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第1ページ::颯爽の剣士

プロローグから1話目に入りました!

誉めて誉めて〜!称えて称えて〜!

悪乗りのし過ぎですね。

 一人の少女に助けられた。

 その少女の瞳と髪は、まるで満月の夜空のような黒。見た事がないと言っても良い程正義感に満ちた瞳に輝く剣。レイチェル・カルマ、彼女の名前。意味はよく解らない。それは自分も同じだ。零人と言う名前もよく解らない。

「それにしても、名前といい格好といい、見慣れない物ばかりだな」

 彼女は不思議そうに零人を見ている。タイツと胸までのジャケットで言われたくないと思うがこちらの世界では零人の方が変なのだろう。

 ただ、一緒に居て悪い気はしない。正反対だろう。

 道は草原にある砂利の一本道。立て札や彼女の案内がなければとっくに迷っていただろう。

「その服は何と言う物なのだ?」

 直ぐに彼女が指している物を赤いジャンバーだと悟る。

「あぁ、ジャンバーって言ってな……貸すよ。結構ここ等辺暑いし」

 零人は手を袖から抜いて前を全開にしていたジャンバーを脱いでレイチェルに渡す。

 手に渡すとレイチェルは驚いた表情をした。

「貴公は身長が高いのに…これはそんなに重量がないのだな」

「ん?そりゃま、ナイロン製だからな。軽いのは素材が軽いからだろ」

 レイチェルは身長が少し高い。きっと160は行っているだろう。零人の肩くらいの身長だ。

 零人からジャンバーを渡されるとジャケットを彼女は脱ぐ。こう見ると胸が結構標準値ほどあり、健康的美体と言えるだろう。血が頭に上る感覚を感じて背を向ける。

「こ、こんな感じで良いのか?」

 振り返って見ると案の定レイチェルが着てみるとぶかぶか。袖から手は出ないわ裾はまるでミニのロングコートっぽい。襟首なんて桜色の唇を隠してしまう。だが、それがまた良い。

 零人は無心で近付くと袖の部分を手が出る程度に捲くり、ジッパーを胸が隠れる所まで閉めた。流石に前が全開だと刺激が強い。

「名前は…レイトと言ったな?貴公はどうしてここへ着たのだ?」

 ファンタジーが連鎖したと言っても通じないだろう。

 異世界から飛ばされて来ました〜なんて転校生に言われても流す自身が零人にはあった。

「いや、迷子です」

 正直に間違いはない返答をする。

「では、王国に用があったと言う訳ではないと言う訳か」

 ジャンバーの感覚を楽しんでいるのかレイチェルの表情は柔らかい。服やお洒落が好きなのは幾ら鈍感でも解る。

「あぁ、そうそう………お、王国?」

 ついつい聞き流しそうになった単語を疑問文にする。

「王国と言ったらクレベルディアしかなかろう」

「クレベルディア?もしかして…お姫様とかが収めているあれですか?」

 彼女は立ち止まると溜め息を吐いて胸に手を当てる。癖なのだろう。先程から繰り返している。

「それしかないであろう?」

 空を見上げる。「ファンタジーだ…。ラノベなんて目じゃないファンタジーだ」と呟いてみる。

 ロールプレイングだったらきっとお姫様に自分の事情を話して物語の序編へと行きたい所だが、そんな事したら本当にどうなるか解らない。きっと男の傭兵なんてわらわら出て来るのだろう、南無南無。

「そうだ。君って剣士なんだよね?男の傭兵部隊とかあるの?」

 普通の事だが聞いて見る。女性だけ兵士なんて有り得ないにも程があるが――、

「何を言っている。男などと言う伝説の生き物を信じているのか?」

 あった。ここに、異世界に。

 てか、なんと言いましたか今?男は伝説?そんな…馬鹿な。

「ちょ、えぇえええ!? 男が何だって!?」

「伝説だ。架空生物と言っても良いだろうな。男と言う生き物はどんな体をしているのか知りたいな」

 嘘を吐いているような顔ではない表情。零人は肩を落した。

「ここはパラダイス――じゃなくて地獄か。男が居ないって…子供はどうやって生まれてんの?」

 彼女に聞かれないほどの声で自問自答をする。

 レイチェルはすっかり気に入ったジャンバーを色々調べているようだ。裏ポケットを探って一つの小さな本を取り出した。

「なんだこれは…?なんと書いてあるの――」

「ノォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!」

 彼女が全ての題名を口走る前に引っ手繰る。流石に声に出されると不味い。本をズボンとパンツの間に挟むとシャツで閉じる。背中にある確かな感触。落ちはしないだろう。息を荒立てて本を引っ手繰る零人を見てレイチェルは呆然としている。

「いや、その……あれは見ては行けない物が載ってるから見るのは駄目ね」

 特に描写の場面と言う言葉を飲み込む。

「そ、そうなのか。済まないな」

 残念そうな表情と少し落ち込んだ表情が混じった顔に罪悪感を覚える。だが、女の子に堂々とエ○小説を見せる訳にはいかない。我慢して貰おう。

「そ、そうだ。もし迷っているならわたしと王都に行こう。わたしの同行人と言えば普通に通れるだろう」

 少し表情を微笑みに変えて両手を頬の辺りに近付けるレイチェル。甘える体勢。これは来る。

 自分の考えに気恥ずかしくなりながら零人は微笑み返した。

「じゃぁ、頼めるかな?」

「承知した。貴公を安全に王都に連れて行こう」

 彼女の笑みは、本当に破壊的な程綺麗だった。

 先ずプロフィールです。

 雨笠 零人

 高校2年生の17歳

 好きな物・爽快する物や剣類

 嫌いな物・テレビのカラーバー(もう見れない)

 好きなタイプ・クールな不思議娘

 嫌いなタイプ・ツンデレ

 

 父母健在で妹が元の世界に居る。

 元の世界に帰る事が目標。

 結構男らしい所があって勢いが着くと止まらない。

「ファンタジーだ」が口癖。


 と言う訳で今回からが序盤!

 輝け!

 希望のJustice!

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