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異世界最強の転移者と15人の美少女剣姫  作者: 西村将太郎
第3章 天都の悪
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3-22 産業革命準備

ご愛読、ありがとうございます。

産業革命の準備をする中、軍務大臣はクーデターの準備をしています。

 クーヤたちは産業革命の第一歩、電源の確保を始めた。しかし軍務大臣は密かにクーデターを計画していた。


 〇天都某所 転移113日目 キメイ視点

 私は父や兄と離れて拠点を作った。

 クーヤ度に捕まるまでの信頼できる部下は、一緒に捕まった二人だけだったが、今は増えつつある。


 やはりイヌ座が壊滅してからの干支座を不安視している。

 干支座は12座あるが役割分担しているので、武力の座が無くなったのは致命的だ。

 今まで商家にやって来た恐喝が効かなくなってきたのだ。


 座員は詐欺や暗殺をやって来た犯罪者だ。

 座と言う組織が無くなれば、自分の立場がいつ追われるように変わるか考えると言うものだ。

 その中で体制側の仕事をすれば助かるのではないかと思うのも仕方がない。


 私が体制側にいるのは秘密だが、その匂いを嗅ぎつけて、私に情報を上げるものがちらほら出て来た。

 これはその中の一つだ。

「近く、天都で秘密裏に大規模演習が行われるらしい」


 これは天都軍の駐屯地の指揮官から出た内容らしいが、ちょっとおかしい。

 演習ならもっと期間を置くはずだ。それにこの平和な世の中で大規模な演習を行う必然性がない。

 ただでさえ、西域の横領事件で軍の金に対する目が厳しくなっているのにだ。


 私はその情報を持ってきた者に少々金を渡した。

 父や兄は大した情報ではないと金は出さなかったらしい。

 あの人たちは直接金に結び付かない情報は軽く見るのだ。


「その情報もっと掘り下げなさい」

 私はその者と子飼いの部下に命じる。

 もちろん金を持たせる。


 金をつっかて得られる情報もある。

 クーヤ様に必要な情報を集めてくれと言われたときに貰った金がある。

 まだ骨だけの情報に血肉を付けて渡さねば。


 私はクーヤ様のそばには侍れない。

 叩けば誇りの出る体だから。

 でも陰からあの人を支えることはできる。


 ******


 〇ドワーフの村

 今日は朝から学校の準備にかかってる。

 俺はバイクでドワーフの村へ、製鉄所建設の責任者を決めたかった。

 ヒイとミヤは当然のように俺の前後にくっ付いて来た。


 転移組三人は昨日の魔素の湧出場所に行ってる。

 ジュレイとドーテは異能で魔力バッテリーを作ってるんだけど、一応ワンボックスを作業部屋に繋いで、湧出場所と行き来できるようにはしている。


 バッテリーはガラスの材料の珪砂を買ってきて、ドーテが不純物の除去と結晶化の準備、ジュレイが結晶化を担当してる。氷魔法が物質の結晶化が出来ることは分かっていたけど実際見ると感動だ。

 しかし結晶化は時間がかかる。自然に任せれば何千年何万年と掛かるのだから1時間に1個でも仕方ない。


 転移組は魔素の流れを観察しながらジェネレーターを作ってる。

 魔素の流れの移動や強弱などのデータを取っている。

 もし、変化がなければ大型のジェネレーターを組み立てるつもりだ。


 俺がドワーフの村に来たのはライヤの兄のナオジが帰って来たのもあった。

 真面目で世話焼きであったナオジであれば校長もできるのではないかと思ったのだ。

 俺は村の中心にある、族長の家を訪ねた。


 俺が玄関で名乗りを上げると、廊下をドタドタと走る音がする。

「ク、クーヤさん、本日はお日柄もよく・・・あ、いらっしゃいませ」

 ライヤは真っ赤な顔になって俯いた。間違えて見合いのような挨拶をしたからだろう。


「お邪魔するよ。ナオジ君が帰って来たんだって、ちょっと会えるかな?」

「お兄ちゃん?あ、兄上ですか」

 ライヤは兄に会いに来たのが予想外だったのか、アタフタし始めた。


 また、廊下を走って去って行った。

「姫様、廊下を走らないでください」

 下働きの女性に怒られながら奥へ走る。


「兄上、クーヤ様が!クーヤ様が!」

 そんなに大きな家でもないので、声が漏れ聞こえてくる。


 その後、ライヤが戻ってきて応接室に通されて奥の席に着いた

 8畳くらいの部屋に応接セットが置かれたこじんまりとした部屋だ。

 ライヤはドアの近くにメイドのように立った。


 ドアが開きナオジが顔を出した。

「お待たせしました。・・・妹がご迷惑をおかけしました」

 ナオジは深々とお辞儀をして俺の向かいに座った。


「その話は俺の行う事業に、村を上げて手伝って貰うことで済んでいます。今日来たのは族長たるあなたに、その責任者をやってほしくてお願いに来たのです」


「どのようなものなのでしょうか?なにせ、昨日帰って来たばかりなので、学校のことは疎いのです」

「俺は天帝様に依頼されて信帝国に産業革命を起こそうとしています」


「すみません。産業革命が良く解りません」

「簡単に言えば、多くの機械を作って、しんどい仕事をさせて、楽をしながら皆を豊かにしようって試みです」

 簡単に言い過ぎちゃったかな。


「具体的にはどのようにしていくのですか?」

「まずここに大量の鉄を作れる製鉄所を作ります。その技術をあなた方が先生になって国中から集めた生徒に教えます。それで国中に製鉄所が出来ますね。同じように服を作る機械、ゴーレムエンジンを作る機械などを同じように学校で教え、国中に広げます」


 ナオジは引っかかる物がある顔をする。

「先生をこの村の者がやるようなことをおっしゃっていたようですが、この村にそんな専門知識を持った者は居ないですよ」


「ああ、それは大丈夫です。私の異能で専門知識を頭の中に入れることができますから。ただ、それには一人俺の従者になって貰わなければいけません。それをお願い・・・」

「ちょっと待って!」

 俺の説明はライヤによって中断された。


 俺とナオジはびっくりしてライヤを見る。

「その従者には私が成りたい」

 俺もナオジも言葉を発せずにいた。


「ああ、俺もまだ責任者を受けた訳じゃないんだぞ。なんでお前が従者になるんだ?」

 ナオジがライヤを責める。うん、意味が解らん。

「私はクーヤさんのお嫁さんになりたいの」

 もう、どうすりゃいいのか。


「ダメだ、この人は美少女をいっぱい侍らせてるんだぞ」

 まあ、事実なので否定はしない。

「いいの!誰にも相手にされないよりましでしょ」


「いくら。この村のためとはいえ、お前を人身御供に出せるか!」

「私が成りたいって言ってるの!」

 二人で兄妹ケンカを始めてしまった。


「ちょっと、俺の意見は無視ですか?」

 俺の説明はまだ終わってない。

「その前に行っておいた方が良いと思いまして」

 ナオジが俺を制する。ちょっと生意気。


「知っての通り、私達は犯罪者の子供です」

 それぐらい知っている。こいつらの父親は西域横領事件の犯人になっている。

「しかし、連座制は適用されてない、問題ないだろう」

 そう彼らには何の罪もないのだ。


「それでも次の族長になれるとは思えません。つまりこの村の責任は負えないと言うことです」

「でもライヤは姫様と呼ばれていたし、まだそれなりの権威はあるのだろう」

 うーん、困ったぞ。引き受けてくれると思ってたのに想定外だ。


「そうだよ。私がクーヤ様の話を持ってきたとき、みんな喜んでくれたよ」

 俺がみんなを雇うって話ね。

「それでもだ。みんなの総意がないことには族長にはなれん」


「他に族長になれそうなやつは居るのか?」

「特にいないと思いますが」

 こいつめちゃくちゃ硬いな。


「まあいい、今月中に決めてくれるか。最悪、全員雇うと言う話も危なくなるからな」

「ええ、みんな期待してるのに」

「仕方がないことだ」


 そろそろヒイもミヤも退屈して来たようだ。帰るか。

 全員俺の従者って言うのは無理がある。できれば代表する従者を作って、後はハイジみたいな孫従者にしたかったんだが。

 無理なら天帝様に校長を紹介してもらうかな。


 うーん、組織を作るのって難しいな。

 後はドーテのところの山岳民族やバンコ族は孤立してる人達だから、ちょっと難しそうだ。

 ジュレイのところは数が難しい。

 青龍国のゴンタやノブクニさんのところは人数もそろわんだろうし、時間がかかりすぎる。


 こう考えるとドワーフの村は理想的だったんだな。

「センセー、どうしたの?」


 バイクのタンクの上に跨るヒイが俺を見上げる。

 中型犬の大きさになってるハイジの足に合わせてるので、ジョギング程度の速度だ。

 ヒイもキョロキョロ周りを見る余裕がある。


「いや、俺も大したことないなとおもってな」

「センセーはすごいよぉ」

「そうかあ?」

 俺はヒイに褒められて嬉しい。


「ご主人様は頼りになって、私達を幸せにしてくれます」

 ああ背中でミヤまで褒めてくれる。

 俺は異世界に来て本当に良かった。


 ******


 〇魔素噴出穴 第三者視点

 昨日掘った穴にアオイとマシロが入っている。

「どう?」

「うん、ほとんど変化はないよ。ここにジェネレーターを設置してもいいんじゃないかな」


「ジェネレーターって大きいんでしょう」

「まあね、ここの魔素噴出量に合わせるからかなり大きくなるよ」

 アオイは少しどや顔だ。


「でもよくジェネレーターを開発できたわね」

「もとは人間が魔素を魔力に変換する仕組みを、ナビさんに機械的にしてもらったんだよ」

 マシロは感心した顔をする。


「ナビさんすごいね」

「うん、ナビさんはすごい高性能、またパソコンの台数増やしたらしいよ」


「私達の生理とか止めてるのに、調子がおかしくならないようにもしてるんでしょう」

「それな、私達の体を三日に一回ぐらいスキャンして健康管理してくれてるんだって」


「ええ、それって、どういう理屈?」

「なんか身体強化の異能を使ってるらしい。悪いところがあったら再生で治すらしいよ」


「それで私達風邪も引かないんだね」

「まあ、病気で死ぬことはないんじゃない」


 その時、穴を覗く人影。

「おまえら、サボってんな!」

 アカネだ。


「サボってないって、持ってきてくれたの」

「おうよ!」


 アカネが飛び降りる。ミニのブリーツスカートが翻る。

 両手に50cmほどの水晶を抱えているから押さえられないのだ。

「あんたのパンツなんか見たくないから」


 アカネはアオイに言われて赤くなる。

「仕方ないだろ二本出来てたんだから」

 綺麗に六角柱になった水晶をアオイに差し出す。


 これは作業部屋でドーテとジュレイが作った物を、ワンボックスに空けたワームホールを通って持ってきたものだ。

「ご苦労さん、あの子達も頑張ってるね」


「そうだね。自然に任せてたら数千年か数万年かかるんでしょう」

「そうなのか、すげえな」


「発電機なんかもこちらで作るの?」

「まあ、材料はあるし、出来るんじゃない」

「クーヤは日本円使いたがらないからな」

面白かったですか?何かで評価して頂けると参考になります。

次回は迫るクーデターとキメイの活躍の予定です。

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