14:ワノ国襲撃前夜
宰相の反乱を察知し、護衛を連れて女王――クイーン・アントワール――が逃走を図ってから数日後。ワノ国にクイーンが避難していることが判明した。
ワノ国は宰相の反乱を不当なものであるとし、クイーンに国を返還し再び王位につかせることを要求した。
新国王(宰相)は当然この要求を拒否。そもそもワノ国に在する女王が本人かどうかの証拠を求めた。ワノ国は堂々とこれを承諾。女王本人を宰相と面会させることを約束し、それと同時にこれが事実であった場合クイーンと宰相のどちらが国王に相応しいか国民に選ばせるよう求めた。新国王はこれを渋々承諾。かくして、交渉を執り行う日程が決められた。
いよいよ女王との面会まで残り一週間となったころ、新国王は焦っていた。せっかく国王になれたというのに、もしワノ国が推しているクイーンが本物であった場合また宰相に格下げされるかもしれない。いや、そもそも選挙で負けた場合、今度は自分が殺されることになるかもしれない。
そこで宰相は決断した。面会の日が来る前に、何としてでもクイーンを暗殺しなければならないと。
そして、面会まで残り三日と差し迫ったその日。宰相はワノ国に向けてクイーン暗殺の刺客を放った。