始まりの始まり
『あれ?お前いたっけ?』
そう言われた男子生徒は最初からそこにいた。
『えっとごめん、誰だっけ?』
そう言われた男子生徒は
つい3日前に自己紹介をしたばっかりだ。
『好きです、付き合ってください』
そう言う男子生徒に対して相手の返答は
『あなた…誰ですか?知らない人とは…だから、ごめんなさい』
あろうことか、この女子生徒と男子生徒は席が隣りだ。
『自分は一体なんなのか』
そう思うこの男子生徒は
これからの未来に希望を見いだせなかった。
一章 新しい世界
「あれ…?ここは…部屋じゃない…?」
この男子生徒、不知火麟太郎はたしかに昨夜自分のベッドで眠りについた。
しかし目が覚めたのは自分の部屋とは似ても似つかない場所だった。
「俺…ベッドで寝てたはずじゃ…?」
周りを見渡すと広大なグラウンドが広がり、後ろを見ると巨大な校舎がそこにあった。
「なんだこれ!?ここはどこだ!?」
混乱のせいか、麟太郎は叫んだ。
「ここは学校ですよ。」
麟太郎も半分理解しかけていた事実を述べたのは、
麟太郎の後ろに立っていた女子生徒だった。
髪が長くお嬢様のようなフンイキヲ纏った女子生徒に向かって麟太郎は問いかけた
「えっと…すみません、どなたですか?」
「私は七瀬華林です。あなたは?」
「お、俺は不知火麟太郎です…」
麟太郎は戸惑いながら答えた
「ここはどこですか?」
「ここは学校ですよ。」
おうむ返しのように答える華林の顔は
自分の答えに自信を持っていた
「いえ、あの…それはわかります…」
「あ、そうですか?…うーん、他に表現が…」
華林が言葉を探していると別の女子生徒が華林の肩に手をおく
とても元気があり、話しやすい雰囲気だと麟太郎は思った
「君、今ここに来たんでしょ?」
「多分…そうです。あの…貴女は…?」
「私?私は大久保柚希。あなたの名前はさっき聞いたから大丈夫だよ」
「はい…ところで、ここはどこですか?」
「ここは…とくに名前はないんだ。でも、どんな人が来る場所なのかは答えられるよ。」
「どんな人が来るんですか?」
笑みを浮かべながら答える女子生徒に麟太郎は問いかける
すると女子生徒はこう答えた
「存在意義がない人、だよ。」
「…え?」
あまりに突然の返答に麟太郎は動揺を隠せない
「正確に言うと、自分の存在意義がないと思った人」
「た、たとえば?」
「さぁ…?でも、そういう人がここにくるんだよ」
自分に心当たりが無いでもない麟太郎は追求を止めた
「とりあえず、ここから移動しようか」
「あ、ああ。でも…どこに?」
「私たちの過ごしてる部屋に、ね?」
麟太郎は腕を引っ張られ、訳のわからないまま柚希に連れていかれた
続く…と思う
文才の欠片もない作者が書いてますので誤字脱字などございましたら教えてください。
基本的に自己満足で掻いてます