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レッツプレイ!リズムゲーム  作者: 桜崎あかり
第2章

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23/60

第23話


 二番台でプレイしていた蒼風あおかぜハルトのプレイスタイルにも若干の変化があった。

最初の内は偶然の産物と言えるようなスコアが連続したが、途中から思うようにスコアが出くなっている。

これはリズムドライバーをリズムゲームが進化したような機種と判断していた事もあるかもしれない。

そうした意識を変えたことで、一つの壁を突破する事に成功し――現在に至っている。

『楽曲の方は――既に対策済。それに――』

 ハルトは既にブレードモードへシフトし、後半のパートで難関と言われる配置をクリアしていく。

それに対して、一番台のプレイヤーはビームライフルを連射しており――その段階で何かを察するプレイヤーもいた。

『こちらはこっちで――全力を出すまで!』

 彼が振り下ろすブレードは青い光の刃であり、実体剣ではない。

他の武器にも言える事だったが、全ての武器に光る部分が存在している。

もしかすると、あの光部分がリズムゲームで言う判定バーの部分に該当するのだろうか?

ビームライフルの方も放たれるビームだけが光っており、そこが判定バーなのかもしれない。

しかし、ガンシューティングの場合とリズムゲームでは判定が異なる箇所もあり、そこを同じと考えている彼には勝ち目がなかったと言える。

「やはり、そうなるか」

「これは相手が悪かったとしか言いようがない」

「しかし、この台では同じ楽曲にしないとマッチングは成立しないのでは?」

「確かにそのはずだな。違う楽曲でマッチングするリズムゲームもあるにはあるが、リズムドライバーは――?」

 ギャラリーの一人がある発言をしたことで、周囲がざわつく事になった。

ハルトがプレイした曲は――隣の一番台でプレイしていたプレイヤーと違う曲を選んでいたのである。

演奏時間が異なる事もあって、向こうの終了に合わせてのリザルト表示だったが――この展開には驚きを隠せない。

【やはり、予想通りの結果になったのか】

【マッチングシステムの変更があったという話もあったが、まさか――】

【マッチングと言っても、レベル差が激しかったら――無理ゲーだぞ】


【それを調整したのが――今回のシステムでは?】

【ロケテストの段階でもマッチングは調整が必要なレベルだったな】

【あの時はプレイヤーが少なかった説もあるが】

 ネット上では様々なつぶやきが流れてくるが、中には炎上を誘発させるような物も混ざっている。

その為、ソースを探ろうと言うプレイヤーが多いのは言うまでもない。



 二曲目のプレイでも同じ対戦になっていたので、もしかするとローカルマッチングモードになっていた可能性はあるだろう。

その辺りはセンターモニターで設定を確認出来るような物だが、それを一番台のプレイヤーが怠ったのも原因の一つかもしれない。

マッチングオフモードもあることにはあるが、チュートリアルチェックを大雑把で途中をカットしたのが――致命的だった。

向こうはFPS感覚でプレイしていた事も――致命的である。向こうは対戦をしている感覚なんてないのかもしれないが――。

「あのプレイ結果、どう思う?」

「相手がご愁傷さま――では駄目か?」

「それではネット炎上勢力等と反応が同じだ。もう少し個人の意見が欲しい」

「単純な話では? 向こうはリズムゲームではなくFPSとしてプレイしていたのが、敗因だと」

「それでも多数派だな。慢心があった――でもまだ多数だろう」

「どういう意見を望んでいる? 君の意見も聞きたい」

「経験値の差だな――。例え、プロゲーマーでも知識なしでハルトに挑めば同じ結果になる」

「プロゲーマー? 本気で言っているのか?」

「こちらは大まじめだ――」

 ギャラリーからは色々な話が飛び出すのだが、やはりというか話題はハルトの方に集中している。

結局、彼が負けたのはハルトが単純に強かったから――が大半を占めているのは確実だが、それ以外の意見があるのも事実だった。

(ハルトの実力は――明らかに上がっている。それを踏まえれば――)

 ギャラリーの一角とは別の場所からマッチングを見ていたのは、私服姿のアイオワだった。

今回は野球帽を被っているので、そう簡単にはばれないだろう――と考えていたが、やはりいつもの服装だったので目立ちやすい。

それでもあまり周囲が騒がないのは、ハウスルールが徹底されているのも大きいのだろう。


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