外伝~CNO編~ part5 拳の矢
ミズガルズ、道中。
「シュ」
ガンナーへ換装する、バアル。
バアル「(ここに来る途中で錬成した『オイル弾』それを)」
アーチャー娘「(あれ、ガンナーでしたっけ?)」
バアル「(後で説明するから、敵に集中して)」
アーチャー娘「(わかりました!)」
アーチャー娘「アーチャースキル、ツインショット」
2本の矢を1度に射る、アーチャー娘。
敵には当たらず、彼方へ飛んでゆく矢。
バアル「(この子、さては弓のセンスねぇな…)」
バアル「(待てよ、確かこのゲームには、『近距離弓』があったはず)」
CNOのアーチャーには巨弓、弩弓、拳弓、3種の弓が存在する。
バアルが触れているのは、その内の拳弓である。
バアル「(確か、アルケミストのスキルに『武装変換』があったはず)」
スキル画面を確認する、バアル。
バアル「よし、設定完了」
「シュ」
アルケミストへ換装する、バアル。
バアル「えーと、ちょっとゴメンよ」
アーチャー娘「え、何するんですか」
バアル「アルケミストスキル、武装変換!」
アーチャー娘の巨弓が拳弓へと変化する。
アーチャー娘「こ、これって拳弓?」
バアル「勝手に装備変えちゃって悪いけど、君は多分、遠距距離よりも近距離向きなタイプだ」
バアル「この拳弓なら、『近距離攻撃に追加して、中距離戦闘が出来る』、これで戦ってみな」
アーチャー娘「わ、わかりました」
アーチャー娘「(と、とりあえず、殴ろう(ฅ`・ω・´)っ)」
ゴロツキシーフ「な、なんだ、拳弓使いだったのか」
ゴロツキドルイド「このゲーム特有の『バリエーションを増やす試み』で生まれた、例の弓か」
ゴロツキドルイド「面白い、あの娘は俺がやる」
アーチャー娘に襲い掛かる、ドルイド。
バアル「(いいか、スキルの攻撃範囲に頼らず、『自己流のステップ』を入れろ)」
バアル「(このゲームは現実世界みたいなもんだ、ただ技を出せばいいゲームとは訳が違う)」
アーチャー娘「(わかりました)」
ゴロツキドルイド「ドルイドスキル、かまいたち!」
アーチャー娘「( ̊꒳ ̊◟ )⁾⁾⌯૩૩૩」
相手の攻撃を搔い潜り、ステップを入れる、アーチャー娘。
アーチャー娘「今だ、拳弓拳、ツインナックル!」
拳を打つと同時に、弓を撃ち出す技をドルイドに決める、アーチャー娘。
ゴロツキドルイド「くっ、油断したが、レベル5の攻撃じゃ効かねぇな」
アーチャー娘「(´;ω;`)」
バアル「はぁ…、攻撃を上手くかわして、カウンターを入れられたんだ、しょげるな」
バアル「( ๑´•ω•)۶”(ノω・。`)ヨシヨシ」
流れで慰める、バアル。
ゴロツキシーフ「テメェの相手は俺だろ!」
ゴロツキシーフ「シーフスキル、二連切り!」
バアル「おっと」
ひらりとかわす、バアル。
バアル「モテない男の僻みですか、お兄さん(。-∀-)ニヤリ」
このゲームは基本的に『キャプチャー機能を用いて、本人の顔を模したキャラ』が作成できる。
ゴロツキシーフ「ガ~( ꒪⌓꒪)~ン・・・」
アーチャー娘「それを言っちゃうとシーフさんが可哀そうですよ」
ゴロツキドルイド&バアル「(この子、素で言ってるな…)」
バアル「(君は近距離戦闘の才能があるから、大丈夫だとは思うけど、気を付けてね)」
バアル「(俺はシーフの方を片付けるからさ)」
アーチャー娘「(わっかりました!)」
バアル「(まずはガンナーへ換装)」
「シュ」
バアル「(ガンナースキル、エアルによって、行動速度を上昇)」
バアル「(次にアルケミストへ換装)」
「シュ」
バアル「(アルケミストスキル、武具軽量によって、すべての装備の重量を二分の一に)」
装備重量がベリーライトに切り替わる。
バアル「(サーベラス流、疾風の型ってところか)」
「シュ」
フェンサーへと換装する、バアル。
バアル「準備完了♪」
「シュッバ!」
超高速でゴロツキシーフに接近する、バアル。
ゴロツキシーフ「は、早い!?」
バアル「聖衣流居合、風走」
高速の居合切りがゴロツキシーフを襲う。
ダメージ40が入る。
ゴロツキシーフ「よ、40だと…ただの通常攻撃が」
バアル「結構自信あったのに、40か」
バアル「チョー(o´・Δ・`o)ショック」
バアル「(あの子の武器変換で忘れてたが、次は実験だな)」
高速で移動し始める、バアル。
ゴロツキシーフ「今度はかく乱か」
バアル「(高速換装からのオイル弾投擲!)」
「バシャッ!」
ゴロツキシーフ「な、なんだ、油?」
バアル「(ガンナースキル、ファイアショット!)」
「バン!」
銃弾が撃ち抜かれ、ゴロツキシーフに着弾する。
ダメージ5、身体外傷『火傷』発生。
ゴロツキシーフ「や、火傷だと…これは戦闘スキルによる、『状態異常』じゃないのか」
CNOはリアリティを追及したゲーム、戦闘中の状態異常と身体への怪我は別物という仕様になっている。
バアル「つまり、火傷は『万能薬』では治せないってことだ」
アーチャー娘「そ、それって?どういうこと?」
バアル「戦闘中の状態異常である『炎上』なら、万能薬で治せるが、身体外傷の『火傷』は塗薬が必要ってこと」
アーチャー娘「なるほど(;・ω・)ハッ!」
ゴロツキシーフ「火傷自体にダメージはないが、このゲームでは動きに制限が…クソ」
ゴロツキシーフ「おい、外傷を治すスキルとかないのか」
ゴロツキドルイド「無理いうなよ、戦闘と関係ないスキルを覚えてる訳ないだろ」
ゴロツキシーフ「そりゃそうか」
バアル「(直接的なダメージはないが、多少は困るみたいだな)」
バアル「メモφ(・ω・`)」
バアル「さて、そんじゃ、他にも用意したアイテムで実験しますか」
バアル「(* ̄▽ ̄)フフフッ♪」
アーチャー娘「(あぁ、この人、完全に楽しんでる( ̄∇ ̄|||))」
数分後。
ゴロツキシーフ「(*´Д`)ハァハァ」
ゴロツキドルイド「満身創痍やん…」
ゴロツキシーフは状態異常と身体外傷でボロボロになっていた。
バアル「(それじゃ、トドメは任せたよ)」
アーチャー娘「(え、私がやるんですか)」
バアル「((*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪)」
アーチャー娘「(わ、わかりました)」
ステップを入れ、ゴロツキシーフに接近する、アーチャー娘。
ゴロツキドルイド「させるか!」
バアル「甘い」
バアル「フェンサースキル、乱れ切り!」
間一髪でかわす、ゴロツキドルイド。
アーチャー娘「拳弓拳、虚空砲!」
「ドガーーーーンッ!!」
撃ち出した拳の直撃後、衝撃破と共に二撃目の矢が放たれる。
ゴロツキシーフ「グッ」
ダメージ20、状態異常によるダメージも加算され、倒れるゴロツキシーフ。
レベルアップ、11レベル到達、PKペナルティ発生。
アーチャー娘「や、やったー٩(๑>∀<๑)۶」
バアル「(めっちゃ喜ぶなぁ)」
バアル「お仲間さんが倒れたけど、降参してもいいんですよ」
ゴロツキドルイド「クッ、ここで引き下がれるか!」
黒いマントの男「よく言った、それでこそ『我がギルドの団員』だ」
ゴロツキドルイド「あ、あなたは」
「スタッ」
黒いマントの男「そこのお兄さん、ここは俺の顔に免じて、剣をいや『刀』を納めてくれないか」
バアル「……」
男の佇まいとオーラを感じ取る、無月。
アーチャー娘「(な、なんかヤバそうな人が出て来ましたよ…)」
バアル「(あぁ、恐らくあれは『ギルドマスター』だ)」
CNOは先行プレイヤーのみがアクセス出来るゲームから、大型ギルドではないと推測する、無月。
バアル「わかった、こっちもこの子を助けたかっただけだからな」
バアル「引いてくれるなら、こちらとしても助かる」
黒いマントの男「話の分かるお兄さんでよかったよ、それじゃ、またどこかで」
「ボンッ」
煙幕と共に消える、二人。
ゴロツキドルイド「す、すんません、マスター、あんな奴らに…」
黒いマントの男「いや、いい」
黒いマントの男「あれは恐らく『限定ジョブ』持ちのプレイヤーだ、お前らじゃ勝てん」
ゴロツキドルイド「げ、限定ジョブ」
黒いマントの男「開発が忍ばせた、『特定条件でのみ解放されるジョブ』、奴はそのジョブだったに違いない」
黒いマントの男「遠巻きに観察していて、複数のジョブに換装しているのは確認していた」
ゴロツキドルイド「マ、マスター、ということはもっと早く助けられたんじゃ…」
黒いマントの男「(人д`o)ゴメンネ」
黒いマントの男「スマンスマン、面白いプレイヤーだろうと思ってな」
ゴロツキシーフ「(それよか、早く蘇生してくれぇ…)」
バアル「ふぅ、それにしても、近距離戦だと凄い立ち回りだったね」
アーチャー娘「よく正義の味方の漫画とか読んでて、その動きを見よう見まねで(;^_^A」
バアル「なるほど」
バアル「とりあえず、ミズガルズに向かうとしますか」
アーチャー娘「ε=(ノ・∀・)ツ」
バアル、サーベラスLV15、アロエ、アーチャーLV11。
ミズガルズへ向かう二人であった。
アドニス「ようやく、ミズガルズが見えてきたな」
アドニス「兄さん達は大丈夫だろうか」
「ピロリン♪」
メールが届く。
アドニス「何々、アーチャーの子は助けられた、俺達もそっちへ向かう」
アドニス「今回は出番なしですか僕…」
メールの返事を出し、黄昏るアドニスであった。




