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『家事は凶器?』・・・大雪様著

こんばんわ、さくらさくらさくら様♪

大雪です。オリキャラが二人出てきます。

因みに、本編はこの二人の方が出張るかも――というか、主人公?(笑)


すいません、こねくりまわしすぎて(滝汗)




※オリキャラの名前の読み方

境木(さかき) 希子(きこ)

(かい)



いつも仲良し双子の姉妹――恵美と理恵


彼女達は目の前の少女の所行に同時に溜息をついた


「「もっと早く止めるべきだったね」」


寧ろ今目の前で起きた事は夢だと思いたい


「むぅ~~」


昔から――というか、数日前からしか記憶がない現在記憶喪失の身だが、ここまで出来ないとは思わなかった。

洗濯機から溢れ床中が泡だらけとなった光景に、それをやらかした当の本人である境木 希子は、言いようのない悔しさを覚えた。


「ここに書かれてるとおりにしたのに」

「「してないしてない」」


恵美と理恵は見ていた。

確かに最初は洗剤の箱に書かれていたとおりにしていたが、途中から面倒くさくなって洗剤を一箱分入れた事を。


「恵美」

「理恵ちゃん」


二人は溜息をついた。


今になって灰の言っていたことが嫌というほど分かった。


「あ~~っ!何してるんですか!」

「「灰さん」」


そこに現れたのは、希子の同行者である灰だった。





地味な容姿の希子に、分厚い眼鏡をかけ首筋で長い黒髪を一本に縛っただけの青年――灰。

二人とも、平凡と地味が服を着て歩いているような人達だった。


但し、家庭的でおっとりとした灰は家事洗濯の達人。

一方、希子はその逆で家事洗濯がある意味凶器となる達人だった。


「だから希子は手を出さないで下さいって……言ったんだけどね?!」

「自分の服ぐらい洗えるわ」

「その結果、着れる服がなくなったじゃないですか」


洗剤一箱分入れて洗った希子の服は当然の如く、大量の洗剤がこびりついていた。

しかも完全に固まってしまった為、今温水で溶かしている最中だ。


「大丈夫、三日ぐらいなら変えなくても平気」

「女の子としてアウト発言ですよそれはっ!」

「そうよ、それはまずいわ」

「せめて下着だけでも変えなきゃ」


理恵と恵理も灰を応援するように希子を窘めた。


「でも、ないもんはないし」

「なら、買いましょうよ。幸いなことにこの客船には服屋が色々とありますし」


それもその筈。

お嬢様命の榊がお嬢様の船旅の為に用意した(勿論、他の一般客も大勢乗っている)この船は、全てにおいて超一流。

店も多く、ここで手に入らないものはないとさえ言われるほどだった。


「ここのはやだ」

「どうしてですか」

「全部勝負下着だし」


しかも、殆どのサイズは某影の総帥が愛するお嬢様のサイズだし


「所詮貧乳は立ち入り禁止なのよ」

「希子……」

「希子ちゃん……」


真っ平らではないが、真っ平らに近い胸元をペタペタと叩く希子に理恵と恵美はかける言葉が見つからなかった。


「希子の被害妄想ですよ。たとえ九割九分九厘はそのサイズしかなくても、残りには希子のささやかすぎる、寧ろ正確なサイズを測るのも躊躇われるような胸にもあうサイズはあると思うよ」


鬼だこの人っ!


いつもはホケホケぼやぼやとしたおっとりな灰だが、時折毒舌になる事を知っていた理恵と恵美にもその発言はあまりにもイタかった。


「……そもそも買うお金ないし」


しかし、そこで灰の胸ぐらを掴まない希子は大人だった。

まだ十七歳だというのに、その大人的対応に双子の姉妹は心の中で涙ながらに拍手した。


一方、見た目も大人の実年齢27歳の灰はさらりと言った。


「探せば安いのだってあると思います」

「ここの安いは安くないの。灰、この船は豪華客船。私達は普通の庶民。そもそもこの船に乗れたのだって、たまたま福引きがあたっただけだもん」


そう、たまたま買い物をした時に貰った福引き券で当たっただけ。

他の人達のようにお金に余裕があったわけではない。


「私は大根の苗の方が欲しかったのに」


何が哀しくて『豪華客船世界一周の旅』なんぞあててしまわなければならないのか。


「仕方ないじゃないですか。他の景品と交換出来なかったんですから」


灰とて交渉はしたが、向こうは突然の幸運にパニックになっているだけだと思ったらしく、最後には強引に景品を押しつけてきた。


まさか顔面に叩き返すわけにもいきまい


「まあ……まさか僕も希子が記憶喪失になるとは思わなかったですけど」

「だよね~」


そう――それは今から三日前の事だ。

階段から落ちた雪那を自分が助けたらしいが、その代わりに自分が階段の下まで落ちたらしい。


幸いなことに無傷だったが、頭を打ったのか記憶だけが飛んでいた。


とりあえず覚えていたのは、自分の名前と、この同行者である灰の名前だけだった。


「もう一度頭を打てば治るかも」

「恵美、それだともう一度階段から落ちれっていってるようなものよ」


かなり酷いことを言っている二人。

しかし、その裏で二人がとても心配しているのは分かっていた。何せ、自分が記憶喪失になった時、この二人も居たのだから。


それに、あの少女達も


その時、カチャリと音を立てて部屋の扉が開いた。

扉の影からひょこりと頭を出したのは、黒髪の髪に勿忘草色の瞳をした少女。


「果竪」

「希子ちゃん、お話は終りましたか?」


まるで小動物のような仕草に、理恵と恵美が胸きゅんしたのを見逃さなかった。

その腕に大根のぬいぐるみを抱きトコトコとやってくる姿。


絶世の美少女級レベルの理恵と恵美、そして雪那にはその華麗さ、美しさ、可憐さでは敵わずとも、可愛さでは決してひけをとらないだろう。


但し、それがあの公開鬼畜と呼ばれる人に目をつけられる原因となったと、某魔王と某影の総帥こと榊は言うのだが。


って、二人だって十分に鬼畜だと思うが。


「果竪さん、萩波さんはどうしたんですか?」

「お部屋で他の人達とお仕事してます。あと、蒼麗ちゃんはお部屋でご飯作ってます」


貧乏性である蒼麗は、節約の為に自炊をしている。

というのも、この豪華客船には各部屋にキッチンがついているのだ。

但し、コンロはなくオール電化のIHクッキングヒーターだ。


「今日はおでんなんです」


にこにこと言う果竪だが、たぶん入ってる具材は大半が大根だろう。

果竪の大根好きはこの三日で希子も嫌というほど分らされていた。

そして、蒼麗が果竪のおねだりにまける事も。


「じゃあ、私も何か手伝いを」


瞬間、灰がガシッと希子の頭を掴む。


「マジでヤメテ下さい。台所から火が噴き出します」

「コンロないし、クッキングヒーターだし」

「この前電子レンジを発火させたのは誰ですか」

「希子、早まるのは良くないわ」

「そうだよ、希子ちゃん!まだまだ人生楽しまなきゃっ」

「大丈夫、人間やれば何とかなるから」


ならないしっ!


しかし、そんな彼女達の叫びも虚しく希子は彼らの隙を見ては家事洗濯を行ったという。



そしてその運命の日も


ガァァンっ!


「あ、すいません……ってこれ何?」


吹っ飛んだ鍋の蓋。

それが、いつの間にか部屋にいた見知らぬ男の顔面にヒットする。

しかも、その男の腕には気絶した恵美。


「…………ま、恵美にあたらなかったからいいか」


実はとっても良くないが、実はその男が『常夜人』であり、『蜜華』の一人である恵美が攫われかけていたと知ったのは、その五秒後に訪れる某魔王様達によってだった。




終わり?


知らない言葉が色々と出てきましたが、ここで明かすとネタバレになってしまうので……。

意味不明なものではありますが、暇つぶしにでも読んで頂ければ幸いです♪

以上大雪様のコメント抜粋。


うふふふ、ちなみに続くんですよー!さくらうれしくて踊ってます!

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