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第4話


この世界の風呂は、木で出来た大きな浴槽に、お湯が入っていた。

よくある異世界ものは、風呂は貴族だけで、お湯をためて入るなんて

贅沢過ぎで、庶民は、濡れたタオルで身体を拭くくらいってのが

一般的? なのかな?

わからんけど、ここの風呂は、俺のいた日本の風呂と変わらなかった。

水が豊富なのかな?

シャワーは無かったけど。


母が入ってきた。

もちろん、全裸で。

『ヤバい…』

顔が赤くなるのを自覚した。

母クエリーは、30才とはいえ、見た目は、20代前半で十分通用する。

子供を産んでるとは思えないスタイルをしていた。


「カラムちゃん、洗ってあげるから、そこに座りなさい。」

「はい」

お風呂回はまだ続く。



早いとこ、風呂からあがって、情報を収集しなければ!

この世界の事、全然わかってないしね。

SQLもそうだけど、母からも聞いてみよう


風呂につかりながら、鼻血が出ないか心配だった…

こういう所が、男40%なのか…


風呂から出て、さっきの食堂で水を飲みながら、母から情報を

収集する。


この世界の事。

やはり、町の名前は、「はじまりの町」だった。

この国の名前は「クラウド王国」

大陸に3つある大国の内の一つで、2番めに大きい国らしい。

この町は、ハッピーボーン領の外れにあって、代官は「チューター・リアル」

隣領とのいざこざがあったりするが、いたって平和で、弱い魔物くらいしか出ない


行商人をやっているだけあって、この国の色々な町や村を知っていた。

元いた世界の行商についてもよく知らないけど、この世界の行商は

ルートセールスらしい。

異世界とはいえ、回る町や村は同じ所を季節によって変えているだけだと言う。

収穫のある時期は、村々を周り、それ以外は、基本、王都と、この町を

往復するだけみたい。


街道を外れると、盗賊は出るし、魔物もいる。

行商みたいな商売は、常に奪われる事を警戒しなくてはならない。

ルートは出来るだけ安全であることが望ましいのだ。


そして、行商人は強くなければならない。

一人2人の盗賊なら、単独で追い払えるくらいでなければ、

行商人はやっていけない。


数に対抗するためには、護衛依頼を出し、冒険者を雇う。

まぁ、冒険者のランクやら、人数で、報酬が変わるので、商売の規模で

雇える人数は変わってくるが、一人も雇わないとなると、

盗賊に襲われるリスクが増える。

盗賊も、襲う商隊の規模を見てから襲ってくるので、

王都に行くような場合は、大規模な商隊となって、盗賊に

襲わせない様に、街道を行くのが普通らしい。




「そんな訳で、明日、カラムちゃんは、冒険者登録をします!」

「え!? 僕?」

「そうよ、男の子でしょ?」

ウインクする母。

どういう訳でそうなったのか? わからないけど、冒険者登録はしてみたい!


話を聞いているうちに、父と兄が帰って来ていた。


「おいおい、クエリー、カラムにはまだ早いだろ?」

「そうだよ、母さん、カラムは女の子なんだから、冒険者登録は

しなくてもいいってなったじゃないか」

カラムの中の人が、レコード兄さんだと教えてくれる? 

っていうか思い出したのかな?

アイコン化していたSQLウィンドウを開く。


sql> select * from players where name like '%レコード%'\G

*************************** 1. row ***************************

Id: 1235

Name: レコード

Kind: 000

Lv: 20

Hp: 120

Mp: 85

Sp: 0

Strength: 40

Attack: 35

Vitality: 30

Defence: 31

Intelligence: 33

Dexterity: 31

Agility: 35

Luck: 8

Job: 行商人

BodyAge: 18

MentalAge: 18

BodyGender: 1

MentalGender: 1


こっそり、兄さんのステータスを確認。

18才なんだ。

そういえば、スキルを確認してなかった。

スキル関係のテーブルはあるかな?

あった!

player_skills テーブルらしい。

1対多のテーブルぽい。一人のプレイヤーがたくさんスキルを

持てる構造かな。

持てるスキルの数は決まってないみたいだ。


後で、確認しよう。

みんなが俺を見始めちゃったからね。


「んー、その話は撤回。カラムちゃんにも強くなってもらわないと、

いつも守ってもらえるとは限らないでしょ?」

「そうだけど、まだ12だし。」

「レコード、あなたが12の時は、もう、冒険者登録してたでしょ?」

「う…、そうだったかもしれないけど…」

レコード兄さんは、俺が冒険者になるのがいやみたいだ。


「大丈夫よ、最初は町のおつかいからだし、薬草集めくらいなんだから。

早いうちから、冒険者ランクをあげないと、あとあと、大変でしょ?」

「でもなー」

渋りまくるレコード兄さん。

シスコンか? そうなのか?


「カラムちゃんだって、大きくなるんだから。

自分で自分を守れるようにならないと」

レコード兄さんは、下をむいて拳を握りしめながら、考え込んでいたが、

くわっと顔をあげると

「わかった! 僕が教えるよ! 冒険者に必要な事を!」

「んー無理じゃない? レコードは行商があるでしょ?

2日か3日後には、また出かけちゃうわよね。準備も色々あるから

暇なんてないでしょ?」

「じゃあ、わしが」

父が言い終わる前に、母さんがかぶせてきた。

「あなたはもっと無理でしょ?」

「うっ!」

「じゃあ、どうするんだ? カラム一人じゃ、心配なんだが」

「あたしが、面倒見るわ。」

「店はどうする?」

「しばらくはリカバリーに任せるわ。」

「大体、カラムちゃんのお世話を他の誰かに任せられるの? あなた達!」

「「!」」

「確かに、クエリー以外には無理かも。」

「確かに」

母が押し切った。


ご飯も食べたし、お風呂も入った。

なんだか、疲れたので、寝る事にした。


母が、部屋まで連れて行ってくれた。

ベッドに入って、おやすみを言って、3秒後には寝てた。


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