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Fighters  作者: 秋本そら
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17/33

17.再会

 さて、別棟の3階では……春奈、留美、愛音、朝が敵と戦っていた。

「はるちゃん、いくよ!」

「うん!」

 愛音と春奈は先程渡り廊下で使った『画鋲攻撃』を仕掛け、朝が燃え上がる炎をなんとか操っていく。留美は団子状の土の礫を次々に投げていく。

 しかし、予知能力者である文香がいないので、先ほどまでは避けられた攻撃が避けられなくなっていた。また、電気を操る智子がいないため『画鋲攻撃』の威力が格段に下がった。

 2人がいない影響は、予想以上に大きかったのだ。

 どんどん4人は怪我をし、体力も失っていき、追い込まれていった。

「……どうしよう……」

「このままだと、やられちゃうよ!」

 4人が焦り、絶望が忍び寄り始めた、その時だった。


「——朝、下がって!」


 文香の声だった。

 朝がさっと後ろに下がると、少し前まで朝がいたところに氷の槍が襲いかかる。

 4人が後ろを振り返ると……

「……文香!」

「文香だけじゃない!先輩も!」

「みんな、大丈夫だった⁉︎」

「はい、なんとか!」

 ようやく、2年生と1年生本隊が合流できたのだ!


 彩がさっと手を伸ばし、2年生と1年生本隊を包み込む結界を張った。

「みんな、大丈夫だよ!今結界を張ったから!」

「ありがとうございます!」

 彩だけではない。咲が4人の怪我を治し、ひなが4人に力を与えた。ひなは彩にも力を与えている。

 彩もひなも、ずっと異能を使っている。確実に体力が減っているに違いないが、そんな様子を全く見せなかった。


「……で、1年生はどんな異能を持ってるの?」

 波が問いかける。それに答えたのは、文香だった。

「春奈が風を操ります。うちは未来予知で……」

 文香が説明を終えると、うんうん、と波がうなづく。

「なるほどね。2年は今分かってる限りだと……」

 彩が説明をして、今度は文香がうなづいた。

「主戦力は主に1年生、そのバックアップが主に2年生……か」

 音也がぽつりと呟いた。

「そうだね。ずっと彩が結界を張るわけにもいかないし、主に戦ってもらうのは1年生にお願いして、それをうちらがサポートする形だね」

 咲も言う。2年生は一斉にうなづいた。

「ええ、そうした方がいいかと思われます」

 文香たち1年生も賛同した。


「そろそろ……異能を解除していい?」

「きつくなってきた……」

「大丈夫です!」

 彩が異能を解除し、それに伴ってひなも異能を解除する。1年生は戦いに備えた。


 しかし、一向に敵は襲いかかってこない。

 というよりかは……ずっと()()()()()()

 嬉しそうな声が聞こえる。

「やっと見つけた」

 10人が振り返ると、そこにいたのは……。

「ずっと探していたの。

 貴方達——うちらの味方をね」

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