episode8 イベント概要
会場内控室。
陽月&葉瑠&那虎&都話「あー、疲れた」
無月「よし、これで一通りはクリアだな」
無月「あと数分で大会が開始されるから、少し休憩しようか」
陽月&葉瑠&那虎&都話「了解」
それぞれ休憩に入る。
無月「……」
一人、男子トイレに向かう無月。
謙吾「……」
メモ帳を取り出し、念入りに熟読する無月。
謙吾「兄さん、『英知の眼』を使ったね」
無月「け、謙吾か…仕方ねぇだろ、時間がなかったんだから」
『英知の眼』とは、犬星神月から与えられた『魔眼』の1つ。
脳を活性化させ、情報の処理速度を向上させる、青い眼。
謙吾「その目は脳への負担が他の眼よりも大きいから、基本的に使っちゃ駄目だよ」
謙吾「ちゃんと僕、認識出来てる?」
無月「大丈夫だ、ちょっと忘れかけてたけど、メモでなんとか繋ぎ止めた」
謙吾「そう、ならよかった」
謙吾「くれぐれも、陽月さんや葉瑠がいるところでは、その眼の使用は控えなよ」
無月「わかったわかった」
──25年前。
「タッタッタッ」
雑巾がけをする幼き無月。
無月「あー、チョーメンドイ」
神威「こら、無月、サボるでない」
無月「げ、じっちゃん」
彼は聖衣神威、無月の母方の祖父である。
門弟A「まぁまぁ、師範、落ち着いて」
門弟B「無月、俺らに剣道で一本取れたら、雑巾がけを変わってやってもいいぞ」
門弟C「おいおい、子供が大人に勝てるわけないだろ」
無月「その言葉、忘れないでよ」
門弟B「お、やる気か、よーし」
神威「全く、調子のいい奴等じゃ」
門弟達に任せ、その場を離れる神威。
数分後。
無月「これで終わり!」
「バシーンッ!」
無月の剣が門弟を襲う。
門弟C「マジかよ、何だあの曲芸みたいな剣捌きは」
神威「……」
一部始終を眺めていた、神威。
本来、剣を握る手は、持ち替えることはしない、切り返すものである。
しかし、無月は剣を振り下ろすと同時に下側の手の握りを外し、振り下ろすと同時に持ち手を入れ替えていた。
門弟A「師範…」
神威「あれは犬星の剣技なのか?」
門弟A「いえ、あれは無月の我流だと思います」
神威「ふむ、仕方ない」
神威「無月、ちょっと来い」
無月「ん、どうしたじっちゃん」
神威「お前は今日から『二刀流』を極めろ」
無月「え、何で急に」
神威「もう『一刀流』には飽きているんじゃろ?」
無月「(じっちゃん、心でも読めんのか)」
無月「じっちゃんが言うなら、そうするよ」
謙吾「( ´ºωº` )ポカーン」
試合を観戦していた謙吾。
神威「謙吾よ、無月を飽きさせてはならんぞ」
謙吾「わ、わかったよ、お爺ちゃん」
──京ヒムイベント会場、特設ブース。
勝豪「よーし、そろそろイベントを開始するよー!」
女性客一同「ハーイ♪」
無月「(黄色い声援が凄いな)」
陽月「無月さんもああいう声援受けたいんですか?」
無月「まぁ嬉しいだろうけど、基本的に『好きでもない人』からの黄色い声援は何とも思わないな」
葉瑠「兄さまは『ミーハーな子』は苦手ですからね」
謙吾「(正確には自分に向けられる黄色い声援が苦手なだけなんだけどね)」
遠目に眺めながら、無月の感情を心の中で語る謙吾。
イベントスタッフ「それでは、参加者の皆様はこちらでくじをお引きになってください」
勝豪「今回の参加者は抽選で当選した、60人」
勝豪「6人1組のチームを10チーム組んでもらうことになります」
勝豪「まず、各々にくじを引いてもらい対戦相手を決定、そこで対戦した者同士が勝敗に関係なく同じチームとなります」
勝豪「つまり、対戦を計3回行ってもらいます」
イベントスタッフ「タイムスケジュールとしては、チーム選抜試合3回、チームによる早押しクイズ、チーム代表者によるチーム対抗戦」
イベントスタッフ「早押しクイズ、チーム対抗戦の合計得点で順位が決定という形式になります」
葉瑠「兄さま、これホントに考えたんですか」
無月「あぁ、だいぶ前から寝ずに考えてた」
天の声「ただ、頭の中でずっと形にしていなかったのは内緒だ」
葉瑠「(何か聞こえた気が…)」
イベントスタッフ「それでは、スクリーンをご確認してもらい、対戦卓へ着席ください」
勝豪「皆、頑張ってねぇ~♪」
女性参加者一同「ハーイ♡」
那虎&都話「ハーイ♡」
無月「(´•ω• ก̀)ヤレヤレ」
葉瑠「めっちゃ楽しんでるやん」
陽月「対戦は皆ばらけたみたいですね」
無月「まぁ初戦だからね」
謙吾「僕は那虎さんとか」
那虎「そうみたいですねぇ」
謙吾「え、もしかして正体バレてる?」
那虎「そりゃもう」
謙吾「それにしても、兄さんがどの色を選ぶのか、気になるな」
那虎「え、赤じゃないんですか?」
謙吾「うーん、多分違うと思うよ」
謙吾の予想通り、無月はいつもと違うデッキを選択していた。
無月「よし、試運転も兼ねて、張り切っていくぞ~!」
女性参加者A「対戦よろしくお願いします」
無月「はい、よろしくお願いします」
先行、無月、パートナー『シェリー』、事件カード『あばよ…名探偵!!』。
後攻、女性参加者A、パートナー『赤井秀一』、事件カード『さざ波の魔法使い』。
女性参加者A「黒、珍しいですね」
無月「今月から組んだデッキで今絶賛研究中です」
陽月「(黒はまだまだパワーが足りないデッキ、それをどこまでデッキビルドとプレイヤースキルで引き上げるのか)」
難しい顔で無月の卓を凝視する陽月。
男性参加者A「あのぉ~」
陽月「あ、すみません、対戦でしたね」
先行、男性参加者A、パートナー『工藤新一』、事件カード『ピアノソナタ「月光」殺人事件』
後攻、陽月、パートナー『メアリー』、事件カード『緋色の帰還』
比呂「お姉さんが対戦相手?」
葉瑠「そうだよ、よろしくねぇ♪」
比呂「うん、よろしく!」
葉瑠「(こんな小さい子も参加してるんだ)」
先行、葉瑠、パートナー『毛利蘭』、事件カード『小さくなった名探偵』
後攻、比呂、パートナー『怪盗キッド』、事件カード『怪盗キッドの瞬間移動魔術』
無月「( ̄ー ̄)ニヤリ」
謙吾「兄さん、葉瑠に小さい子をわざと当てがったね」
無月「(・з・) ~♪」
惚ける無月。
勝豪「それでは、ショータイムの始まりだー!」
次回、全ての卓の試合が始まる。
謙吾「作者さん、まだ対戦じゃないですやん」
作者「すまん、マジでスマン」
謙吾「まぁ、ここ最近バイト尽くしでしたからね」
作者「色々と頑張ります」




