用語集Ⅰ
・第1話で登場した用語についての解説となります。
おまけ資料のような感覚でお楽しみいただければ幸いです。
※設定を眺めるのが大好きな人 向けとなっていますので
それ以外の人はスルーしていただいて大丈夫です!
◆人物
◆土地・組織
◆単位・能力・個人技
◆道具・食材
の4つの項目に別けています。
「もし良かったら、暇つぶしくらいの感覚で見ていってねぃ!」
◆人物
□アルビトラ
・身長154㎝ / 体重60㎏ ※狐耳、尻尾を含まない
身長163㎝ / 体重72㎏ ※狐耳、尻尾を含む場合
・第1話時点での年齢は512歳、外見は17歳前後。
・本作の主人公、物語の中心人物。
・種族は狐人。
・天真爛漫な性格で、漂々と常世を渡り歩く歴戦の冒険者。
"春風"の二つ名を持つ。
・肉体の損傷、老化、精神の摩耗、負の感情、病気、呪詛といった状態に陥ると
まるで時が撒き戻るかのように徐々に元通りとなってしまう特異体質。
故にアルビトラは悩まない、悩むことが出来ない。
・鋭い直感や洞察力を垣間見せるが、ある程度 場の空気を読んだり
仲間を気遣うことができるくらいの人生経験を積んでいる。
・健啖家であり、旅先で美味しい料理や食材を見付けることが何よりの喜び。
自分で調理することも得意としている。
・戦闘スタイルは粋然刀を用いた抜刀術+風の魔術を主体としているが
他にも鞘を使った杖術や棍術、徒手空拳での戦いなども窮めている。
長年の実戦経験から臨機応変な立ち回りが可能。
・恵まれた身体能力ではあるが、現在の武力に関しては努力と年季の賜物である。
・冒険者統括機構が定めた冒険点は「219」。
また全冒険者ギルドを対象とした番付では第7席を保持しているが
本人はまったく気にしていないし主張しない、どうでも良いことなのである
・愛用の装備は『霊刀アガネソーラ』……と、とその鞘。
魔具でもある蒼穹のロングコート。
・ボロボロの冊子を常に持ち歩き、頻繁にメモを取る姿が目撃されている。
・【初登場:第1節】
・【相関関係】
女冒険者 → 一緒に冒険することになった仲間
酒場の店主 → 10年以上前に面識あり
□女冒険者(故)
・身長170㎝ / 体重58㎏
・享年29歳。 ※この世界での成人の基準は15歳、結婚適齢期は13~20歳です。
・第1話のゲストキャラ。今回の旅の切欠となった人物。
・種族は純人種 ※一般的な人類種
・エスブルト共和国の首都ボロルの平民街の出身で、
類稀な学習能力から特別に国立学術院への入学を許された才女だったが
紆余曲折を経て自主退学し、都落ちして冒険者となった。
・本来は知的好奇心旺盛な努力家で、仲間を気遣える善良で責任感の強い性格。
しかし数々の失敗や絶望を経て自己肯定感を喪失し、根暗で消極的になった。
・第1話の登場時点で右腕、右脇腹、右脚に後遺症を患っており
自由に動かすことが出来なくなってしまっている。
・冒険者統括機構が定めた冒険点は「8」、第四等級に該当する。
※所属していたギルドが壊滅する以前は「12」だったが
減点処分や怪我の後遺症を考慮されて現在の点数となっている。
・愛用の装備は凡庸な片手剣、安物の皮鎧、中古の胸当て(ブレストプレート)
・【初登場:第1話 第1節】
・【相関関係】
アルビトラ → 一緒に冒険することになった仲間
酒場の店主 → 昔からお世話になっている人
タルヴォア家の嫡子 → 元同期性、研究仲間、異性として密かに憧れていた
□酒場の店主
・身長185㎝ / 体重80㎏
・第1話時点での年齢は45歳前後。
・元冒険者。現役時代の冒険点は「20」で、第一等級に該当していた。
・家庭を持ったために冒険者稼業からは足を洗い、
代わりにエスピラ高地の旅籠屋の経営者に転じた。
・強面で如何にもな古強者といった風貌で、口が荒くなることもあるが
何かと面倒見は良く、調子の振るわない者達も内心では気にかけている。
・【初登場:第1話 第1節】
・【相関関係】
アルビトラ → 昔、何回か来店していた客
女冒険者 → 冒険者になった頃から知っている客
青年商人 → 羽振りのいい客
□青年商人
・身長178㎝ / 体重68㎏
・第1話時点での年齢は22歳。
・第1話の観測者、語り部。
・たまたま旅籠屋『バルサムバーグ』に立ち寄った旅の商人。
・遥か北方のキーリメルベス連邦からやって来た生粋の北方人であり元冒険者。
・極めて正確な鑑定眼を持っている。
・斜に構えたような口調ながら芯の部分には熱いハートを秘めた人物。
・【初登場:第1話 第1節】
・【相関関係】
アルビトラ → 興味のある武器を持つ冒険者
女冒険者 → 知識量に興味を懐いていた
□ガラの悪い冒険者
・冒頭で女冒険者にちょっかいをかけていた者達。
・黄金色の錬成像に全滅させられかけた際にアルビトラと女冒険者に助けられた。
・態度は悪いが第二等級~第三等級の冒険者であり、相応の矜持を持っている。
・【初登場:第1話 第1節】
・【相関関係】
女冒険者 → 最初は身の程知らずだと罵倒していたが、後に改心
□デイル・グルヘイム・タルヴォア(故)
・身長175㎝ / 体重62㎏
・享年29歳。
・第1話の黒幕。
・ロンデルバルク王国北端に領地を持つ貴族家の嫡子。
第2子だが、類稀な手腕によって家督の相続がほぼ確定していた。
・エスブルト共和国の国立学術院 第一錬金科に留学していた過去があり
女冒険者とは同期にして、先進錬成式などを共同開発した間柄。
・しかしその本性は、彼女の才能に目を付けて全ての成果物を奪い取るために
協力していただけの冷酷な男だった。
・錬金術師としての才能は「まずまずの秀才」といったところ。
女冒険者には及ばないまでも充分に優秀な部類ではあったのだが……。
・第1話の一連の事件の首謀者。
黄金色の錬成像が起こした騒動は彼が手掛けていた。
・クリステルという年上の許嫁がいたものの、彼が成人する前に先立たれた。
・【初登場:第1話 第2節】
・【相関関係】
アルビトラ → 要警戒対象
女冒険者 → 元同期性、才能に嫉妬、成果を奪い取ったので用無し
中枢個体 → 婚約者の代替、最も大切にするべき代物
レネ家の当主 → 昔から懇意にしている間柄、取引相手
ギラ・レスティート博士 → 技術面での協力者、不気味な子供
□黄金色の錬成像 (故)
・エスブルト共和国とロンデルバルク王国の国境沿いで
冒険者や商人を襲い続けていた謎の襲撃者
・平均して全長180㎝程だが、用途や製造状況によって多少変動する。
・先進錬成式という特殊な錬成式を組み込まれている。
そのために特殊な黄金色の装甲材が必須となっている。
・戦った者の情報を『中枢個体』に送信し、臨機応変に対策や戦術を変えていく。
・交戦情報を基に、必要な強化を施した個体を新規製造していくことで進化する。
・正式出荷する際には、ヒトから剥いだ皮を被せて純人種に擬態させており、
遠目から見ただけでは判別することは難しい。
・【初登場:第1話 第3節】
□『中枢固定』(故)
・全頂168㎝ / 全重150㎏
・第1話の強敵として立ちはだかる存在。通称『令嬢』
・タルヴォア家の嫡子の婚約者を模した上位種の錬成像。
彼からは「クリステル」と呼ばれていた。
基となった人物から皮膚、眼球、髪、女性器、胎盤などを移植している。
・黄金色の錬成像を統括する個体であり蓄積した情報の大本。
・高価な素材を惜しみなく組み込んでおり、他の錬成像とは一線を画す性能。
特に四肢と胴体にそれぞれ独立した魔力炉を仕込んでおり、
圧倒的な出力を誇るだけでなく戦術判断も超一級品の仕上がり。
・国家を代表するような最精鋭の騎士をすら凌駕し、歴史に名を刻む大英雄級の
戦闘能力と指揮能力を有していた。
・ギラ・レスティート博士が基礎設計を担当し、『真鍮館』で組み上げられた。
・【初登場:第1話 第8節】 ※存在の示唆だけなら第3節
・【相関関係】
タルヴォア家の嫡子 → 主人
ギラ・レスティート博士 → 設計者
□ギュイゴリ
・エスブルト共和国の各地に棲息する魔物の一種。
オルクシア地方では特によく見掛ける。
・基本的には四足歩行だが、熊のように立ち上がって腕を振るうこともある。
・成体は約150㎝程の大きさで、硬い外皮と鱗に覆われている。
鱗は一本一本が短剣のように鋭く、短期間で生え変わるので
戦闘中に散弾のように射出する光景も珍しくない。
・怪我を考慮しなければ第三等級の冒険者であれば、一対一でも仕留められる。
・群れで棲息することが多く、知能はやや高め。
丸まって転がった際の機動力は騎馬並であり、逃走は困難。
・【初登場:第1話 第2節】
□ジョエル・ジョン・レネ
・身長173㎝ / 体重84㎏
・第1話時点での年齢は50歳前後。
・オルクシア地方有数の名門であるレネ家の当主。
・エスブルトが君主制から共和国制に移行する過度期を体験した世代であり
元貴族家の権力と影響力が著しく低下していく現実に抗おうとしていた。
・サルロスの町を手中に収めているだけでなく、隣国のタルヴォア家とも
結託して手段を択ばず利益を上げ、富を築き、新たな事業を画策していた。
その一端が黄金色の錬成像による軍事力の販売であり、
今回の事件にも間接的に一枚嚙んでいた。
・【初登場:第1話 第7節】
・【相関関係】
タルヴォア家の嫡子 → 昔から懇意にしている者、取引相手
□ギラ・レスティート博士
・身長135㎝ / 体重30㎏ ※第1話時点
・第1話時点での年齢は11歳。
・『廃薔薇機関』に籍を置く謎の少女。
・一人称は「僕」。やや芝居がかった独特の喋り方と立ち振る舞いを見せる。
・別の大陸より渡航して来た経歴を持ち、故郷で6歳の時に博士号を取得した。
・アルビトラと同じく『霊滓綺装』なる特殊な武器の遣い手。
・【初登場:第1話 第9節】
・【相関関係】
タルヴォア家の嫡子 → 愚かなお坊ちゃん
ゾーガさん → 大切な相棒
□"ゾーガさん"
・身長210㎝ / 体重186㎏
・享年34歳。 ※特殊な状態で活動中
・ギラ・レスティート博士の護衛と身の回りの世話を担当する歴戦の勇士。
・筋骨隆々な巨漢であり、寡黙な武人といった風貌。
・アルビトラと同じく『霊滓綺装』なる特殊な武器の遣い手。
・本名はゾガルディア・ダルジャーク。ゾーガさんというのは愛称
・【初登場:第1話 第9節】
ギラ・レスティート博士 → 主人、護衛対象、討伐対象
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◆土地、組織
□ラナリキリュート大陸
・"豊穣の大陸"と称される一つの大きな大陸。
他の大陸と比較すると地政学的も恵まれた条件が整っており、
複数の文明、気候、地勢、そして国家を内包している。
・「ヒト」と呼ばれる知的生命体の総人口は約4億人。
ただし これは定住して戸籍を登録されている者の数であり、
「ヒト」と見なされない者や冒険者や傭兵、旅人などは含まれていない。
※戸籍を持たない者や一時的な滞在者を含めると5億人以上になる。
□デルク同盟
・大陸中央東部を勢力圏として栄える複数の国家から成る連帯。
ラナリキリュート大陸に於ける三大勢力の一角とされ、
大陸の管轄者である"主"に最も近い勢力でもある。
・代表格に「デルシアスタ王国」「エスブルト共和国」「ロンデルバルク王国」
「キアラン公国」があり、それぞれの頭文字をとってデルクと名付けられた。
加盟国の総数は時期にもよるが20ヶ国以上。
・「ラナンコード教皇領」と呼ばれる場所に評議会が設立されており
加盟国から選抜された評議員達によって意思決定が行われている。
・同盟勢力圏内の総人口は、約1億5000万人と言われている。
□ロンデルバルク王国
・デルク同盟内で最大規模の歴史ある国家。
様々な英雄や伝説的な騎士を輩出して来た過去を持ち、数多の宝物を抱える。
・総人口は約2000万人、王都アンバーハイヴを政治の中枢としている。
□エスブルト共和国
・デルク同盟内で3番目に栄えている国家。
・元々は周辺国と同じ封建制社会で、王家と貴族家による統治が続いていたが、
20~25年前に革命が起こり王家は他国へと亡命、貴族制度は廃止となった。
・先進的な政府組織が樹立し、新たな統治体制が浸透し始めている。
・とはいえ元貴族家の財力と影響力は一部健在であり、
レネ領のように旧貴族領の名称がそのまま活用され続けている地方も多い。
いずれは新たな土地名に移り変わっていくことだろう。
・総人口は約1500万人、首都ボロルを政治の中枢としている。
□ルァザ地方
・エスブルト共和国の中央から東部を占める地方の一つ。
非常に広大な農作地であり、主要産業はもちろん農業や酪農、漁業など。
・国全体の食料生産に貢献しており、携行食料の加工と販売も担っている。
□オルクシア地方
・エスブルト共和国の南部一帯を占める地方の一つ。
南にロンデルバルク王国、西にデルシアスタ王国と隣接している都合上、
古来より防波堤としての役割を担って来た。
□レネ領
・オルクシア地方の南端に位置する、元伯爵位であったレネ家の領地。
・共和国へと移り変わり始めた時期なので、慣習的にレネ領と呼ばれているが
現在のレネ家には一帯を治めるだけの政治的な権力は無い。
□エスピラ高地
・レネ領の更に南端、ロンデルバルク王国との国境線となる山間部。
緩やかな傾斜の山路や自然豊かな樹林帯、崖地など様々な顔を見せる。
・平均標高は約1000m、最も高い場所で2000m前後といったところ。
□旅籠屋『バルサムバーグ』
・エスピラ高地の中心に建つ旅の宿。
・2階建て+地下室の構造で、1階は酒場や売店、2階は宿泊部屋となっている。
・大陸中央部の文化圏の国境沿いや、地方と地方の間には
こういった辺鄙な場所で経営している宿泊施設をよく見掛けるという
・元々は誰かが建てた粗末な山小屋だったのだが冒険者を引退した男が住み着き、
冒険者統括機構と提携することで現在の建物を築き上げた。
・エスブルト共和国の新政府、ロンデルバルク王国の王室、そしてデルク同盟の
評議会からも一目置かれ、暗黙の了解的な干渉地として庇護を受けており
「上手く商売している」成功例として、度々 話題に挙がることがある。
□サルロスの町
・レネ領最大の交易都市で、レネ家の本邸が建っている賑やかな町。
河を挟んだ北西、北東、南西、南東の4つの区画で明確に区分されている。
・クタルド街道を渡るヒトや物の流れを管理する役割を果たしている。
・倉庫としての建物を北東区に密集させ、物資を一箇所に固めているのは
ロンデルバルク王国と対立していた時代からの名残である。
・総人口は約65000人。
主な産業は交易、飲食、宿泊、織物、鍛冶、金融など。
□ガティナ領
・オルクシア地方の南西端に位置する、ガティナ辺境伯の元領地。
クタルド河とクタルド街道西部の管理を一手に任されており
デルク同盟が発足する以前は『戦と傭兵の国』として謡われていた。
・なおガティナ家は貴族制度の廃止に伴い、過去に戦時特例で見逃されていた
残虐行為への罪を問われ、本家は断絶している。
□クタルド河 / クタルド街道
・ガティナ領の東西を渡る大きな河と、河川沿いに築かれた主要な街道。
数多くの町や村が起こり、非常に旅し易い土地となっている。
□城塞都市カルシャナ
・ガティナ領で最大の都市にして嘗ては『エスブルトの楯』と謡われし場所。
・全長20m、幅5~10mもの巨大な城壁によって守られている。
総人口は約12000人。
主な産業は織物、製紙、そして錬金術を用いた準工業。
※ガティナ領は小さな町や村が点在して、そちらに人口が分散している
・城壁の内部にも都市の南北を隔てる物理的な壁が聳え立っており、
北側は旧市街、南側は準工業により発展著しい新市街と化している。
タルヴォア家の嫡子が保有する『真鍮館』も新市街に属している。
・没落したガティナ家の傍流であるカローヌ家を始めとした複数の有力家や
商工会、外部からの資本流入で成り立っている。
・都市議会の影響力が非常に強く、エスブルト政府から派遣された役人や
冒険者統括機構の支部ですら駐留を認めずに追い出していた。
□『真鍮館』
・タルヴォア家の嫡子と、その婚約者であるカローヌ家の長女、
更に複数の協力者によって建てられた錬成像の生産拠点。
将来的にはカルシャナの基幹産業を担う予定であった。
・生産所、事務所・倉庫、試験場の3つの建物群で構成されている。
□冒険者統括機構
・地上世界の各国、各都市に支部を置く世界的な管理組織。
依頼の斡旋、冒険者同士の争いの仲裁、その他福祉制度などを担っている。
全ての冒険者を管理しており、この組織に認可されないと冒険者として
認められない。つまり資格を持つことが本作の冒険者の定義となる。
・冒険者統括機構に登録された冒険者には各国への渡航制限が緩和されたり、
都市に入る際の通行税の免除ないしは大幅な割引が適用される。
・依頼を達成し、功績を挙げた冒険者には厳正な査定の上で冒険点が付与され
一定の値に達した者に特級を与えて一括管理している。
□『廃薔薇機関』
・デルク同盟内の各国で暗躍する秘密結社。
タルヴォア家を始めとする手駒に使えそうな者に資本提供することで、
着実に影響力を増大させている。
・その資本は何処から湧いているのか、目的は何なのかは第1話時点では不明。
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◆単位・能力・個人技
□各種単位
・メッテ=メートル
・トルメッテ=センチメートル
・一日は24時間相当、一年は13の区分、一ヶ月は約28日
一刻=2時間
半刻=1時間
・東征の刻=午前3時
・西角の刻=午前9時
・東角の刻=午後3時
・西征の刻=午後9時
□魔力
・魔術や魔法などを扱う際に用いる、大気中に漂うエネルギーの総称。
本作では『惑星の息吹』などと表現する場合がある。
・元々は宇宙の彼方より飛来する重粒子を惑星の核である『霊滓炉』に取り込み、
性質を変容させた上で表層に吐き出している代物。
本来、人類にとって害以外の何物でもないエネルギーであったが
長い年月を掛けて品種改良されたヒトは、この力を体内に取り込んで
様々な形で利用する方法を産み出し続けている。
・大気中、地中、海中などで生成され、それぞれの環境で棲息する生き物は
呼吸とともに体内にこのエネルギーを取り込んでいく。
鉱物資源などの物質の場合は、濃密な魔力に長時間触れ続けることで
分子構造の隙間に魔力を蓄えて物質としての在り方を変質させることがある。
・高密度の魔力が凝縮した末に意思を宿した者を『精霊』と称している。
※一般的なファンタジー作品の精霊とは少し異なります
□錬金術
・科学という概念のない本作に於ける理を究明するための道。
・微量の魔力を用いることもあるが、あくまで補助であり手段の一つ。
あらゆる要素や道具を駆使して本質を見極め、解析と変容を促す学術。
・特定の定礎式を基軸としているが、個人の技量によっては
幾らか独自の改良を施し、より高度な成果を挙げる者も存在する。
※第1話の女冒険者は、この定礎式の扱いが群を抜いて上手でした。
・素材の研究や、量産、魔力の乏しい者でも扱える機械工作に貢献する他
日常生活を補佐するための錬成像の製造を担っている。
・とはいえ個人で錬成像を運用できる者は限られているばかりか
近年では軍事利用を考える者が出始めているのが現状。
・錬金術を修めた者を錬金術師と呼ぶ。
※本作では「アル」の概念が亡失した大陸が舞台なので
「アルケミー」「アルケミスト」→「キュメイア」「キュメステス」となる
また同様に「アルコール」といった単語も登場しません
□定礎式
・錬金術を行使する上で最も基礎となる概念であり式の一つ。
料理で例えるなら出汁のようなものだと思ってください。
□先進錬成式
・国立学術院に在籍していた頃の女冒険者が主体となって開発した錬成式。
・非常に高度で有機的に絡み合う複列構造であり、並の錬金術師などでは
式を理解することすら困難とされる。
・事実として女冒険者以外でこの錬成式を完全に把握している者は
後に式を目にしたギラや、遥か遠方の国の"魔導師"くらいのものであり
タルヴォア家の嫡子ですら全体の7~8割くらいしか理解できていなかった。
・最大の特徴は、この錬成式を用いた錬成像は複数体で高度な同期化を成し
互いに情報を共有して改良、発展、再生産を可能とする点にある。
つまり全滅しない限り、半永久的に自己改修、自己生産を繰り返して行く。
・軍事転用すれば国家を転覆させる可能性を秘めているだろう。
・私利私欲のために活用したタルヴォア家の嫡子の理解度が完璧ではなかったので
『中枢個体』という中核を介して情報を送受信する制度を採っていた。
もし中核すら存在せず、全ての個体が『中枢個体』並であったとしたら……。
・非常に難解な錬成式であるために、これを定着させられる物質は限られており
現状では妖精結晶を硬質化させた黄金色の疑似金属しか発見されていない。
仮に女冒険者が国立学術院に在学し続けていれば、或いは代替となる素材を
見出すことが出来ていたのかもしれない。
□魔術
・詠唱句を唱えたり、予め敷設した魔術陣によって術式を構築し
そこへ体内で蓄えた魔力を注ぎ込むことで様々な現象を発動させる技術。
発動させる際には『鍵語』と呼ばれる言葉を用いて合図とする。
・術式構築(詠唱、魔術陣)→魔力注入→鍵語→発動 のプロセス。
・多少の個人の才能は影響するが、後天的に習得する学術であり
国や文化圏によって普及している魔術の様式に特色が見受けられる。
・武芸の型の一部として魔力を放出する技なども広義の意味では魔術となる。
・極めれば他の行動(移動や攻撃、防御、回避行動)を行いながら行使可能だが
それには莫大な修練や素質が必要となる。
・魔術を修めた者を魔術師と呼ぶ。
□魔法
・常世に漂う『精霊』と呼ばれる存在に魔力と祈りを捧げて
様々な現象を発露してもらう技法。
※某ソウルシリーズで例えるところの祈祷 枠になります
・詠唱句と鍵語を要するが、魔術と異なり精霊との相性が重要であり
一定量の魔力で莫大な効果を齎すことが可能。
・ただし精霊との交信には先天的な素質が必要となる。
・精霊との交信→詠唱(祈祷)→魔力注入→健語→精霊が介入 のプロセス。
・魔術と異なり、完全に足を停めて祈りを捧げなければならない。
何故ならば、精霊にお願いを聞いてもらう立場であるのだから。
もし戦闘行動を採りながら同時に魔法を行使できる者が存在するとしたら
それは規格外の才能を持った精霊に愛された者、または精霊を統べる者。
・魔法を修めた者を魔法使いと呼ぶ
□風紡
・アルビトラが長い旅路の中で開発した風の独自魔術。
・独自魔術とは一つの術式を極限まで窮めた者が
自分しか扱えないように最適化して昇華した唯一無二の業の総称。
・風を束ねて塊とした上で、ロープのように射出することが出来る。
最大射程距離は300m前後。最大同時発射数は1000本以上。
着弾先に固着させて引き寄せたり、逆に自身の肉体を拘束移動させる。
これによりアルビトラは立体起動的な戦法を会得した。
・消費魔力と詠唱句を極限まで削ぎ落した結果、詠唱句と鍵語が一体化した。
・元は突風を起こすだけの何の変哲もない風魔術だったが
アルビトラは実戦の中で研鑽し、得意とする抜刀術と組み合わせていくうちに
現在の術式効果に辿り着いた。
□亜光速抜刀術
・アルビトラの基本戦術にして一撃離脱を極意とした絶技。
・『風紡』を用いて敵に近付き、居合貫きによる一刀両断。
そして即座に安全圏まで離脱する疾さの極地。
・アルビトラは様々な武芸を修得しているが全体的にやや防御の型に偏っている。
これは生き延びることを優先していった結果であり、攻勢に転じる時も
何度も打ち合うよりは一太刀で致命傷を与える斬撃を優先している。
故に一撃離脱戦法を極限をまで窮めた。
□亜光速抜刀舞踊
・アルビトラが長き旅路で練り上げた傑戦奥義。
空間内に約1000本もの『風紡』を張り巡らし、亜光速で巡ることで
敵集団を数秒の間に壊滅させることが可能。
・亜光速域で動き回ると肉体、衣服、武器の自壊を招く恐れがあるのだが
『霊滓』の被膜を纏うことで、これをカバーしている。
□術式解除
・魔術や、その下位技術となる魔具術にて構築した術式を強制解除する技術。
・本来は他者が構築した術式を無効化する際に用いるのだが
アルビトラはこれを意図的に多様することで戦術の幅を広げている。
・火を束ねて打ち出す魔術なら、元の火の塊に戻って霧散するなど
無効化したからといって、発現させていた現象が完全に消失することはない。
□霊滓
・『霊滓綺装』と呼ばれる武具に共通して設けられている赫い宝玉より発する
真紅の光粒のことを指す。密集させることで様々な現象を齎すとされる。
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◆道具・食材
□デルミス
・デルク同盟に加盟している国々で普及している共通の貨幣。
元より使用されていた国ごとの貨幣も未だに使用されていはいるが
近年では着実にデルミスに置き換わっている。
・1デルミスは、現在の日本円に換算すると凡そ90~100円。
20万デルミスなら1800~2000万円といった具合となる。
・【初出:第1話 第1節】
□魔具
・物質に魔術的な術式を刻印した代物の総称。
提燈などの日用品から武器、防具まで用途は様々。
ただし基本的に非常に高価であり、個人で所持できる者は限られている。
・魔具を起動する際には、微量の魔力を注入するだけで良い。
刻印された術式を介して、画一的な術式効果を発現する。
安全面から鍵語を唱える必要性を持たせることも可能。
・魔具を用いた疑似的な魔術戦闘技術を魔具術と呼ぶ。
また魔具を造る者、魔具術を扱う者を魔具術士と呼ぶ。
・【初出:第1話 第2節】
□『霊滓綺装』
・数千年前に常世を襲った未曾有の災害に抗うために産み出された伝説の武具。
アルビトラの持つ『霊刀アガネソーラ』が該当している。
・【初出:第1話 第8節】
□粋然刀
・アルビトラが持つ『霊刀アガネソーラ』が属する刀剣のカテゴリーの一つ。
いわゆる日本刀枠で、打刀である。
・【初出:第1話 第1節】
□バルティア・ローゼスの機装剣
・タルヴォア家の嫡子が持っていた黄金色の短剣。
・これ自体が先進錬成式を組み込んだ錬成像であり極小の工場。
刀身を自在に伸びる"茨"に変換し、敵対者を突き刺す。
・"茨"が破損しても即座に再生産することで伸ばし続けることが可能。
・アルビトラの手によって破壊されたが、後にギラが回収している。
・設計者はギラ・レスティート博士。
・【初出:第1話 第6節】
□黄金色の装甲材
・黄金色の錬成像を構成している素材の一つ。
・妖精結晶と呼ばれる純魔力の結晶物を特殊な錬成式を用いて加工した代物で
その名の通り、黄金色の輝きを放つ真鍮のような性質を持っている。
・錬金術や魔術だけでなく、例外的に魔法の刻印が可能な特異な素材である。
・【初出:第1話 第3節】
□ルァザ式携行食料
・エスブルト共和国きっての農作地であるルァザ地方で製造・販売されており
官民問わずに広く普及している携行食料。外国人からの評判も高い。
・蒸かして砕いた穀物類を主軸にドライフルーツやナッツなどを練り込んだ上で
固形化させた代物で、やや淡泊な味わい。
ヒトによっては物足りないとすら感じるが、栄養価の高さには定評がある。
・大型、中型、小型が存在しており大型なら7人パーティの1日分(21食分)、
中型なら4人パーティの1日分(12食分)、小型なら1人で1日分(3食分)。
・大型は120デルミス、中型は85デルミス、小型は20デルミス前後。
・【初出:第1話 第2節】
□コルキオ
・大陸南部、または遥か南方の別の大陸に自生する植物の果実。
黒くて分厚い殻に包まれた丸い果実であり、可食部は真白。
その果汁を醗酵して蒸留させることで独特の酒が出来上がる。
・いわゆる、ココナッツ枠ですね。
・【初出:第1話 第1節】
□ルミュール
・大陸中部より北部にかけて広く自生する果物の一種。
野生の物は甘さよりも酸味が勝るが、ヒトの手で栽培されているものは
程好い甘さで各種料理やジャムなどに利用されている。
・オルクシア地方はルミュールの一大産地であり、貴重な農産業にもなっている。
・いわゆる、ブラックベリー枠ですね。
・【初出:第1話 第2節】
□サルロスの煮込み皿
・白金時豆や根菜類、鳥の腿肉や腸詰肉などをじっくりと煮込んだ上で、
香辛料で味付けをしたオルクシア地方の定番料理の一つ。
家庭や店によって扱う食材が異なり、個性の出し処だといえる。
・【初出:第1話 第5節】
□ラド貝
・海水、淡水でそれぞれ微妙に種類が異なるものの、最も食用に適した貝種。
共通して細長い二枚貝であり、身は厚く食べ応えのある食材として有名。
古来より様々な調理法が試されており、近年では養殖法も確立され始めている。
・【初出:第1話 第10節】




