第四話 移動開始
学校が遂に始まりました……そして早速ピンチの予感……!
所属クラブは新入部員が何人入るか不安定ですしおすし、不安要素ばかりで死にそう……
ステータスを大体確認した俺は、改めてどうしたものかと思案する。
現在地は目覚めた時から動かず草原のド真ん中。さっきまでずっとボケっと突っ立ってたのか。シュールだな、座るくらいしろよ俺。や、座っても変わらなかったか。
とりあえずマップを確認。
ずっと向いてる方向が南で、遠くに森がある。
反対側を向けば一面草原で、何があるかはわからない。西も同じだ。そして東も眺めても丘があるが、マップではその先に水色、つまりは川らしきものがある、と。
「下手に進んで何かあっても厄介なんだよなぁ……となると、やっぱり東か?水あるみたいだし」
草原が続く北や西へ進んだとして、延々と草原が続いて倒れてしまうかもしれないし、一応は目指す場所ではあるが人間の住む集落があっても困る。正体がバレれば確実に追われるだろうから、その対策をとらず身の着だけで行くのはダメだからだ。
南は論外だ。どんな森だろうが、魔物がいるというこの世界で敵陣地に乗り込むのは前の世界ですら自殺行為だ。オンラインマルチの戦車ゲーで敵陣へ突っ込んで生還できるのはクソ早い上にプレイヤー自身も歴戦兵の軽戦車だけなのだ。速度が出ない低レベル戦車は相手が低レベルでも袋叩きにされるのがオチだ。
ちなみに俺は自陣近くの草むらに隠れて時折狙撃し、バレなくても一旦隠れるタイプです。お陰で最後の1台になることが多いです。占領されても身動きとれないが。
……………話を戻そう。
以上を踏まえれば、なんだかんだで必要な水がある東側以外は選択肢がなくなるのだ。たとえ水が汚れていたとしても、水の有無というのは大きいのだ。汚い水で身体を壊すか、水なしで干からびるか。どっちもどっちか。じゃない、汚れていると決まってない、希望はあるんだ。
時折マップを確認しながら草原を歩いていく。
手足の感覚はどうなのかなどを考えていたが、なんだかんだあっても慣れ親しんだ自分の身体である。若干筋肉が硬かったがおそらく長期不使用での筋力低下だったようで、すぐに元の調子で動ける様になった。
マップは完全に平面で、等高線などもなく単純に『そこがどんな場所か』しかわからず、丘があるという認識も目視からだ。レベルを上げれば色々と増えるんだと信じたい。というかレベルの意味が無くなるし。
…………にしてもこの草原、魔物がいると言われたこの世界のこんな場所。人の手は無いに等しいはずなのにそれっぽいものを微塵も感じない。表面の土はほとんど見えているのに足跡とかそういうものも小1時間歩いても見つからない。この草原が特殊なのだろうか?それともどこかで読んだ森とか影のある場所でしか魔物が湧かないのか?
《魔物は通称『魔の森』と呼ばれる魔力の濃い森でしか原則発生しません。従って、現在地のような森が遠い場所にはほとんど現れません》
さいですか。
遠くに見えていたはずの丘に辿り着き、緩やかな斜面を登っている最中である。
川らしきものはマップで確認すればやっぱり川だった。せめて手洗いが出来ればいいのだが。
…………のはいいのだが、ここで問題が1つ。
お日様がログアウトの作業を開始しました。つまりは日暮れで夜になって灯りも寝床もない!
寝床なんてもっての他、目覚めて約半日、ゾンビになったおかげか水分補給なしでも潤いを身体は求めない。元の人間のサイクルとして水を飲みたいという欲求はあるが、そこまで強くはない。
なのでそっち方面は大丈夫なのだが、灯りがない上にこのままだと草原に1人。何も無い草原にぽつんと1人。精神が今まで全力で目を逸らしてきたこのボッチ状態に暗闇の恐怖は流石に耐える自信がない。せめて壁さえ作れれば………!
ということで、丘の上にたどり着いたので、超適当な勘で日没まで30分足らず、魔法に挑戦だ!
少し終わり方がゴリ押し感あるんですが、毎週執筆がギリギリでこれ以上書こうとすると全く間に合わないんです……そのかわり次回プロットはいい感じに練れてきたのでしっかり書き上げられるよう精進しますのでまた来週〜
おまけ
第五回シンデレラガール総選挙!個人的にはアニメのクローネ勢推しですねw
トラパルは神、コレ絶対(デレステでフルコン目指して詰めてます)