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第73話

『フィー、スキル選択のウィンドウって、見せてもらえる?』

『いいよー、共有設定で出せばいいかな?』

『お願い』



ふむ。

魔力感知というスキルが選択可能だ。


魔力感知

 光属性の魔力を広げる事で、その魔力内にある個体識別魔法陣を検出する事が

 出来ます。

 検出した個体識別魔法陣を読み取り、魔力項目についてのデータを

 取得するスキルが、魔力感知となります。

 但し、読み取りに際し、鑑定偽装がかかっている場合などについては、

 鑑定スキルの設定項目を参照の事


なるほど。

個体識別魔法陣を読み取るのか…

結局、鑑定なのかな…

鑑定はあるな。

鑑定偽装も、すぐそばにあった。

鑑定偽装を見てみるか。



鑑定偽装

 個体識別魔法陣より返されるステータス値を偽装する事が出来ます。

 ステータス編集画面により、ステータス値の編集が可能となっています。

 偽装を突破する鑑定が使われた場合について

  自動でプロテクトシールドが発動され、防御を試みます。

  但し、設定した魔力量より多い魔力が使われた場合、防御は失敗します。



ふむふむ。

『鑑定偽装を取ろう。偽装すれば、魔力量とかは誤魔化せそうだ。

フィー、鑑定偽装を取ってみて。』

『了解!

えーと、これを選んでと。

あれ? ダメみたい。鑑定が必要ですって、メッセージが出たよ』

『なんと! そっか、そうすると、SPが 200 いるんだよな…

どうするか…』


『今、200 あるから、覚えられるよ』

『そうなんだが、100 は残しておきたいんだよ…』

『なんで?』

『MP の計算が、MP = MP * SP なんだよ。

だから、SP が、ゼロになったら、MP も、ゼロになりそうで

恐いんだ。』

『なるほど。』


『さすがに、ゼロを掛けたりしないとは思うんだけど

掛けるかもしれないからね…』

『ゼロを掛けなかったら、どうなるの?』

『元の MP の値を使うと思う。』


『フィーの SP って、ずっとゼロだったはずよね?』

『そうだな。ログインした時に、100 になったと思う』

『フィーは、SP がゼロの時も、魔法を使ってたわ。

浄化とか。』

『そういえば、そうだな。』

『という事は、SP がゼロの時は、MP に掛けないんじゃないかしら』

『ふむ。確かにそうかも。

うん! そんな気がしてきた』


『よし! フィー、鑑定と、鑑定偽装の2つを取ろう!』

『ラジャ!』


『これとこれを選択して、こう!

選んだよ!』

『ありがとう! フィー、ステータスを共有して欲しい』

『わかった!』


名前:フィールド

年齢:13才

職業:神託の巫女


LV:10

HP:85

MP:430

SP:0

STR:15

ATK:11

VIT:18

DEF:10

INT:80

DEX:43

AGI:25

LUK:20


スキル:籠球 ヒール 身体強化 ウォーターボール ダークバインド

 セイクリッドインパルス 鑑定 鑑定偽装

職業スキル:

 告知 プロシージャ


魔法:浄化

称号:攫われ中な巫女


『うん、2つとも覚えてる!』

『さっそく使ってみてくれないか?』

『了解!』


フィーは、自分に鑑定をかけ、その後、鑑定偽装のスキルを使った。


『うん、やっぱりゼロにはならなかったね。』

『だな。良かった…』

『リミット、鑑定偽装を使える様にしといてくれ。』

『ラジャ!』


『こっちは、フィーの鑑定偽装を設定しとこう』

『了解!』


ステータス編集画面で編集した結果がこちら。


名前:フィールド

年齢:13才

職業:行商人見習い


LV:10

HP:85

MP:0

SP:0

STR:15

ATK:11

VIT:18

DEF:10

INT:80

DEX:43

AGI:25

LUK:20


スキル:ヒール 身体強化 ウォーターボール

 

魔法:

称号:


職業も変えられたので、行商人見習いにしといた。

俺と同じなら、おかしくないかなと。

称号も消せたので、消した。余計なものは、全部消して

MP も一時的に、0 に設定した。

魔力量を感知して追ってくるなら、ゼロにしちゃえば、追えないはず!


あと、偽装防御魔力量の設定は、MP 10000 を使って、鑑定されたら

破られる様にした。

10000 の MP を持ってる人はいないからね。

これでよしと。


『リミット、そっちはどう?』

『こっちも使えるわ。設定はどうする? こんな感じにしといたけど』

そう言って、リミットは、カラムのステータス編集画面を見せてくれた。


名前:カラム

年齢:12才

職業:冒険者 (行商人見習い)


LV:1

HP:10

MP:0

SP:0

STR:6

ATK:5

VIT:5

DEF:4

INT:8

DEX:4

AGI:7

LUK:9


スキル:エアカッター


魔法:

称号:


『いいね! これでいこう! 偽装防御魔力量の設定は?』

『フィーと同じ、MP 10000 に設定したわ』

『OK! これで、移動方向を変えて進んで、神殿騎士が

追ってくるかどうか? 確認しよう』

『『ラジャ!』』



移動方向を変えて10分程進み、待機する。

『神殿騎士はどうだ?』

『うち達がさっきいた場所へと向かってるみたい』

『そうか。神殿騎士にしたら、突然反応が消えたって感じなのかな?』

『でしょうね。戦闘で死んだか、魔力を使い果たしたか…

なんて、思っているかもしれないわ』


『なるほど。』

『とはいえ、神殿騎士の魔力範囲内にある個体識別魔法陣は、検出されるだろうから

早めに、移動した方がいいと思う』

『? 魔力をゼロにすれば、感知されないんじゃないのか?』

『鑑定偽装は、個体識別魔法陣から出力される情報を

偽装するだけみたい。

魔力感知で、発見した個体識別魔法陣自体を、

無かった事には出来ないんじゃないかな』


『そっか、神殿騎士の光属性の魔力範囲にある個体識別魔法陣は

見つかってしまうのか…

それを隠す様なスキルは無いかな?』

『あるかもしれないけど…

SP もないし、今は、移動して範囲外に出た方がいいんじゃない?』

『そうだな。移動しよう!』



俺達は、たまにいるモンスターを避けながら歩き、

ネクストステップを目指した。


神殿騎士からは大分離れ、森の中とはいえ、明日にはネクストステップに

着くという場所まで来た。


『そろそろ野営の準備しようか』

『うん』

『了解』


夕暮れの中、ストーンウォールで竈を作る。

火は、メタルマッチで、フィーが熾した。

はじめての~が、来そうなので、フィーにやってもらったんだが

残念ながらダメだった。

水はフィーが出して、ご飯はクッキー。

早くまちに行って、料理されたご飯が食べたい。

そんな事を考えながら、少しまったりした時間を過ごした。


『明日は早めに起きて、ネクストステップへ向かおう。

今晩の見張りとかどうする?』

『それなら、うちがやるから、二人は寝て。』

『いいのか?』

『えぇ、うちは寝なくても大丈夫だから』

『そうなのか…』

『モンスターが来た場合は、エアカッターで殲滅しとくから

朝になったら、魔石だけ取り出して』

『了解』


『フィー、相談なんだけど…』

『なに?』

『SP がゼロの状態だと、魔力が心もとない。

増やしておきたいんだけど…どうかな?』

『増やせるなら、増やしたい! 増やせるの?』

『あぁ、一つ心当たりがある。』


『もしかして、魔力枯渇?』

リミットが聞いてきた。


『その通り。俺は魔力枯渇で SP 貰ったから、フィーも

たぶん、貰えるんじゃないかな』

『そうね、貰えるかもしれないわね。

でも、魔力枯渇すると、気絶するわよね』

『え” 気絶?』

『あぁ、そうだね。ちょっと寝ちゃうかも。』

『だから、昼間言わなかったの?』

『へへへ…

もう、寝るだけだから、いいかなーと思って…』

じとーっとした目で、カラムを見るフィー


『痛くはないのよね?』

『うん、気絶しただけだったよ、俺の時は。』

ちょっと考える様な顔をしたフィーだったが


『そう…なら、やってみる!』

とにっこり笑った。


『SP があるうちに、魔力枯渇をしようとすると、

大変だからね。今なら、430 使い切ればいいから

すぐに終わるよ』


『そっか。やるなら今か…』

『籠球だと、森中のモンスターが集まってきそうだし、

セイクリッドインパルスは、夜目にも派手だから、

目立ちそうで、誰かに来られても困る。

やっぱり、ウォーターボールかな。』


『ウォーターボールね、わかった!』


『ストーンウォールを数時間後に消えるくらいの魔力で作るから、

そこを的にして、ウォーターボールを打ち続けて。』

『了解!』



程なく、フィーは気絶した。


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