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(^ω^)【ようです】のようです

(^ω^)【旅僧】のようです

作者: 日曜日夕
掲載日:2020/02/22



時は元和。

戦国乱世が尾を引く時代。

そんな世を渡り歩く一人の僧が居た。



( ・∀・)「……ふぅ。歩いた歩いた。今日はこの村で宿を取るか」



彼の法名は転法と云う。

阿守山伴無羅比寺にて仏門に帰依し、阿闍梨の号を授かるも出奔。

その理由は誰にも分からず。

ただ彼の房に残された置文には「寺に釈迦居らず」と記されていた。



( ・∀・)「しかし、ここはなんと陰気なところだの」



 (^ω^)「しくしく……しくしく……」



( ・∀・)「おや、こんな所に女子が居るでは無いか」



( ・∀・)「どうした?何故泣いておる?拙僧に話してみなさい」



 (^ω^)「この村はここ数年間凶作が続いておりますだお」



( ・∀・)「ほう。確かに、この村には活気がない」



 (^ω^)「長老が言うには、この山の神様が怒って居られると……」



( ・∀・)「はぁ、なるほど。それで、何故お主が泣く?」



 (^ω^)「その怒りを鎮める為には人身御供が必要であると……」



( ・∀・)「お主に白羽の矢が立ったと言うことか」



 (^ω^)「そうでございまする。コレまで何人も捧げられてきました。

 

       そして、今日が私の日でございまして、もう怖くて怖くて」



( ・∀・)「そうかそうか。その長老は適当言っとるな」



 (^ω^)「はい?」



( ・∀・)「釈迦は『生贄は無駄』だと言っておる」



 (^ω^)「でも、そうしなければ神の怒りが……」



( ・∀・)「神など居らぬ。この世に在るは唯、真如のみよ」



 (^ω^)「しんにょ?食べ物ですかお?」



( ・∀・)「いんや、もっと美味いモノだ」



 (^ω^)「そうなんですか……

 

       そんな美味しいものを食べずに死ぬのは名残惜しいですお……」



( ・∀・)「なんか話が噛み合っとらんが、まあそういう事だ。


       死にたくないのだろう?」



 (^ω^)「はい!死にたくないです!」



( ・∀・)「そうかそうか。威勢の良い奴は嫌いでは無い!」



 (^ω^)「しかし、どうすればよいのでしょうか?

 

       村の人達を説得してくれるのですか?」



( ・∀・)「いんや。衆生に説くのは時間の無駄だ。


       その神を殺してしまえばいい」



 (^ω^)「ええ!そんな罰当たりな!」



( ・∀・)「神を殺してはならない等と、釈迦は言っておらん」



 (^ω^)「神様がお怒りになりますお!」



( ・∀・)「死んでおるのに?そういや神は死ぬのかや?


       ……うむ、分からん」



 (^ω^)「お坊様、とんだ破戒僧でしたお」



( ・∀・)「律は破ったが、戒は破ってはおらん。結局お主はこうするでしか助からんのだ」



 (^ω^)「はぁ……まぁ分かりました。

それで、どうやって殺すのですか?」



( ・∀・)「その山の神とやらが貴様を喰らう瞬間を狙う」



 (^ω^)「見た所、武具などは身につけていらっしゃいませんが」



( ・∀・)「拙僧は昔、とある山で修行をしとってのう。


       その時、神通力を身に着けたのだ」



 (^ω^)「神通力!強そうだお!」



( ・∀・)「ま、それを使えば神など一撃粉砕じゃ。安心せい」



 (^ω^)「分かったお!」



( ・∀・)「……単純な奴だのう。それじゃ、人身御供が行われる場所に案内せい」



 (^ω^)「山の神様が祀られてる祠だお!こっちだお!」



二人は山道を登り、滝を抜け、人身御供が行われる祠にやってきた。

女子が言うには今日の夜、山の神が姿を表すという。



( ・∀・)「こりゃまた陰気臭くて、それっぽい場所だの。


       しっかし、こんな所に神なんぞ顕れるのか?」



 (^ω^)「はい。長老はそう言っておりました……あっ!」



( ・∀・)「急に何じゃ?」



 (^ω^)「思い出しましたお!

 

       長老がこの生薬を服してから、祠の前で神に祈れと言っておりました!」



( ・∀・)「……ちょっと待て!その薬はなんじゃ?」



 (^ω^)「私の身体を美味しくするらしいです」



( ・∀・)「それに何の意味があるんだ!?」



 (^ω^)「山の神様が満足すれば、凶作は終わると長老が……」



( ・∀・)「お主は適当な話を信じすぎだ!


       そんなもの妄語に決まっておろう!貸せ!」



 (^ω^)「あっ!人のもの盗んじゃいけませんお!」




( ・∀・)「盗んでおらんわ!……やはり、これはケシだな」



 (^ω^)「ケシ?」



( ・∀・)「鎮痛作用のある薬草ではあるが、


       これほど大量に服用すれば、意識を失う毒になる」



 (^ω^)「そんな……長老は何故そんなものを……」



( ・∀・)「ふむ、それはおそらくだな……」



   ('A`)「貴様を売るためだ。娘」



 (^ω^)「長老!?なんで!?」



( ・∀・)「ふむ。貴様が長老か。醜悪な面をしておる」



   ('A`)「今宵の売り物に妙な虫が集っていると思えば、

   

       貴様は何者だ?何故ここにいる?」



( ・∀・)「我が名は転法。旅僧として全国を廻り、修行をしておる。


       ここにいる理由は、あれだな……成り行きだな」



   ('A`)「ふん。偶然ここに通りがかっただけのよそ者が。

   

       我らの計画を邪魔するな」



( ・∀・)「いんや、この世は因と縁。全てに理由があるのだ。


       偶然などということはありえない」



   ('A`)「偏屈坊主が小賢しいことをぐだぐだと……」



 (^ω^)「ちょ、ちょっとまってください!どういうことか、全く付いて行けないお!」



( ・∀・)「お主は、いんや、村人は最初から騙されていたんだ。長老にな」



 (^ω^)「なんだってぇ!?」



( ・∀・)「コイツは村の人間を人身御供と称して人気のない祠におびき出し、


       薬で眠らせた後に、人買いに売るという算段だったのだ」



   ('A`)「人聞きの悪い事を言うな。これは村を存続させる為の祭祀なのだよ」



 (^ω^)「そんな!罪のない人を金の為に殺すなんて!」



   ('A`)「黙れ小娘!貴様の命など村に比べれば蟻程の価値しか無いわ!」



( ・∀・)「……言いたいことはそれだけか?」



   ('A`)「なに!?」



( ・∀・)「嘘を吐いて衆生を殺す。それでも十分に罪深いが、


       怒りを剥き出しにし、娘を見下した。命を比較し、仏を軽んじた。


       貴様は、なんと邪悪な神であろうか」



   ('A`)「神だと?……ふん、たしかに、我が一族は代々続く司祭。

   

       神と言って過言ではないな!ふははは!」



( ・∀・)「よし!貴様は神と言ったな!殺しても良し!」



 (^ω^)「は?」



   ('A`)「へ?」



( ・∀・)「喰らえ!究極奥義!伴無羅比砲!」



説明しよう!

伴無羅比砲とは、神通力の一つである!

身体中に秘められた悟りパワーを掌から放出する技だ!

圧縮された超濃度の悟りパワーは邪な存在を塵にする!



( ・∀・)「波ぁッ!!」



   ('A`)「ぐあああああ!!」



長老、消滅ッ!



( ・∀・)「六根清浄!神は死んだ!」



 (^ω^)「流石ですお!お坊さん!ありがとうだお!」



( ・∀・)「はっはっは。当然の事をしたまでだ」



 (^ω^)「じゃあ、私も村に帰るお!」



( ・∀・)「おっと、それはやめた方がいい」



 (^ω^)「なんでだお?」



( ・∀・)「お主が今むらに帰っても、長老殺しの罪を着せられて死ぬだけだの」



 (^ω^)「え?ではどうすれば……?」



( ・∀・)「……?」



 (^ω^)「考えてなかったのかお?」



( ・∀・)「い、いや……あ、そうだ。縁のある寺に入るか?比丘尼も居るぞ?」



 (^ω^)「え~寺ですかぁ?」



( ・∀・)「不満か?」



 (^ω^)「修行めんどいお」



( ・∀・)「精進せいよ」



 (^ω^)「あ、じゃあお坊さんに付いて行くお!」



( ・∀・)「は?」



 (^ω^)「さっき、お坊さん、全国を廻ってると言ってたお?

 

       それって旅行だお!面白そうだお!」



( ・∀・)「ちょっと待て!勝手に決めるでない!第一、拙僧には菩提を得ると言う目的が…!」



 (^ω^)「そっちが嫌と言っても、勝手に付いて行くからいいお?」



( ・∀・)「くそう……ただでさえ旅費が厳しいのに。どうしてこうなった」



 (^ω^)「袖振り合うも多生の縁、観念するんだお」



( ・∀・)「救わなきゃ良かったかも」



 (^ω^)「なんてことをっ!」


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