表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

オリはアヴィスブルグの城下町にあるしがない彫金師の家で育った。



アヴィスブルグは技術国家であり、魔石や珍しい鉱石、それを掘るドワーフたちの護符、それに妖精やエルフ達のための細工物を作るために数多くの彫金師や工房が数多くあった。


だがそれも、100年前の侵略戦争によって多くのものが略奪され、その技を持つ彫金師たちもほとんど殺されてしまった。

さらに女王が死んだことによって世界のマナのバランスは崩壊し、魔石は屑石となり、金銀宝石の類も鉱脈ごと枯れてしまった。

それでも、生き残った宵の民は焼け野原となったアヴィスブルグの城壁を直し、花を植え、家を建てていった。

女王亡き後もその亡骸は王座に据えられ、その屍の残留魔力よりアヴィスブルグには昼を遠ざけられ、アヴィスブルグとその周辺の森だけは短い昼と黄昏のみを繰り返すことが出来た。


森はただ静かに、長い時をかけて再生していった。

やがてその森の周辺にはその恩恵を得ようと人間達の集落が出来るようになった。

夜の民は怒り、森の周りに目に見えぬ城壁を張り巡らせ、そしてそれでも森へ入るものは容赦なく殺していった。



そして同じ頃昔聖都と呼ばれた土地で、一人の少女の額に赤い環が浮かんだ。


少女の名はエリューノ・ド・バリエ。のちに贖女(あがないめ)と呼ばれる事になる少女である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ