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なんで、王子こんなになっちゃったんだろう・・・。
ボロボロで若涙目の王子、ベットに座る俺、そして人形を二体抱きながら王子をにらみつけるアイ。
・・・・・・、なんだろうこの状況
「な、なあアイその人形どうした?」
俺は白々しく聞く。
秘技≪お話の内容変えちゃおう≫まさかこれを使うことになるとはな・・・。
アイは王子をにらみつつ俺の疑問に答える。
「この子達はこの前あの、シャワーの時、にクロ君が見たゴーレムです・・・」
アイは、顔を赤くしながら答える。
お、思い出さないようにしてたのに・・・!
「そ、そうか!一体は俺だとわかるんだが、もう一体は・・・」
片方は俺がデフォルメ化された姿に何故かゴスロリ服を着ている(何故ゴスロリかは、聞かない)もう片方は、かわいらしいワンピースを着て、真っ白な肌に赤い目と白い髪、頭にはウサミミ、ってことは・・・
「アイのゴーレムか?」
「そうです。頑張って二体作ってみました」
そういって、アイは二体のゴーレムを地面に置く。
すると二体は、少し距離をとって向かい合った。
「何してるんだ?」
俺が聞くと、アイは見てのお楽しみですとほほ笑んだ。
二体のゴーレムは礼をする。そしてどこから取り出したのか小さな剣を持っている。
「なあ・・・、これって真剣?」
「はい、この子たちの実力を見てください」
キラーン、とアイの紅い目が光る。
二体は剣を構る。その姿は歴戦の戦士を見ているように感じる。
動かない、二体はにらみ合ったままだ。
「なあ・・・、なにも始まらないのだが・・・」
「しっ!クロ君静かに!」
アイは小声で注意する。
「いいですか、あの子たちは先を読んでるんですよ。この動きをすれば防がれる、この動きをすれば勝てる、いや防がれる、これなら避けることができる・・・、など動きの先を読みあっているんです」
な、なぜ人形にそんなハイテク能力が・・・
部屋にいるアイ、俺、王子は静かに事の成り行きをみている。
一瞬、両者が前に出る。
次の瞬間には、両者の剣は二体とも首に突き付けていた。
「はい、お疲れ様です。これで、クーちゃんとアーちゃんも0勝0敗10分けです」
アイがパチパチと手とウサミミで拍手しながら二体のゴーレムに告げる。
二体は悔しそうにしながらもがっちりと握手している。
「クーちゃんとアーちゃん?」
「はい、言ってませんでしたっけ?こっちのクロ君ゴーレムがクーちゃん、こっちの私のゴーレムがアーちゃんです」
何ともかわいらしい名前である。
「な、なあ!触ってもいいか!」
王子が目をキラキラしながらアイに尋ねる。
お前、そんなキャラだったの・・・
「それは、この子たちに聞いてください。感情もありますから」
アイがぶすっとしながら答える。
「感情!?ゴーレムにか!?それはすごい!」
王子は目をさらにキラキラさせながら子供のようにはしゃぐ。
「なあ、ゴーレムに感情いれるのって難しいのか?」
「そうですね、たぶんそんなことできるの世界に私くらいしかいないと思います」
おい、今、何気にすごくないか。本当にアイって何者だよ・・・。
「なあ、お前たち。お、俺に撫でさせてくれないか?」
王子が不安そうにゴーレムたち聞く。
するとゴーレムは、二人で集まる。何か話しあっているようだ。
王子の顔はさらに、不安そうになる。もうお前俺と戦った王子じゃないだろ。なんでそんなピュアな奴なんだよ。
二体は、話し終えたのかなぜかアイのもとへ行って体で一生懸命何か伝えようとする。
飛んだり跳ねたり、屈んだり、手を大きく広げたり。
わかんねーよ・・・。
「ふむふむ、つまり王子がクロ君に謝ったら撫でてもいいのですね。分かりました」
「分かるのかよ!?」
「あ、魔力でこの子たちは魔力で意思を私に伝えただけです」
「じゃあ、今の動きいらなくね・・・」
「かわいいだろうが!」
王子が咆哮する。なんだよ、なんなんだよお前・・・。
「そ、そんなことよりもだ。俺も悪いとは思っていたんだ。だからこの場を借りて謝る。本当に、悪かった。すまない」
「いや、もういいよ」
「ほ、本当か!!?ありがとう!!・・・・・・う、嬉しいのはクーちゃんとアーちゃんに撫でることができるからだぞ!ベ、別にお前に許してもらえたのが嬉しいとか、そんなんじゃないからな!」
王子は耳まで赤くして俺に言う。
なんでツンデレ。
その後、王子はニコニコしながら二体を撫で続けた。ニヤニヤじゃなくてニコニコ。
びっくりするほど清純な笑顔である。
「なあ、アイ。こいつ本当はいい奴だったんだな・・・」
「ええ、これは驚きですね。むしろ引きますね・・・」
王子は全く聞こえない様子でニコニコ笑っている。
「なあなあ!俺のゴーレムも作れないのか!?」
と、王子がキラキラと笑いながらアイに尋ねる。
「クロ君・・・、この笑顔きついです。私みたいに暗いやつにはきついです・・・!『戦いで卑怯もへったくれもない』とか言ってごめんなさい・・・」
「俺もだ・・・、今だから言うけど、俺決闘の時、『そろそろ本気でいくぜ』とか言ったけど、最初から本気でした。ごめんなさい・・・」
「なあなあ!お願いだ!俺のも作って!」
「純粋です・・・!きつい笑顔です!分かりました!作りますから!作りますから!」
その言葉に王子はキャッキャと子供のように笑う。
「「じゅ、純粋だ・・・」」
俺たちは二人同時につぶやくのだった。
茄子男様より情報提供ありがとうございます。
話数が間違っていたので訂正させていただきました。




