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異世界最強の転移者と15人の美少女剣姫  作者: 西村将太郎
第3章 天都の悪
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3-6 コイルガン2

ご愛読、ありがとうございます。

帰って来たクーヤは溜まった仕事を片付けていきます。

 クーヤ達は西域の事件の調査を終え、天都に帰って来た。


 〇帝城 天帝執務室 転移99日目

 執務室には天帝様とその兄上が居た。

 こちらは俺一人だ。俺以外は近衛に行っている。

「ご苦労じゃったな。こちらでは用地買収と工事日程が決まった」


 学校のことだ。学校の先生を考えないとな。うちの3人と俺では全然足りない。

「稼働は来年からになります。それまで電力の供給も考えなくては」

「まあ、慌てるな。お前の引いた設計図の材料がいつ供給できるかはまだ分からん」


「クーヤ君、君は軍部の汚職についてどう思っているのか?」

 天帝の兄上がいきなり聞いてきた。

 俺としては深入りしたくない話題だ。


「さあ、天帝様からは一応解決したと聞きましたが」

「ふふ、君はそうは思っていないのだろう?」

「私はそれ以上の捜査はできませんので。ただ、こちらに手を出せば、その時は痛い目に遭っていただきます」


「フッフッフッ、君が産業革命を目指す以上、必ず黒幕がちょっかいを掛けて来るよ」

「兄上様には黒幕の正体が分かっておられるようですね」

「ああ、私の事はコウメイと呼んでくれ。まあ、黒幕については見当は付いてるけどね」


 見当ついてるんかい。

「では捕まえるんですか?」

「いやこちらの勢力では相手を潰すところまでは行けそうもない。かえって我々が窮地に陥る可能性もある」


 いやいや、天帝様側ってそんなに脆いんかい。あ、そう言うことか。

「じゃあ、私はどう動けばよろしいですか」

 俺に何かをやらせたいってことだよね。


「近衛を鍛えて全員をカクタス並みにしてくれ」

 そうか相手は軍部だもんな。軍事力が必要なのか。

「分かりました。産業革命をやりつつ近衛も鍛えます」


「クーヤ、すまぬ。お前には苦労を掛ける」

「気にしないでください。天帝様が築く未来を期待しています」

「うむ、そう言ってくれると朕も頼みやすい」


 え、まだあるの?

「お前には天都市民に未来を見せてほしい。明るい未来を感じるようなものを」

 うーん、要するに俺の技術で市民を楽しませろってことだよな。


 汽車は準備が大変だし、あとは地味だしなあ。

「ちょっと考えさせてください」


 ******


 〇帝城 近衛練兵場

 俺は天帝様のところから練兵場に来ていた。

 アオイを除く従者のみんなはすでに近衛兵と試合をやってた。

 みんなそれぞれの達人・名人をインストールしてるから負けようがない。


 副師団長のシリュウさんが居たので話しかける。

「お久しぶりです」

「なかなか来ないから、忘れられたかと思ったよ」


「朱雀国から帰ったら、白虎国に行けと言われまして」

「ああ、聞いてるよ。駐在兵の汚職事件があったんだろう」

「はい、天帝様に報告してきたところです」


「まあ、君が来られないなら、従者を差し向けてもらってもいい」

「天帝様に近衛を強くしておけと言われています」

「そうか、ついに始まるのだな」


 シリュウさんは右手を握りしめた。

 恐らく天帝と黒幕の戦いが近いのだろう。

 今日は日が暮れるまで訓練に付き合おう。


 ******


 〇帝城 亜空間工房

 俺はBB弾用のウージーと呼ばれるサブマシンガンのモデルガンを購入した。

 もちろんこれに魔石を埋め込んでコイルガンに改造するためだ。

 なぜかBB弾と同じ6mmΦの鉄球も売っていた。


 感覚で磁力の切り替えをするようにして、魔石を埋め込んでいく。

 目標は亜音速で連続発射、もともとは電動だがこれもゴーレムに変える。

 2時間くらいで出来たので試射をやってみる。


 えーと、まず単発で打つからセレクターをセミオートにする。

 ボルトを一往復させると弾がチャンバーに送り込まれる。

 これで引き金を引くと弾が発射される。


 それをバレル内で10段階の加速をするから磁力制御で・・・。

 ダメだ。制御できるわけがない。バレル内に弾が存在する時間は1/1000秒ぐらいか。

 流石に身体強化された俺でも知覚できない。


 諦めるのもなんだから、まあ、一回やって見るか。

 えーっと、引き金を引いた瞬間にポンプがモーターで回転してチャンバー内の玉を押し出す。

 引き金を引いた瞬間、銃口から弾が約2m飛んだ。


 BB弾より重い鉄球だし、バレルに魔石を組み込んでいるから密封も甘いのだろう。

 それよりなにより、磁力をコントロールする暇がない。

 コイルガンは魔力によって磁石になった魔石を通り過ぎた瞬間、魔力を切って磁力を無くさないといけない。そうしないとせっかく加速した弾を減速させてしまう。


 だから今回はバレルの中で加速と減速を繰り返したわけだ。

 人間がコントロールできないなら魔石にやらせるしかない。

 弾が通過した瞬間、磁力をカットする。この機能を魔石に持たせる。まあ、何とか出来るだろう。


 2時間後、何とか調整できた。

 また、引き金を引いてみる。


 カシュッ!!


 発射された弾丸は土の壁に直径5cmくらいのクレーターを作った。

 やった!成功だ。

 良し、もう一度試そう。


 カシュッ!!


 また弾丸がすぐそこに落ちてしまった。

 魔石が磁力を発生しなかった。磁力を切った後、復活させる機能を付け忘れたのだ。

 ああ、自己嫌悪。もう2時くらいか。ちょっと疲れて来てるな。


 ふーと大きくため息を吐き、作業机に腰かけた。

「あのー」

 不意に声を掛けられ驚いて振り返ると、そこにアオイが居た。


「ごめんなさい、それって私がお願いした武器だよね」

 アオイの手にはお茶とおにぎりとお手拭きの乗った盆があった。


「ここにいると解ってたのかい?」

「今日は私達が洗濯当番でした」

 知らないうちに洗濯物が干してあった。この部屋は物干し場にも使ってる。

 仕事に集中してて気付かなかったようだ。


「もっと簡単に出来ると思ってたんだけど。ちょっと手間取ってる」

 俺は時間が掛かってる言い訳をした。

「これ、食べてください」

「ああ、ありがとう」


 俺は手を拭いておにぎりにかぶりついた。

「これはナビさんに出してもらったのかい?」

「そうです」


「そろそろ、人数も増えて来たし、全員が収納庫を使えるようにするか?」

「できるの?」

「そりゃナビさんが使えるんだから、君達も使えるさ。服とか武器とか仕舞っておきたいだろ」


「うん」

 アオイがものすごくいい顔でほほ笑んだ。

 ちょっとドキッとした。いかんいかん、

 この子達の信頼に応えるためにも欲情する訳にはいかん。


「腹が膨れたからもう一仕事するか」

 俺はコイルガンの完成を急いだ。

 魔石を外して石の組み換えをする。


「これが魔石なんだね」

 アオイが覗き込んで俺の頬にアオイの頬が振れる。

「そうだけど。近いよ、ドキドキして失敗しちゃいそうだよ」

 この子はマシロやアカネと違って、俺に対する警戒心がないみたいだ。


「魔石って一つの石じゃないんだね。いくつもの種類の石を組み合わせるんだ」

 アオイは魔石に夢中で、俺の言葉なんか聞こえないようだ。

 俺は拡大鏡を覗きながらピンセットで砂粒ほどの石を組み替える。


「これはどういう仕組みなの?」

「この白っぽいのが魔力を通す石で、この黒いのが魔力を磁力に変える。このキラキラしたのがオンオフをするんだ」

「ふーん。じゃあ動作原理を教えて?」


「このモデルガンがはじき出した弾丸がこの魔石の磁力が引っ張るんだ。そして魔石のところに来ると磁力を切って、次の魔石の磁力が引っ張るんだ。それが10段ある。目標は亜音速、時速1000km以上。そして1秒間に10発の弾丸を発射する」


 俺はモデルガンをアオイに渡す。

「まずオートに切り替えて、セーフティを外す。まだ引き金に指を付けちゃだめだ。

 バレルの下に左手を添えて、脇を閉めて、腰に付けて・・・よし、撃て!」


 タタタタタタタタタ・・・・!!


 4秒ぐらいでマガジンの分の弾丸50発を撃ち尽くす。

 土の壁が崩れる。


「すごい!すごい」

「反動はどうだ?」

「ぜんぜん大丈夫。これなら片手でも撃てそうだよ。カイカン!」

 昔流行った映画みたいなことを言う。まあ、身体強化もしてるから大丈夫だろうな。


 俺は収納庫からプレートアーマーの胸部分を出す。

「これぐらいのブリキ板なら簡単に貫通するはずだ」

 俺は新しいマガジンを渡す。


 ガガガガガ・・・・!!


 今度は発射音より着弾音が大きい。

 プレートアーマーは穴だらけになっていた。

「ああ・・」


 アオイは防具を撃ったことで、人を傷つけることを考えたのかもしれない。

 ここらはナビさんにフォローしてもらわないと仕方ない。

 残念ながらこの世界で生きることは厳しい。自分を殺そうとするものは排除するしかないのだ。


 俺はアオイにマガジンへの弾丸の補給方法を教えて、弾丸とマガジンを渡した。

「さあ、部屋に戻ろう」

「あい」


 俺は部屋に戻って眠りについた。


 ******


 〇帝城宿泊所 転移100日目

「センセー!センセー!起きて!朝ごはん食べられなくなるよ」

「ご主人様、起きてください。朝ですよ」

 目を覚ますとやたら重いと思ったらヒイとミヤが俺の上に乗っている。


「こら、ヒイ、ミヤ、そんなとこで騒いだら潰れちまうだろ」

 ヒイが胸の上、ミヤが腰の上に跨っている。

「だって、センセーが起きないんだもん。ねえー」

「ねえー」

 二人がハモる。


「分かった。起こしてくれてありがとう。起きるから退いてくれ」

「はーい」

「はーい」

 またハモってやがる。


 俺が食卓に着いて朝食を食べてると外が騒がしい。

 ヒイが居たから頼んだ。

「なんか外が騒がしい。見て来てくれるか?」

「あーい」

 うん、アオイの真似か。


 外の騒ぎが近付いて来るような。

 ドアがバーンと開けられる。

「見つけたあ!!」


 ジュレイだ。えらく焦っているような。

「助けてくれえ」

 ジュレイは俺に抱き着いた。


「どうした?」

 抱き着いたまま俺を見上げるジュレイは泣いていた。

「母が、母が捕まったのだ」

「えー???」

面白かったですか?何かで評価して頂けると参考になります。

ジュレイの母は誰に捕まったのでしょう。

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