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プロローグ

メインの方が詰まったので、息抜きで書いています。一日クオリティです。

「ん~~」


私、寝てたのかな?起きて大丈夫だよね?身体、なんともないし。

暗いなぁ。此処何処なんだろ。……なにも思い出せない。

あ、覚えてることもある。自分の名前と、あと……


「お姉ちゃんッ‼良かった、成功したんだ!」


ッ?!いきなり抱きつかれるなんて……あれ?でも、この女の人、見覚えがある?この、綺麗な水色の髪は……


「もしかして、シル……なの?」

「そうだよ!妹のシルフィーだよ。お姉ちゃん」


……驚いた。本当に、シルだったのか。私が、自分の名前以外で覚えてる唯一の記憶。けど、その記憶より大分……


「……大きくなってない?色々と」

「ッ?!もしかして、覚えて……ないの?」


驚かれた。驚いたのは私の方なんだけど。だって、百センチ位だった身長が、今じゃ百七十センチはありそう。それに、女性特有の部分が、凄く大きくなってるんだもん。美人さんだなぁ。


「なにも覚えてないの。自分の名前と、シルの事くらいしか。ごめんなさい」

「……ううん。いいの、お姉ちゃんがちゃんと目覚めてくれただけども、私は嬉しいから」


ああ!泣かないで!あ、こういう時、何て言ったらいいかわかんない!ああもう、早くも記憶無いのが歯がゆいよぉ。


「泣かないで。シルフィー」

「……うん。ごめんね、ちゃんと説明するから」


良かった。泣き止んでくれた。まだ、ちょっと目頭赤いけど。

それにしても、本当に大きくなってるなぁ。私が寝てる間に、何があったんだろ。確実に、数年は経ってるよね。

これからその辺りのこと、話してくれるみたいだけど。


「え~とね、お姉ちゃんはね。……十年間も、眠ってたんだよ」


そんなに眠ってたんだ、私。それならシルが大きくなってるのも納得だね。

でも、なんで眠ってたんだろ。なぜか全く思い出せないんだよね。


「原因も、覚えてないんだよね?知りたいよね。……でも、話したくないんだ。お姉ちゃんが思い出して、十年前みたいになったらって思うと……」


昔の私、どうなってたんだろう。シルが辛そうだし、無理に聞かなくてもいいかな。

それより、此処がどこなのか知りたいなぁ。暗いし、埃っぽいしよくわからないなぁ。


「わかったよ。その事は聞かない。でも、此処が何処かだけ教えて?」

「うん。此処は、私が今働いてるところの、研究室の一つだった場所だよ。お姉ちゃんを安置するために使わせてもらってたんだ」


よく見たら、色々知らない道具がある。ちょっと、鼻につく臭いもあるね。これが薬の臭いかな?


「お姉ちゃん」

「うん?」


何々?シルを見てると、なんか背中に悪寒がするんだけど。怖い。


「お姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃんお姉ちゃん!」


ぬおぉ~~?!いきなり抱きつかないで!すりすりしてこないで!一旦離れてぇ~~?!


「……ヒック、寂しかったよぅ。お姉ちゃんは目を覚まさないし、子供一人だと見下されるし……、辛かったよぉ」


一人でずっと、過ごしてきたんだ。私の眠ってた十年間も、ずっと。なら、今くらいは私が、我慢すべきだよね。


「ごめんね、辛かったよね」

「……お姉ぢゃ゛ん、大好ぎ。」

「はいはい、そのままでもいいから、だからもう泣かないで」






そろそろ大丈夫かな。「お姉ちゃん~」って小声で聞こえるだけだし。


この間に気づいたけど、私って全く成長してないんだね。身長が当時の百二十センチ位なのは勿論、この夕焼けみたいな赤髪も殆ど伸びてない。

十年も過ぎてるはずなのに、何にも変わってないよ。

……もしかして、冷凍とか時間停止の類いだったのかな?えっ、てことは妹より年齢下になってる!?身長差も気になるけど、これはヤバイ!姉の威厳がぁ~~。

……今更か。


「シル、私なんで全く変わってないの?」

「私が、時間停止の魔導具を使ってたんだ。途中からだけどね」


やっぱりかぁ‼

妹より年齢下になってることが確定しちゃったなぁ。ちょっと、悲しいかな。


「お姉ちゃんは、どうなってても、私のお姉ちゃんだよ。……もう手離したりしない」


よかった。シルが優しい子でよかった。最後はぼそぼそっと言っててよく聞きとれなかったけど。


「お姉ちゃん、この指輪は絶対肌身離さず持ってて。指に嵌めてても、首から下げててもいいから」

「お風呂とかでも?」

「うん、絶対。私からの、御守りだから」

「わかった」


シルがこんな真剣な表情をするなんて。

何かあるんだろうけど、私はシルを信じるから!


「ありがとう、お姉ちゃん」


シルの笑顔、かわいいなぁ。こういうところは変わってない。私でも、惚れそうになるくらい幸せそうな笑顔。

姉として、守りたいな。眠っていた十年分。


そろそろ、外に出たくなってきたなぁ。こう、ずっと暗い場所に居るのもね。


「そろそろ出ようか、お姉ちゃん、立てる?」

「大丈夫だよ」


私の考えを、察してくれるなんて!それに、些細なことで私を心配してくれる。流石、私の妹!

あれ?私、記憶無いし、シルの役に立てるのかな。


「今度は、私が必ず守るからね」

「暫くは、頼りにさせて貰うね、シル」

「うん、カレンお姉ちゃん。」


超不定期になります。メインが詰まったときの息抜きで書くので(^_^;)

あまり期待しないでください。

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