴み、ガードしようとするが、腹部に突きを食らい、立つ事も辛くなって来る。汗が額から顎まで流れ、地面に落ちて染みる。肋骨も持って行かれた。血が口から漏れて来る。喧嘩は何回もした。けど、こんなに痛みはなかった。

 左手に持った片手剣で防ぎながら後方へ下がって行く。

 皆が皆、英雄じゃない。だから、英雄になった時、その事が自分の自信になるんだよ。

 母さん…俺、もう無理だ。帰ろうって思ってたけど、やっぱり俺、ここで死ぬんだ。もう、後に退けない。

「俺は……戻るんだ!…はぁ…母さんが…残ってる…家に…!」

 だが、根気を込めても力は出ない。こんな時、英雄とか言われる奴ならどうするのだろう?

 剣を呼び出してパワーアップ?無理無理。そんな都合の良い事出来る筈ない。

 手に描いてあった文字が光り出す。ゼ○の使い魔じゃあるまい。それどころか主人なんていないし。

 あぁ…呆気ねぇ。情けない。

 零人の体にレイチェルの剣の斬り下ろしがヒットする。

「がぁ!」

 痛いどころの話しじゃない。零人は苦痛で汗を流しながら剣が当たった部分を抑える。もうヤバイ。

「済まん、レイト」

 声が薄れ薄れ聞える。こんな所で終わるか?

 レイチェルの剣を見る。あの剣と…レイチェルの剣技があれば…対抗できるのだろうか?この状況を引っ繰り返せるだろうか?俺に…あの剣と知識を造れないだろうか?

 最後の力を振り絞って地面に手を着く。もう立つ事も無理だろう。

 もう、ファンタジーでもなんでも良い。戦う事の出来る…この状況を引っ繰り返す力を。


『想像の主。願い、聞き入れた』

やっと400ヒット突入!


いや、もう一時は読者数が極端に少なくどうしたものかと思いましたw


さて、レイチェルは敵と判断した者には容赦ないですねw


次回は零人の逆転!?


輝け!希望のJustice!

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