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 とりあえず、翌朝、家主の軽自動車でJRの博多駅まで送ってもらった後で……何故か携帯電話(ブンコPhone)が鳴り出した。

『今、博多駅に着いたから、一緒に行こ』

 声の主は、同級生の沙也加ちゃん。

「えっ? ちょっと待って、どう云う事?」

『瀾おねえちゃんから、撫子ちゃんに付いてってやれって』

「あ……そ……」

 改札を通って、小倉方面行きのホームに行ってみると……。

「あ、撫子ちゃん、こっち……」

 そう言って手を振ってたのは……「魔法少女」だった頃の同僚の優那(ゆな)ちゃん。

「沙也加ちゃんは?」

「あっち……」

 優那(ゆな)ちゃんが指差す方を見たら……ホームのうどん屋さんで……。

「沙也加……ちゃん……?」

「ごちそうさま」

 どう見ても大盛り用のどんぶりに……おにぎりか稲荷寿司用の皿が2つ。

「えっと……朝御飯、まだだったの?」

「何か、最近、育ち盛りみたいで……」

「ところで、快速電車来たけど……」

「あ、ちょっと待って、自販機でジュース買ってから……」

 う……何か、あのクソ女が前に言ってた通り……沙也加ちゃんは手際や段取りがクソ苦手かも……。

「あ〜、あたしのバッグどこ……」

「大丈夫、私が持ってるから……」

 何が入ってるか判んないけど見るからに重そうな……丈夫そうな生地にゴツい造りの登山用か何からしいリュック。

 そして、電車に乗ってからも……。

「ええっと……どこだっけ……あれ? 忘れてきたんだっけ?」

 と、沙也加ちゃんは、次の駅に着くぐらいまでの時間をかけて、ようやくお目当てのモノをリュックから見付けだし……。

「あ〜、2人とも動かないで……」

「えっ?」

「へっ?」

「だから、表情変えないで」

「無理だよッ‼」

 どうやら、沙也加ちゃんは、タブレットPCで、あたしと優那(ゆな)ちゃんの似顔絵を描いてるらしい。

「よし、これで……」

「ちょっと見ていい」

「いや、まだ、フィルタかけてる途中だから……」

「フィルタ?」

 タブレットPCの画面には……え……えっと……?

「何のフィルタなの、これ?」

 どんどん、人間の顔だったらしいモノが……犬と猫の顔に変っていってる。

獣化(アニマライズ)ってフィルタ」

「へっ?」

「お絵描きソフトをアップデートしたら、新しいAIフィルタが追加されてた。人間の顔を元に……元の顔の面影を残した動物の顔に変換してくれるって」

「ちょ……ちょっと、あたし達の顔、変なのに使わないでよ」

「ごめん、ごめん……待てよ……」

 そう言って、沙也加ちゃんは……何かを思い付いたようで……。

 しばらくタブレットPCを操作し……何故か首を傾げ……。

「どしたの?」

「いや……何でも……」

 もう1度、タブレットPCの画面を見せてもらうと……そこには、さっきの獣化(アニマライズ)とか言うAI処理をされたらしい写真が2つ……。

 1つは白い犬の顔に変えられ……もう1つは虎……でも……虎の方は、何故か白黒が反転していた。

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