第118話
「カラム、分かってるとは思うが、お前も拘束させてもらうぜ。」
「えー!」
「絡んだ3人の冒険者から、事情聴取して、この辺にいる奴らからも
見てた事を聞かなきゃならねぇ。その間は、牢屋行きだ」
「マジですか?」
『牢屋だって!』
『はじめての牢屋とか、SP 増えないかしら?』
『そっか、ありうるな!』
「一応、規則だからな。冒険者同士の争いで、ギルド内で、剣まで持ち出してる。
両方とも、牢屋行きだ。なに、裏が取れたら、すぐに出れる」
「一応、確認したいんですが、別々の牢屋ですよね?」
「当たり前だ。一緒にしたら、また、喧嘩するだろ!」
「ですよね。わかりました。」
「ごめんね、カラム君。すぐに出してあげるからね!」
「はい。あ、ココアも一緒でいいですか?」
「え? ココアちゃんも、牢屋に入るの?」
「はい。じゃないと、今度はココアが狙われるかもしれないので
一緒にいたいんです」
「それなら、こっちでちゃんと護衛をつけるから大丈夫よ」
「わたしも、カラムと一緒にいたいから、牢屋にいきます!」
ぎゅっとカラムの腕を掴んで離さない。ふりをするw
「えぇ……どうしましょう」
「いいんじゃないか、どうせすぐに出る事になるし。
一緒にしといた方が、心配しなくていいだろ」
「そ、そうですか、ギルド長がそういうなら、そうしましょうか……」
「はい! ありがとうございます」
『やった! SP 貰えるかも!』
こうして、ボク達は、ギルドの地下にある牢屋へと入れられた。
4つある独房の、左端に、3人の冒険者が入れられ、右端に
ボク達が入った。
3人の冒険者は、事情を聞くのに必要という事で、軽く治療している。
「俺達は、先に、周りにいた奴らに話しを聞いてくる。
それまでは、ここにいてくれ。そんなに時間はかからねぇはずだ。」
「わかりました」
ギルド長が付いて来てくれたが、上へと上がっていった。
ー 3人の冒険者 ー
「おい、スパム、どうしちまったんだよ! なんで、剣なんか抜いたりしたんだ!」
「……………………」
「なんとか言えや! あーもう! ギルド資格停止は、まぬがれねーぞ!
最悪は、ギルド資格剥奪処分だ!」
「俺にも……何がなんだか……わからねー……」
「なに言ってやがる! お前が、剣を抜いて、ガキに斬りかかったんじゃねーか!」
「そう……なのか……」
「そうなんだよ! 剣はヤバいって、止めたのに、聞かなかったのは、てめえだ!」
「そうか……あのガキが、反抗してきたのが、どうにも許せなくてな……
止められなかった……」
「なんだ、それ! 生意気だってのは俺も思ったけどよ! 剣でぶっ殺そうとまでは
思わなかったぞ!」
「あぁ……そうだな……なんで、剣なんか抜いちまったんだ……」
「俺達の仕事がなんだったのか忘れちまったのか?」
声をひそめてスパムに問いかける男。
「あの位の年頃のガキを、教会に連れて行くって話しじゃねーか!
生死を問わずじゃなかっただろ! なんで、剣で斬りかかるかなー」
「すまん……」
「キーロガー、おめえも黙ってねぇで、なんとか言え!」
「膝が痛えんだよ! くそが! スパムが剣を抜いてたなんて、知らなかったぞ、俺は!」
「ガキの一撃で、失神してたのか! あーもう! どうすりゃいいんだ!」
トロイの嘆きは、まだ続く……
ー カラム達が入ってる牢屋 ー
『という訳で、あいつらの話しが丸聞こえなんだがw』
『ちょっと、不穏な事を言ってたわね』
『あの位の年頃のガキを、教会に連れて行くって……言ってた』
『それに、剣を抜いた奴……聞いてると、心神喪失状態みたいな感じに聞こえる』
『そうね。操られてる可能性も出てきたわ……』
『捕まった悪魔の使いの話しも気になるけど、とりあえず、今は、こいつらから
情報を貰わないとだめかも……』
『封印したばかりで、不本意なんだが……
コネクトレセプターを使って、聞き出すしかないかな?』
『やるなら、ギルド長がいない、今しかないわ』
『だな。ココアに、プログラマブルコンソールで、ボク達の問いかけに対して
頭の中で考える様に命令しといてもらって、3人でそれぞれの冒険者に接続。
情報を収集しよう!』
『『ラジャ!』』
『コネクトレセプター!』
ココアが接続して、設定した後、ボク達も接続した。
『『コネクトレセプター!』』
光の魔力が広がって、ケーブル状のコネクターが、3人の冒険者のデバイスへ
次々に接続されていく。
接続される度に、情報が流れてくる。
冒険者が、今見ている情報。今、聞いている情報。今、感じている触感などが
ケーブルを通して、流れてくる…
カラム達の問いかけに対して、知らずに答えを考えてしまう3人の冒険者達……
『ふむ。やばいな……』
『ボクを教会に連れてく事で、剣を抜いた冒険者の治療費がタダになるか……』
『ちょっと脅せば、ついてくると思ったらしいけど。』
『ギルドでいつも絡まれるのは、そういう事なのかな?』
『どうかな? 分からないけど、教会が絡んでたとはな……』
『わたし達のニセモノとも関係がありそうだしね……』
『でも、何がしたいのかな? 神託を知ってれば、悪魔の使いを捕まえたとか
言わないよな?』
『そうね。ティザーで顔も出てるし、神託の巫女じゃないってばれちゃうのにね』
『思い込ませるとか?』
『コネクトレセプターでか……なるほど。』
『それに、剣を抜いた冒険者だけど、魅了じゃないけど、何かやられてる気がする。』
『ステータスには出てないけどね』
『どうやってるのか? 実演をみるしかないかな……』
『ヴァンパイアもどきの時みたいに?』
『どこをどう弄ってるのか、分かれば、元に戻せるだろ?』
『はぁ……どっちみち、潜入捜査が必要なのかしら……ね
ニセモノの事もあるし……』
『ニセモノの方は、本物をおびき寄せる罠の可能性も、ワンチャンあるけど、
コネクトレセプターを使ってそうな奴らがいそうってのは
ちょっとヤバい。』
『教会へ連れていく人を弄ってたら、連れてこられた少女達も、弄られる可能性が
あるしね』
『もう、行っとくしかないか……』
『そうね。ニセモノの悪魔の使いの顔を見にいくついでに』
『巫女は助けてあげないとだよ』
そんな会話をしてる時に、牢屋へと続く階段を下りてくる足音が聞こえてきた。
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