第13話
場所はどこだ!
わからないな…
でも、標高が400キロメートル!
大気圏にいるのか! こいつ!
場所は早急に調べる必要があるな。
ん?
StartUpTimeが、11月11日? 未来日付だ…
メールにもまだ猶予があるって、書いてあったな。これの事か
11月だと、あと、半年か…
なんて考えていたら、
部屋のドアが開いた
「カラムちゃん、ちょっといいかしら?」
母だった。
「あなた宛に、スクロールが届いてるんだけど。どういう事かしら?」
「スクロール? なにそれ?」
「スクロールっていうのはね、使うと魔法スキルが発動するの。
1回だけだけどね」
「使い切りの魔法スキルって事?」
「そう、そんな感じ」
「それが、ぼく宛に?」
「そうなの、しすしすのルート? って人からだって」
「!?」
メールの差出人だ!
そういえば、メールを読み終えたら、サンプルが届くって書いてあった…
「母さん、スクロールを持って来た人は? まだいる?」
「え? もういないわよ。届けたら、すぐに帰っちゃった。」
なんだって!? 運営の情報源が!
「母さん、その人に聞きたい事があるんだ! 一緒に探してくれない?」
「いいけど、たぶん、その人、ルートって人じゃないと思うわ」
「どうして?」
「知り合いの冒険者だったから」
「知り合いの冒険者?」
「ええ、ダンが持ってきてくれたわ。一眠りしたら飲みにいくんですって」
「ほぇ…聞きたいことがあるんだけど、だめかな?」
「そうね…多分、依頼だと思うからギルドに行けば会えるかもね」
「行ってくる!」
「ちょっと待って、スクロールの事なんだけど、何か心当たりがあるのかしら?」
「うん、しすしすのルートって人なら心当たりがあるよ」
母は、じと目で俺を見つめてきた。
「誰なの? しすしすのなんとかって人は?
私が知らないのに、なんで、カラムちゃんが知っているの?」
『やばい! めっちゃ疑いの目で見てる!』
変な汗が出てきた。
3秒前の俺、なんで心当たりがあるとか言ったんだ!
ばかばか、俺のバカ
「えーと…しすしすのルートって人は、実は誰だか知らないんだ」
「??」
「スクロールをくれるなんて人に会ってみたかったから…その…うそついた…」
じっと俺のことを見つめる母。
「はぁ、しょうがないわねぇ。嘘ついちゃだめでしょ。
知らない人に心当たりがあるとか言われたら、びっくりするじゃない」
「ギルドに行ってダンに会うのはいいけど、今日は無理じゃないかな。
一眠りして飲みに行くって言ってたし」
くっ、仕方ないな…
「そっか…じゃあ、明日にするよ」
「そうね、そうしましょ。」
「でも、知らない人が、なんでカラムちゃんに、スクロールなんて贈ってきたのかしら?」
確かに、事情を何も知らない母なら、そう思うな。
それに、俺がメールを読み終えたタイミングを見計らって、スクロールが届くとか…
監視されてる?
メール閉じたら、フラグが立つとか?
まさか、これもイベントか?
スクロールの ItemId が、分かれば、調べられるな。
「母さん、スクロールが見てみたいんだけど、いいかな?」
「わかったわ。ちょっと待っててね」
そう言って、母は部屋を出ていった。
イベントに関しては、後でも調べられるから、メールに書いてあった
開発者ツール
これを調べないとな。
インストールされているものを調べてみるか
local>syum grouplist
インストール済みグループ:
開発ツール
利用可能なグループ
Web サーバー
message サーバー
ネットワークツール
パフォーマンスツール
スキルメーカー
地図エンジン
動作レコーダー
~
~
おっと! Web サーバー発見! Web 使えるんだ、びっくりだな。
ん?
スキルメーカー?
なんぞ?
コマンドわからんので、じっとスキルメーカーを見つめた。
お!
マニュアルが表示された!
統合開発環境 スキルメーカーは、
術式の解析、デバッグ、チューニングなどが行える開発環境である。
解析ソフトを常駐させておくことで、術者が放ったスキルの術式を
逆コンパイルし、ソースコードに変換。
ブレークポイントの設定、ステップ実行を可能とし、その際記憶域の読み書き
によるデバッグが可能。
~
~
な、なんだと!
スキルの術式を逆コンパイル!
まじか、ソースコードに変換? ブレークポイントまで設定出来て、
ステップ実行可能…
まんま、開発環境だ。
こうなると、サンプルを動かしてみたいって、切実に思うな!
なんか、手のひらの上で踊らされてる様な気がしないでもないが
こう思ってしまうのは、必然かなと思う。
エンジニアだからかもしれないが。
ちょっと、落ちつこう! まだ、焦るような時間じゃない。
スキル、スキルか…
俺の持ってるスキルは、敵を攻撃するようなものじゃない。
神託は、SQLで情報を引き出すだけだし、VPSは…よくわからんけど、サーバだな。
サーバが、敵を攻撃出来るようになるか? どうかは、正直わからんな。
とにかく、あれだ、サンプルを解析しまくる!
何が出来て、何が出来ないのか? それを知る所から、始めないとだめだ。
サンプル! サンプル! って思ってたけど、
そういえば、解析ソフトを常駐させておけばって、書いてあったな。
とりあえず、今走ってるプロセスで、それらしいのがないか? 調べてみるか
local>ps -efl | grep Skill
UID PID CMD
root 1022 SkillAnalysis
column 10034 grep Skill
あった!
SkillAnalysis スキル解析ぽい名前だ。
既に起動済みか。
立ち上げて置くだけでいいのかな?
使い方がまるでわからん。そんな事を思っていると、部屋のドアが開いた。
母だった。
母が持ってきた箱の中には、1本の巻物が入っていた。
「エアカッターみたいね。」
母はスクロールを見ながら、首をかしげてる。
30を過ぎてるとか思えない可愛さ。
なんで? カラムちゃんに、エアカッター? とか言ってる。
「母さん、これってどうやって使うの? 使ってみていい?」
「ちょっと、待ちなさい。危ないわよ。使うなら裏庭に行きましょ」
カラムは、リュックの中にスクロールを入れ、裏庭へと向かった。
リュックの中に、スクロールを入れたのは、ItemId を得る為。
さっと調べちゃおう。
歩きながら、コマンドを打つ。
sql> select * from player_items\G
*************************** 1. row ***************************
Id: 1
ItemId: 120
Quantity: 1
*************************** 2. row ***************************
Id: 2
ItemId: 72
Quantity: 1
2 rows in set (0.00 sec)
エアカッターのスクロールのItemId は、72か
sql> select Id, Name, Description from items where id='72'\G
*************************** 1. row ***************************
Id: 72
Name: スクロール(エアカッター)
Description: 高速で回転する旋風をおこすスキル。1回使うと無くなる。
ItemIdが、72 (エアカッター)で、イベント完了のデータを調べてみる
sql> select * from events where ItemId='72' and EventFlag='099'\G
*************************** 1. row ***************************
Id: 55
Name: スクロールプレゼント
PlayerId: 1236
ItemId: 72
EventKind: 001
EventFlag: 099
RespawnTime: NULL
MaxQuantity: 1
Quantity: 0
~
~
あったか。つまりイベントが発生していたって訳だ。
むぅ…
メールを読み終わった後、殆どタイムラグが無く、スクロールが届いたよな…
ゲームっぽいとはいえ、現実世界でこんな事出来るのか?
………
まぁ、明日ギルドに行って、届けてくれた冒険者に聞いてから、考えよう。
今は、スクロールだ!
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