第一章⑥
街に向かうため先ずは川を探す鐡華だったが?
「とりあえず川見つけねぇーとな。転生前から何も食べて無いんだよな…腹減った…」
ぐぅ。とお腹がなりその音で余計に空腹を実感する。
「川探しついでに何か食べれるような物でも探すか。【毒素分解】があるからある程度なら大丈夫だろ。」
そう言いながら散策していると直ぐにキノコを見つけた。
「毒のある定番の食べ物だよな…」
いくらスキルがあるからとはいえ全く知らないものを食べるのは勇気が必要だ。
「とりあえずスキルを信じて食べてみるか!」
とりあえず泥を拭き一口かじりついてみる。
「ん!?以外にいける!とゆうか美味いぞ!?」
想像以上の美味しさに思わず声が出る。食べた感じ毒なども無さそうだ。
「流石に1つじゃ全く腹には溜まらんな。」
他にも無いかと辺りを探してみる。
「おっ!結構あるじゃん!」
とりあえず近くで見つけた7本を食べていく。
「なんだ!?」
いくつか食べているとその中の1つに毒があったようだ。舌先が一瞬だけピリッとした。
「スキルで一瞬で毒は消えたのか?」
口の中に少しだけ違和感が残っている。食べていたキノコをよく見ると他のキノコと少し違って見えた。
「スキルに頼りすぎないでしっかり見た方が良さそうだな…」
そんな事を思いながら川探しを再開した。
少しの間探していると水の音が聞こえてきた。
「おっ!近そうだな」
その場で立ち止まり周りの音に集中する。
「多分こっちだよな」
何となく音の方へ歩いていく。どうやら正解だったようだ。川はすぐに見えてきた。
「あった〜!」
そう言いながら川に駆け寄るとすぐさま川の水に顔を着けた。
「綺麗な川だし飲んでも大丈夫そうだな」
ゴクゴクゴクと一気に喉を潤していく。
「ぷはぁぁぁ!うめぇ!」
どうやら相当喉が乾いていたらしい。
「川も見つけたし、 このまま川沿いを下ってけば街でも見つかるか?」
喉が潤ったのでまた歩きだそうと顔を上げると水面に鉄色をした自分の顔が映っていた。
「あ〜やっぱりこのままじゃ人前は無理だな」
そんな事を考えながらも再び街に向けて歩き出すことにした。
川を探していた道中でキノコを食べ、川も見つけ喉を潤し水面に映った自分の鉄化した顔を再確認し、また街に向けて歩き出す鐡華だった。