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【幼児化王妃の危機】・・・大雪様著作

(大雪様のメッセージより抜粋)

遅くなりましたが、明けましておめでとうございますvv


私の方でも新しい内容のコラボ小説が書けたので、送らせて頂きたいと思いますvv

前にお話させて頂いた続き物とは別のお話で、テーマは【幼児化】。

すなわち、幼児化した果竪に巻き込まれる皆様のお話です。

といっても、冒頭部分だけしかまだ書けていませんが、一応プロローグ部分を送らせて頂こうかと思いますvv




では、お話は下の方からどうぞ~♪


果竪が幼児化した――


「な、な、な」


 そんな奇声を発する明燐を他所に、果竪は恵美と理恵の双子の姉妹を始め、チヒロと雪那に可愛がられていた。

 そこに、玉英が特攻隊長宜しく駆け込み、総勢五名にちやほやされる大根王妃。



「ごめんなさい……」


 気まずげに謝るのは蒼麗だった。

 というのも、今回の果竪に起きた事態を引き起こしたのは蒼麗――と蒼花である。


 それは今から一時間前のこと。

 恵美と理恵に頼まれて美容液を調合していた蒼麗に、何時ものように纏わり付いていた蒼花。

 姉の意識を向ける為には手段を問わない妹は、当然の如く姉の邪魔をした。



 そうして見事に妹に意識が向いてしまった蒼花は持っていたビーカーを落とし、その下で入れる予定の薬品を捜していた果竪にかかったからさあ大変。

 果竪が持っていた薬品を入れれば美容液になる筈のそれは、果竪にかかった時点ではただの若返り薬。


 そう――果竪は見事に若返ってしまった。


 二歳児に


 ふっくらとした頬


 幼い顔立ち


 短く小さな手足に体


「あう……どうちよう」


 極めつけは舌っ足らずな話し方


 人の不幸は蜜の味とばかりに爆笑する蒼花は別として、蒼麗は絶叫し、その叫びを聞きつけた恵美と理恵、雪那とチヒロが駆けつけ――今に至る。


 蒼麗は明燐に詫びた。

 長期の休みという事で、果竪を凪国に連れて行こうとしてつい十分ほど前に来て事情を聞かされたばかりの明燐は、小さくなった果竪にただただ体を震わせる。


だが――


「なんて可愛いんでしょうっ!」


 グッジョブ蒼麗様!!


 グッと親指を立て、蒼麗の両手を握りしめた明燐はそのまま果竪の元に向いその小さな体を抱き上げた。


「うきゃっ!」

「メイリンずるい!」


 それまで果竪に頬ずりしていた玉英が不満を口にするが、明燐は気にせず抱きしめた。

 ジタバタと果竪が暴れるのも気にしない。


 なんてかわいいのだろう!


 ああ、可愛い


 可愛すぎる


 可愛くて――


 明燐は幼児趣味者が犯罪に走る衝動的心理を、少しだけ理解出来た気がした。





「わたち、もとにもどりゅの?」

「絶対に元に戻します!」


 ふにゅう~と自分に泣きつく果竪に蒼麗は声高に宣言しつつ、少し、いやかなりの割合で果竪の貞操の危機を感じていた。


 というのも――


 サイドからもってきた髪を、白い大きなリボンで結んだお嬢様ヘアーは明燐が。

 纏う白い服は茨戯によって作成された代物。

 しかし、急遽作り上げられたにも関わらず、シンプルなデザインのそれは、ウエストラインのリボンがエレガント感を漂わせ、ウエストの薔薇の大輪コサージュがひときわ華やかに咲き誇り、長めのスカート丈がふわりと花のように広がる素晴らしいものだった。


 しかも、果竪にそれはそれはよく似合っていた。

 身内の贔屓目を抜いても、だ。


 ここに幼児に性欲を抱く方がいれば即座に誘拐されるのは間違いない。


 というか――既に危機は迫っていた。


 カツンと床を打つ音が聞こえ、蒼麗は果竪を抱きしめた。


「蒼麗様、そろそろ果竪を離して頂きたいのですが」


 そう言うのは、先ほど着替えさせられた果竪を目にした瞬間空き部屋に連れ込みかけた変質者――ではなく、果竪の夫の萩波。

 幼い果竪の愛らしい顔を見た瞬間、彼の中から理性や常識という類のものはかなぐり捨てられたらしい。


 必死に宰相達が止めなければ、確実に幼児への性犯罪者として通報されていただろう。


 因みに、その際に大半は萩波に半殺しにされ、無事なのは宰相と茨戯と朱詩、そして明燐の彼氏である蓮璋ぐらいだった。

 流石は腐っても凪国の王という事か。

 というかそんな王にどうして忠誠を誓うのか。


 普通そこまで半殺しにされれば謀反を起こされても仕方がないというのに


「萩波だから仕方がないんだ」

「萩波だしね」

「寧ろ愛らしすぎる果竪がいけないんだ」


 と、果竪に責任転換。

 しかしそこは果竪を溺愛する上層部の皆様。

 悪意からではなく善意溢れる責任転換であり、彼らもまた果竪の愛らしさに酔っていた。

 果竪が怯えて泣くほどに。


 寧ろ、自分達を半殺しにしてまで果竪を求める気持ちが分かるとばかりに頷き


 もし自分達の恋人が同じようになったら、やっぱり同じく止めようとする者達を半殺しにする事間違いなしと改めて悟り、彼らは無事だった宰相達に後の対処を押しつけ――ではなく、託して帰って行った。


 というか、凪国上層部の身で、そんな危険な悟りを開いたまま帰らないで欲しかった


 しかし、厄介なのは彼だけではなかった。


 背後に現れる幾つもの気配


 と、そのうちの一つが動いた


「蒼麗公主っ! 御願いだ! 若返り薬を俺に作ってくれ! そして恵美と理恵にそれを飲ませて小さくなった理恵達とゴブホォっ!」


 理恵に無言のボディーブローを喰らう原始の天使こと修はあっけなく床に倒れた。

 夜の貴公子たるレミレアにつんつんと木の棒でつつかれる姿がなんとも哀愁漂っている。


 第二弾はアルファーレン以下魔王軍の皆様だった


「若返り薬を所望する」

「恵美の愛らしい姿をわらわ達に見せてくれっ!」

「嬢様の幼児化……ぐふっ!」


 大量の鼻血を出して崩れ落ちるレイ・テッド。

 前から危ない人だと思っていたが、やはり人間顔ではないという事か(←人間ではなく魔族です)


 そこに、雪那命の榊が加わり、オウランも参戦すればもう事態の収拾が難しかった。


 しかしそこは蒼麗


 今までも、たぶんこれからもきっと幾つもの死地を潜り抜けるだろう彼女は、常人ではなしえないだろう偉業を達成する。


 すなわち


「作りませんったら作りません!そんな事より果竪さんを元にも戻すのを手伝って下さい!!」


 最強にして最恐魔王と彼が率いる魔王軍を始め、人間界の影の支配者にして影の総帥、異世界の大国の王、そして天界の大国の王に対して怒声を浴びせるという――


 後に彼らは言う


その時の蒼麗は地獄の悪鬼さえ裸足で逃げ出すほど恐かったと――



――続く

幼児化果堅。舌足らずなしゃべり。萌え。

かわいい。かわいすぎるよ!

萩波が血迷うのも分かります。

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