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異世界最強の転移者と15人の美少女剣姫  作者: 西村将太郎
第3章 天都の悪
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3-13 それぞれの愛

ご愛読、ありがとうございます。

今回は襲撃事件の後、女性たちのクーヤへの想いです。

 学校の建設用地で干支座の襲撃を受けたクーヤ達だったが、誰一人ケガすることなく退けたのだった。


 〇天都イヌ座拠点 転移103日目 第三者視点

 イヌ座の拠点は天都の下町に堂々とした屋敷を構えていた。

 イヌ座は各商店がミカジメ料を拒否するときに恐喝するのが主な仕事だ。

 一般人はその近くにも寄りはしない。


 サル座の兄妹がイヌ座に戻って、襲撃の報告をイヌ座の頭領に連絡した。

「全滅だ・・と・・・」

 イヌ座の頭領は初老の顔に大きな傷のある男だ。


「はい、それはもうあっという間に、我々が加勢する暇もありませんでした」

 サル座の兄が説明するが頭領は怒りに震える。

「50人だぞ!イヌ座のほぼ全兵力がやられたと言うのか。各座から出た用心棒はどうした!」


「はい、我等より先に逃げました」

「あいつらあー!それで相手は全員殺したんだろうな」

「いえ、相手は無傷です」


「ナニイィ!、おい、人をあつめ・・・」

 怒って兵力を集めようとするが、拠点にいる兵力が10人も残っていないことを思い出した。

 イヌ座はすでにその機能を喪失していた。


「私達は各座に襲撃の結果を報告に参ります」

「ああ、各座の用心棒共が戻っていたら、イヌ座に差し出せと言っとけ」

 イヌ座の頭領は自分の戦闘員が見殺しにされたと思っていた。

 しかし、間に合わなかったし、勝つこともできなかったことをサル座の兄妹は知っていた。


 ******


 〇天都某所 第三者視点

 イヌ座壊滅の情報は黒幕にその日の夕刻には届いた。

「これでイヌ座はその戦力を失ったわけだな」

 黒幕は血の滴るようなステーキを飲み込んだ後に言った。


「それがおかしなことがありまして」

 参謀の青年の歯切れが悪い。

「どうした。言ってみろ」


「はい、警らに潜り込ませたスパイが言うには死んだのは数人、あとは全部捕縛されたらしいです」

「サル座の連絡では全員死んだようだと言っていたのではないか?まあ、生きていたところでわしらの情報は持っておるまい」

「はい、しかし、その後も残っていたウシ座の用心棒の話では治療していたと言っています」


「ふむ、興味深いな。それが本当ならサル座が死んだと思った奴でも治療できると言うことだな」

 黒幕は興味深げに顎を撫でた。

「いかがいたしましょうか?」


「強すぎるな。いや強いだけならともかく、帝国規模の産業を興し、死にかけの奴も治療する。

 そんな奴が帝国に居たら、俺達は追い落とされるかも分らんじゃないか。

 産業革命をやらせるつもりでいたが、俺達が潰されないよう、早いとこ芽を摘んだ方が良さそうだな」


「ではドワーフを使いますか?」

「うむ、サル座も使え、クーヤの暗殺をそれが難しいなら、あ奴らが計画している企画を潰せ」

「分かりました。まず帝城への侵入を図り、情報を集めます」


「最近、わしの周りにもうるさいハエが湧き始めた。敵に情報は渡すなよ」

「はい」

 参謀は早足で部屋を出て行った。


「さて、イヌ座の連中をどうするかな。警らと掛け合って釈放させてもいいが、潰して教会を使うかな。フッフッフッ、こうなっては帝国を手に入れる算段でも付けるか。

 うん、ステーキが冷めちまったか」


 黒幕は立ち上がり、扉を開けてメイドを呼んだ。


 ******


 〇帝城宿泊所 食堂 第三者視点

 夕食の終わった宿泊所では食堂の片付けをするミヤとドーテが居た。

「ミヤは旦那の奴隷なのか?」

 全員分の食器をワゴンに移し替えながらドーテがミヤに聞く。


「うん、そうだよ。私、病気で奴隷商に道中で捨てられたの。それを拾って治して従者にしてくれたのがご主人様だよ」

「・・・」

 自分で聞いておきながらショックで言葉を紡げなかった。


「すまん、聞いちゃいけなかったな」

「いいよ。ドーテさんはご主人様が好きなの」

「うん、そうみたいだ。旦那のそばに居れるだけで嬉しい」


「そうなんだ。でもね、私は奴隷だから一生ご主人様と生きていけるんだ」

「う、羨ましいかも」

 そう言って、使った食器を乗せたワゴンを外に運んでいく。


 ******


 〇帝城宿泊所 風呂場 第三者視点

 風呂場にはヒイとジュレイが居て、掃除をしていた。

「ジュレイさんは今日は帰らないの?」

「うむ、従者になったからには主人に尽くさねばならないからな」


 ジュレイの母親は黒幕のちょっかいもあったので、クーヤの元にいる方が安全だろうと考えている様だ。

「ヒイはなぜクーヤ殿と居るんだ?」

 デッキブラシで床をこすりながら話しかけた。


「僕は村の英雄だったお父さんの跡を継ぐのに、センセーに戦い方を教わってるんだよ」

 バスタブをこすっていたヒイが顔を上げてニコッと笑った。

 ジュレイは末っ子だったのでヒイが欲しかった妹のように感じられていた。


「しかし、お前はクーヤ殿と結婚するんじゃなかったのか?それなら故郷には帰れんじゃないか?」

 ヒイはキョトンとした顔をする。その顔は次第に悲しそうになっていく。

「え、結婚しても村には帰れるよ・・」


 ジュレイは慌てた。ヒイがそのことを深く考えていなかったと分かったから。

「そ、そうだな、そんなことは後で考えればいいことだな」

「うん、ジュレイさんはセンセーと結婚するの?」


 今度は焦るジュレイ。顔を真っ赤にしている。

「私は近衛に入りたくて西域に逃げた。でも結婚相手を探すために母上に天都に戻された。クーヤ殿は好きだが好き勝手にはできん。それが貴族の娘と言うものだ」

「ドーテさんは結婚したいって言ってたよ」


「あいつは言葉は荒っぽいのに素直なんだ。私とは違う。それよりヒイはクーヤ殿にお前以外の嫁が居てもいいのか?」

「センセーは優しいからね。これからもたくさんの人を助けて、惚れられると思うんだ。だから僕を嫁にしてくれれば後は諦めるよ」


「君は達観してるんだねえ」

「タッカンってなに?」

 二人はバスタブに湯を張り始める。


 ******


 〇帝城宿泊所 主寝室 第三者視点

 主寝室はヒイとミヤが寝るダブルベッドとシングルベッドが5台と手狭な様相を呈していた。

 ダブルベッドが一番奥でその反対側のベッドに転生三人組が座る。


「あーあ、嫁にしろ発言にも反応なしですか」

「しかし、あたしらの日本へ帰らない宣言まで流されるとは・・」

 ハア、とマシロとアカネがため息を吐く。


「まあ、実際日本に帰ったって、まともな生活できる保障はない訳だし、ここで生きていくには従者で居られるクーヤさんのそばに居るしか仕方ない訳でしょ」

「そう言うことだ。三人ともクーヤを好きでもあるから結婚しようとしたんだろ。より絆を深めて離れていかないように」


 マシロとアカネがアオイを見る。

 二人はクーヤに関してアオイの意見を尊重している様だ。

「クーヤ君は私らが、この世界でも別に男を作れるんじゃないかと思ってる。私らは従者で無くなれば魔力の使えない、ただの女の子になってしまうのにね」


「だからどうするんだよ!」

 アカネはイライラをアオイにぶつける。

「こうなれば実力行使よ」

 アオイはマシロをビシッと指さす。


「わ、わたし?」

 マシロは意味が分からずに怯える。

「そう、私らはあんたに賭けるしかない」


「どういうことよ」

「決まってんじゃん。色仕掛けよ」

「ええ、!?なんでわたし?」


「そんなのアカネは鶏ガラだし、私はチビだ。クーヤ君がなびきそうなのはマシロしかいないでしょ。その胸は飾りか?」

 アカネが怒って文句を言おうとするが片手で口を塞いで、もう一度マシロを今度は胸を指差す。

 マシロは両手でTシャツの上から胸を押さえて隠すが、明らかにはみ出してエロい。


「嫁になると言った以上、行為の覚悟はあるんだよね」

「そ、それは向こうが迫ってきたらしょうがないかなとは思っていたけど・・・」

「あんたに手を出したら、私らも無視できなくなる」


 アオイは鼻息荒く、胸で両手を組む。

「わたしが迫るの?そんなの出来ないよ」

 マシロは想像したのか真っ赤になって顔を隠した。


「まあ、マシロに任せるのは納得した。でどのように迫るのだ?」

「それはね、・・・・・・・」

 顔を付き合わせた内緒話が始まった。


 ******


 〇帝城宿泊所 執事室 

 その日の深夜、俺は飛行機の設計を終え、その材料のリストを作成していた。

『ご主人様、材料を集める手段が確立しました。胴体部品についてはすでに亜空間に用意してあります』

 ナビさんが資材を手配してくれるから楽ちんだ。

「ようし、明日から組立に入れるな」


 組立は従者達に工作技術をインストールしてやるつもりだ。

 多分完成まで一か月もかからないだろう。


 そんな顔がニシシと笑っているとき、扉をノックする音が聞こえた。

 もうじき日付が変わると言う時間だ。誰だろう。

「どうぞ、開いてるよ」


 扉が開いたので振り向くと白い服を着た女が・・・。

「夜遅くにすいません」

 マシロだった。


 マシロは白いブラウスを上に来て、下半身は何も来てない。

 まあ、ブラウスの裾で大事なところは隠れているがな。

「どうしたんだ。そんな恰好で」


「・・・・・・」

 顔を真っ赤にして何も話さない。

 こういうのは何か?

 俺が相手の意を汲んで、エスコートしないといけないのか?


 そんな高度なテクニック持ってないぞ。

『ご主人様、恋愛の達人をインストールしますか?』

 それだ。じゃない。こういうのは自分の言葉でやらないと・・・。


 俺は立ち上がってマシロの方を向いた。

「俺も男だ。我慢できないこともある。迷っているならやめておけ」

 何とか言えた。傷ついてないよな。


「いえ、迷ってません。クーヤさん 好きです」

 俺にドンと抱き着いてきた。

 俺の体に巨大な二つのふくらみが密着する。


 もう理性が吹っ飛びそうだ。

 転生組の三人はもう成熟した女性だった。

 内緒だが欲情を持ったこともある。


 しかし、若い女性の可能性を潰していいのかと思い悩んだ。

 ストレートに愛情を示してくれるマシロに、答えるべきではないのか。

 気付けば俺も彼女を抱きしめていた。


「俺のそばに居る限り、守ってみせるよ」


 ******


 しばらくの後、俺はベッドで冷静さを取り戻した。

 隣にはマシロが居る。

 マシロが目を開けた。


「大丈夫か?」

 俺はマシロに問いかける。

 マシロは優しく微笑む。

「なんともありません」


 はたと気が付く、俺避妊してねえ。

 ここで出産?。いやダメだろう。こんな人口密度の高い所で、育児なんてできない。

 そういや屋敷貰えるんだったな。何時だっけ・・・・。


「どうしたんですか?」

 俺が焦った顔をしているので、マシロが心配してくれた。

 これは言っておく方が良いだろう。

「俺、避妊してない」


 マシロは一瞬キョトンとして、それからほほ笑んだ。

「私達は大丈夫です。月のものはナビさんが止めてますから」

 なんだとぉー、そんな事が出来るのか。いや待てよ。


「でも、こないだミヤがなってただろう」

 マシロはまたほほ笑む。

「ミヤちゃんはまだ成熟してないから、止められないそうです。ジュレイさんやドーテさんもまだ止められないと思いますよ」


 そうか体が成熟している途中で止めない方が良いってことだろうな。

「ヒイちゃん達が起こしに来る前に戻りますね」

 ブラウスを羽織るとベッドから立ち上がった。


「そうそう、明日はアカネが来ると思います。よろしくお願いしますね」

 え、アカネも?。俺は呆然とするのだった。

面白かったですか?何かで評価して頂けると参考になります。

次回は飛行機の製作と忍び込む影です。

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