表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/42

子宝飴りたーんず・2・おっぱいプリンの逆襲・・・さくら書く

ねおばーど様のコメントと、大雪様の活動報告、読んでて書きたくなりました・・・。大雪様、ねおばーどさま、ご笑納いただければ幸いです。

 目の前で、フルフルとゆれる珠玉の固まり。


 「・・・乳だな」

 「・・・ああ。乳だな」

 「・・・乳ですね」


 上からアルファーレン、オウラン、榊だ。


 机の上でガラスの箱に盛られた双珠がゆれている。質感と言い、色合いと言い、まさしく本物。

 赤い先端はとても甘そうで、噛んだら甘く蕩けて天国へ行けそうだ。

 肌色のそれは揉んだらふにゅっと形を変えて、下半身に直撃の至福を与えてくれるだろう。

 

 男性にとって、幸せの象徴。だが、大きさ色合い不ぞろいだ。


 「・・・で、なんで理事長室に、こんなもんがあるのさ・・・」


 レミレアが眉を寄せて呟いた。

 だが魔王閣下は、疲れたように笑う。それはわたしの方が聞きたい、と心の中で叫びながら。


 「贈り物だそうだ。また送られてきた」

 ・・・恵美モデルは即行隠した。あとは貴様らのだ。早く隠せ。


 「・・・恵美殿モデル・・・?」

 「ああ。「また」だ」


 その言葉に男たちは血相代えて、自分のパートナーのモデル品を抱え込んだ。


 「よほど、天界は暇なんだな・・・いや、それだけ平和になったと言うことか・・・」

 魔王閣下はしみじみと、呟いた・・・。


 

 *********



 ・・・まったく思い出しても鼻血が出そうだ。

 愛しい妹の胸に挟まった、凶悪無比な猥褻物を見た日には、憤り通り越して、恵美に襲いかかっ・・・いやいや、怒りで我を忘れてしまった。

 だが、声を大にして叫ぼう。


 「恵美(の胸の間)に挟んでいいのは私の一物だけだ!」


 どこの誰のを模した物なのか考えただけで怒りで目の前が真っ赤になったが、それ以上に羞恥に身もだえする恵美が可愛かった。下半身がうずいて一度で終わらなかったのも道理だ。


 ・・・だからこそ、ナニカの呪いでも込められているのではないかと、疑って天界へ殴りこんだのだが・・・。


 なんと「アレ」は「ワタシ」を忠実に模した一品だったそうだ。・・・どうりであの極太うなずける。


 萩波の(胡散臭い)笑顔と共に渡されたお土産は、百万本のぴんくの(子宝飴)ブーケだった。


 「恵美嬢に」と言われて突っ返したが、「・・・あなたのお楽しみに一役買いたいと思っただけです」とどす黒い何かを隠しもせず笑っていた。

 しかも、果堅妃が。


 「おいひいんですよー。この大根飴!」

 ・・・と。小さな口を精一杯あけてもごもごさせているではないか。

 

 「それは! 元凶の子宝飴!」

 アルファーレンが慌てて叫んだ。・・・が、当の果堅、けろりとしたまま魔王閣下を見上げた。


 「違いましゅよー、大根飴れす。形が気になりますか? でも大根の蜜入りなんですよ!」

 大根ラブの前に羞恥心は吹き飛んだらしい。

 「・・・そこは気にするべきだろう・・・」

 魔王閣下の背中にどっと疲れがやってきた。

 さすが天界の誇る極悪非道のロリ鬼畜。上手にだますのもお手の物か。

 アルファーレンはじっと果堅妃の口元を凝視して、はぁはぁしている変態、もとい凪国王を睨んだ。


 「・・・果堅妃、それはまさか、萩波モデルなのだろうか」

 その太さ、その反り、かたち・・・あの涼しげな美女顔の股間にぶら下がっているモノとは思えない凶悪さだ。だが、あの一心不乱に舐めている王妃を見つめる萩波の嬉しそうな顔を見ていると・・・わかる。


 間違いなく自分モデルだ。しかも臨戦態勢の一番膨張しきったところをあえてかたどっているなんて。


 しかも果堅妃のように幼い者に、銜えさせるとは、なんと言う極悪非道。


 「違います。大根飴です!」

 そこは譲れないらしい。だが。

 

 「・・・どう見ても子宝飴だろうが・・・」

 アルファーレンは、痛い子を見る眼差しで果堅を見た。

 

 「んんん、ちぁいます、大根飴れす! 中に詰まってるのが白く蕩ける魅惑の大根の蜜なんです!」

 ぺろぺろ。そりゃ、確かに形状はなんか違うものを彷彿とさせますがね。

 はむはむ。舐めて舌の上で蕩けた瞬間、身も心も奪われました!

 れろれろ。さすが私の愛する大根です。りっぱに成長して、さらに魅惑の変身しましたねって慰労も込めて、製作者自ら味わってるんです。


 「・・・凪国って大根の収穫量高いのに、海耀石ばっかり優遇して、大根農家に冷たすぎるんですよー!」

 「・・・それは・・・」

 嫉妬だな。

 間違いなく。誰が誰にとは言わないが。決して大きな声では言わないが!


 「・・・心、狭すぎるぞ、萩波・・・」

 魔王閣下は呟いた。


 「そうよ! 大根を馬鹿にしちゃいけないのよ! 食料自給率上げなくちゃ!ついでに、立派な大根育て上げて、天界一の魅惑の大根を作り上げるの!

 そのためには成長率をミリ単位で計測しつつ、必要な栄養をはじき出して・・・。魅惑のボディの形成に負荷がかからないように計算しつくすの!それが理想の大根農家のお嫁さんなのよ!」


 ・・・大根農家、そこまでしない。


 「・・・一週間ほど文官が大量に休みを取ったのはその所為ですね・・・」

 「美淋を餌にしたら玲珠も釣れたの! すごいのよ、計算は速いし、正確だし。有能有能」

 だから、玲珠の慰労のために。

 子宝飴を美淋に頬張ってもらって、いらんとこを元気にしてあげました。三日三晩励めるように。


 「・・・アレで元気にならなかったら、ほんとに明燐の出番だったのよねー。」

 「ええ。わたくし一押の「これで完璧! 奴隷作法」「高貴な従属者――その誇り」を読み聞かせ、傅く女王様の意向に逆らわないように調教を施すつもりでしたの」

 美淋は泣いて嫌がりましたがね、それが玲珠の為、ひいてはあなた方二人の未来の為と言い聞かせたら、納得してくれましたのよ!

 「日々「女王様に目覚める10のステップ」を食い入るように見ておりましたもの。美淋は勉強熱心なんですの」


 玲珠の足元で、子宝飴を上目使いで舐めてる美淋を見ても反応しなかったら、その時は鞭でびしびしするって明燐が言ってたんで、美淋も必死でした。


 「・・・その前に、普通男が逃げるだろう。有能なのだろう?・・・かなりへたれのようだが」

 至極当然のことをアルファーレンが呟いた。

 だが、同時に悟りもした。逃がしはしないだろう、侍女長が、それこそ鞭でしばいて縄で拘束して屈服させるに違いない、と。

 果堅妃の後ろに見え隠れする女豹の姿に、魔王閣下は戦いた。あの女だけは敵に回したくない。敵に回したら最後、恵美にどんな悪影響が出るか。(悪影響しか及ぼさないことは百も承知のようです)


 「大丈夫です! 逃げないように縄で縛るから! ・・・でも、玲珠がそうなる前に美淋に反応してくれたんです!」

 「・・・・・・そうか、」

 「もぅ、嬉しくて、美淋と泣きました!」

 「・・・・・・そう、か、」

 思わず会ったこともないその高官を哀れんだ魔王閣下だった。

 「そこで納得するな。しかも、果堅! あれほど子宝飴は私の前でだけ頬張りなさいと言ったのに・・・!」

 ・・・萩波のお怒りモードはとっ・・・っても珍しい。


 「究極のロリコンの前でそんなかわいらしい姿を披露したら、魔王閣下に食われてしまうでしょう!」


 「食うかーっ!!!」


 わたしはロリコンじゃないと何度言ったら理解するんだ、貴様ああっっ!


 「・・・五歳児に欲情し、あまつさえあんなことやこんなことまでした男の癖に、認めないなんて女々しい奴!」


 「わたしはエミー、もとい恵美一筋だ!むしろ恵美以外に反応するかぁっ!」


 「・・・なら、これ以上の土産はないでしょうに」

 くっ、と萩波が不敵に笑った。

 精神的乙女病に陥ってた男の娘を復活させた、ご利益ばりばりの子宝飴ですよ?


 神の力を余すところなく注ぎ込み、祈願成就の暁には必ずや赤子が望めると言う、霊験あらたかな一品を!


 「百もそろえた私達の誠意を感じて欲しいですね」


 「・・・誠意はお前からは感じないな、果堅妃からは感じるが」


 むしろ、面白がっていないか、お前・・・。


 だが、まあ良い。

 毎晩、恵美に目の前で舐めさせてやるか。


 そう思って励んだ一週間。正直に言おう、堪能した!


 淫靡に笑いながらそれを近づけると、恵美が真っ赤になりながらも口を開いてくれるようになったし、飴に限ってなら、飲んでくれるのだ。無論自前のも飲ませたがな。涙目が良い。


 しかも舐めてすすったあとの恵美はえもいわれぬほどに美しさを増す。


 今宵も飴で嬲ってやろうと意気込んでいたが・・・。



 「・・・こんな、ものを・・・」


 女豹の高笑いが聞こえてきそうだ。 


 まさか、女性美の象徴、しかも微細にいたるまで再現したブツが届くとは・・・。


 ふよん、と揺れる美乳を前に、魔王閣下は固まった。


 慌てて懐に隠したが、これが本人に見つかったら、恵美にどんな目で見られるか。


 変態と、罵られたら、心の臓が止まるかもしれない・・・。



 冷徹冷酷を地で行く魔王閣下、アルファーレン・カルバーン。


 しかし愛する女性の前では、玲珠のことを笑えないくらいに。彼はへたれだった・・・。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ