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「え? 何? なんで、紫さん?」
とりあえず、警察署から逃げて(沙也加ちゃんが、何故、街頭防犯カメラの死角になるようなルートを知ってたのか追及すべきか、ちょっと迷ってるけど)、沙也加ちゃんがクソ女に電話。
ところが、最初から……。
「どうしたの?」
「瀾おねえちゃんに電話したら……何故か、ウチの兄ちゃんの彼女さんに転送された」
「はあ?」
「まぁ、あの人、前に瀾おねえちゃんと付き合ってたし」
「どう云う関係だよ?」
「えっと……デートに行った時にホラー映画観たら、瀾おねえちゃん、大爆笑しちゃって、ふられたって」
「訳、判んないよ」
「え……えっと、瀾おねえちゃん、ホラーものとコメディの区別が付かないみたいで……」
……余計、訳、わかんないよ。
「で、そしたら……えっと……あ……居ます……はい、代ります」
それから、更に訳が判んない沙也加ちゃんの説明。
「ちょっと、あたしの代りに状況を説明してって」
「え……えっと……何で……まあ、いいか……」
「じゃ、ちょっとジュースか何か、買ってくる」
まぁ、この炎天下に、警察署から大慌てで逃げ出して、更に……沙也加ちゃんの……要領を得ない説明が一〇分以上……。
汗はダラダラ、喉はカラカラだ。




