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第97話


『ここは?』

転移した先は、狭い部屋の中だった。

物置だろうか?

箱がいくつか置かれている。

ここもそうだが、窓がない。ライトの魔法がなかったら、真っ暗だな…


『1階みたいね。地図をみると、左上の方の部屋みたい。』

『ドアは?』


ガチッ


『鍵がしまってる…』

『リミット、モンスターは、いる?』

『今の所、いないわね…』

『て事は、罠か…』


『この部屋にある物を調べてみよう』

『『ラジャ!』』


部屋に置いてある箱に、トラップディテクトをかけてみる。


『トラップディテクト!』


罠がある事を示す様に、箱の回りが赤く光っている。

それと同時に、アラートウインドウが上がってきた。


「魔力の糸が張られている箱」


『アラートが上がるなんて初めてだな。ヤバい罠なのかな?』

『どうかしらね…それよりも、魔力の糸ってのが、気になるわ』

『確かに。魔力の糸なんて物があるんだ…

見えないからなぁ…』


『とりあえず、開けてみる?』

『いやいや、ダメだろ、開けちゃ!』

『そう?』

『他の箱も調べてからにしよう』

『わかった』


全ての箱を調べてみたが、全ての箱に、罠が仕掛けられていた。

全ての箱に、魔力の糸が張られているらしい…


『ふむ。どうするか…』

『罠をどうにかしないと、ドアが開かないんだよね?』

『たぶん…』

『じゃあ、開けるしかないんじゃない?』

『まぁ、そうなんだが…ちょっと待って。』

ココアは、不思議そうな顔をして、ストーンゴーレムのカラムを見ている。


『魔力の糸ってのが、見えたら、罠を回避出来るかもしれないかなーとか

思ってさ。』

『え? そんな糸見えるの?』

『ココアのスキルリストに、魔力視ってのがあったんだよね。

もしかしたら、それで、見えないかなーと思って。』


『ほーん。わかった! 魔力視ね! 取ってみる!』

『ちょ! 待っ!』


『ここをこうしてと、ほいっと! 取りましたー』

『ココア、速過ぎ! って、SP あるからいいけどw』

『SP っていえば、さっきの部屋で、増えてたわよ』

『マジか!』

『はじめてのプライズ だって。おにいちゃんもね』

『なんと! って事は、300 になって、今、100 使ったから、200 か。

元のままだね。』




『それじゃ、魔力視 使ってみて』

『ラジャ!』


『ビジョン!』


『うわ!? なにこれ!』

『どうした? なにが視えた?』


『天井から、糸がぶら下がってる…

視た方が早いよ。リミット、カラムも視える様にして!』

『うん、今、やってる』



しばらくして、カラムも、魔力視が使える様になった。

カラムが使えるという事は、リミットも使える。

3人で魔力視を使って、箱を視ている。


『ふむ。確かに、天井から、糸がぶら下がっているな…』

『とりあえず、切っちゃう?』

『切れるのかな?』

『魔力の糸なら、魔力を使って切れそうよね。エアカッターとか。』

『なるほど! やってみるか。』


『じゃあ、ココア、Aっていうアイコンあるかな?』

『うん、気づいてたよ。一杯増えたからw』

『これ、エアカッターのアイコンだから、とりあえず、この箱の上の糸だけ

切ってみて』

『ラジャ! エアカッター!』


スパッ スパッ スパパッ


魔力の糸が切れたとたん、箱は光の粒子となって、消えてしまった。


と同時に、他の箱が、動き出した!


箱が開くと、中には尖った歯がびっしりと生えていて、ストーンゴーレムと

ココアに飛びかかってきた!


『うわ! ミミックか!?』


素早く後ろへと飛び、距離を開ける二人。


『エアカッターで、やっつける?』

『経験値を稼ぎたいから、籠球を使おう』

『ラジャ! Get Jump ball.』

ココアの両手の中に、白く輝くボールが現れ、

しゅた! って感じで、両足で着地した感じになる。


『さぁ、いくよ! ビックリ箱!』


『リミット、コモンゴールは何処に出た?』

『ちょっと待って…またしても、ないわ!』

『またか…

仕方ない、エアカッターで、魔力の糸を切ろう!』

『ラジャ!』


エアカッター!


二人で、ミミックに繋がっている、魔力の糸を切っていった。


次々と、光の粒子となって消えていくミミック達。

最後の1箱となった所で、


『ココア、こいつは、糸以外の所を攻撃してみよう。

どうなるか知りたい。』

『わかった。』

ココアは、ミミックの口の中めがけ、エアカッターを放つ!


『リミット、どう? ダメージは与えられてる?』

『DB引いてみる! あんまり、効いてないわね』

『そうか、じゃあ、ファイヤーボールで試してみよう。

ココア、ファイヤーボールだ』

『ラジャ!』


『これも、そんなに効いてないわ…』

『そっか…ふむ。』

『どうするの?』


『うん、魔力の糸を切っちゃおう!』

『ラジャー!』


ココアが、エアカッターで、魔力の糸を切ると、ミミックは

光の粒子となって消えていった…


ガチャリ


全てのミミックが倒された事で、部屋の鍵が開いた音がした。


『ふぅ…』

『鍵が開いたみたいだね』

『閉まらないうちに、出ましょ』


『それにしても…天井裏? 2階に何かいるのかな?』

お読み頂きありがとうございます。

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