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僕はキミに「さよなら」を告げる  作者: さくら 美羽都
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彼女への手紙




僕は事故で亡くなったけれど、自業自得だと思う。

走りスマホで左右や周り、前を確認しなかったんだから。

自分で自分を恨んだし、後悔した。

そして、僕が亡くなったことによって家族や妃奈たちが悲しむ姿を見たくないからって、僕は死後の世界へ逃げた。

だけど、神様が期限付きで生き返らせてくれた、このチャンスは大切にしないと、僕が伝えたかったことが伝えられないまま、消え去りたくない。


そうこうしているうちに、もう明日だ。

僕は明日、期限が切れる。

もう死後の世界へと、帰らなければならない。

最後に一度だけでいいから、妃奈とデートして忘れられない思い出を作りたかったな……

いや、でも一目、見ることが出来たんだ。それでヨシとしようじゃないか。

僕は妃奈に伝えたかったことを手紙に書いた。

そして、そっと念じる。

僕の気持ちが、僕の願いが叶った時 ───

その時、静かに手紙が消えるように……

僕は魔法も、神様のような力も何も持っていない。

僕が念じる力なんて、微々たるものでしかないと思う。

だけど、今だけは。

今だけは僕に念じる力を、ください。

ピアノじゃない、別の方法で妃奈に伝わりますように。





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