第二話 地獄
そこは、自分の知っているありとあらゆる『地獄』を表す言葉でも、表現することが出来ない、おぞましく、宗教関係の人がみれば神への冒涜だと言いそうな戦場……いや、虐殺場であった。
「!?嫌だ、助けてくれ!誰か、助けt……」
少し離れた所で黒い球のようなものに当たった男が宙に浮かびその後、破裂した。
「くそ!チャーリー4ダウン!CP、撤退の許可を…!?ウワァ!!」
無線機に向かって叫んでいた男もまた、黒い球のようなものにあたり、破裂した。察するに辺り、あの黒い球のようなものに当たると破裂して死ぬのだろうーっと冷静に考えている場合ではない。逃げなければいけない。だが、逃げるにしても、何処へ逃げる?
「君、もしかして一般人!?すぐにこっちに来て!!」
突然、背後から大きな声で呼び掛けられ……
「うわぁぁ!」
情けない声をだし、更には転んでしまった。
……よく見てみると、当たり前の事ではあるが辺りには血溜まりが転々とあり、土は血のせいであろうか、赤く染まっていた。
「っ!ごめん、移動するよ!」
そう言われた次の瞬間、僕は宙に浮かんでいた…………それが僕の見た最後の景色であった。
すみません、大変お待たせいたしました。