その3:異世界ライフ初日はサバイバル!
しばらく自身の容姿に見惚れていた。
ハッ、と気がつくと辺りは、陽が落ち暗くなり始めていたが、日が完全に沈むまでまだ少し時間がある。
「今日はこの辺りで野宿するか」
そうと決まれば即行動!
前世の実家の周りは山だらけだったため、友達を呼んでサバイバルキャンプをやった事がある。
その真意は、某ダンボール好きな傭兵の気分を味わおう!、という事だったが、その知識が、まさかこんな所で役に立つとは思わなかったなが……。
拠点は川から5メートル位離れた所に作る。
川の近くだと、氾濫した時に危険だからだ…… まっ、詳しい事は覚えてないから大体だ!異議は認めません。
火は原始的なやり方でつけた。
乾燥した木の上に、同じく乾燥した草をほぐして乗せる。
普通の草だと、水分を含んでいる分燃えにくくなるからだ。
その草の上に木の棒を垂直に置き、手のひらで挟んで前後に、速く、交互に動かす。そうして作った火種に、乾燥した草を被せ空気を送り込むと焚き火の完成!
次は寝床だ。
こっちは火よりも楽で、周りに落ちてる木の葉を一箇所に集めるだけ。
な、楽だろ!
「こんな所でしょ!」
うん、我ながら上出来だ!これで心置きなく野宿ができる。けど……まだ一つ残っているんですよ━━━、
ぐぅぅぅううううう
「……」
腹減った……そう、晩ご飯の調達。それが今日のラストミッション!難易度Sランク……ミッション イン ポッシブル!……と思ったが、今の俺の種族はなんだ?
そう猫人族だ!なんと……暗視能力標準装備、これで夜でも快適に行動できるのです!
狙う獲物は魚。
近くの川へ行き、木の枝で作った銛で仕留める。
30分粘った結果は、サバみたいなのが2匹……よい◯の無人島生活もビックリな結果である……。
それでも、貴重な食料には変わりない。まー食べるの俺一人だしね、十分ですよ!……あれ? 目から水が……気のせい?まぁいい。早速焼いて食べてみる。
「え……マグロ?」
採れた魚は見た目がサバなのに、味がマグロだった。突っ込みどころが満載である。
まず、サバもマグロも海にいるのに、なぜ川にいるのか?
二つ目は見た目がサバなのに、なぜ味がマグロなのか?
ただでさえ希少な大トロがさらに希少になっちまってるじゃねーかー!!えっ?ツッコミ所はそこじゃねーだろって?いやいや、そこでしょ?!
はぁー……なんか疲れた。
結局サバマグロ?は、美味しくいただきました。味は良かったしね!見た目サバだけど……。
そんな感じで、俺の異世界最初の1日は幕を閉じた。
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