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魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第三章:Here She Comes
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(10)

「何が、どうなってんだ、本当に……」

「ねえ、瀾おねえちゃん、晩御飯……」

「インスタントラーメンでも好きに作って食べろ。食った後で、何をやらかしたか詳しく説明しろ」

「どうしたの一体?」

 あたしは、優那ちゃんにそう訊いた。

「え……えっと……同じクラスの松雪さんが塾の帰りにストーカーに付き纏われてたんで、あたし達で、ストーカーを捕まえたら、そのストーカーが市会議員だった」

「さっきの沙也加ちゃんの説明と同じで、訳が判んないよッ‼」

「ご……ご……ご……ごめん……」

「ちょ……ちょっと待って……怒ってない、怒ってない、怒ってない」

「ほ……ほんとに?」

「ホント、ホント、ホント……」

「私の事……嫌いになったりしてない?」

「うん、うん、うん……」

「ありがとう、撫子ちゃん、大好き……」

 御当地魔法少女の同じチームだった頃には……優那ちゃんは「知性派で冷静でシンボルカラーはブルー」って「設定」だった。

 けど……真実は……学校の成績はいいけど、ちょっとした事ですぐ気落ちして、それを何日も引き摺るタイプだ。

「お前が居て、何やってんだ?」

「すいません……」

 クソ女にそう言われて謝ってる大男。

「あの……ボク、沙也加さんのお兄さんに……」

「あいつがお前の金玉を握り潰したって、私の知った事じゃない。自分で何とかしろ」

 クソ女は冷たくそう言った。

 その時、インスタントラーメンを作ってた沙也加ちゃんは……。

「瀾おねえちゃん……」

「何だ?」

「まさかと思うけど……『居ていいとは言ったけど、母さんに連絡しないとは言ってない』なんてオチは……?」

「ようやく気付いたか? ちょっと待て……」

 そう言って、クソ女は携帯電話(ブンコPhone)を取り出し……。

「もうすぐウチか? ああ、ちょっと取り込み中でな。どっちか1人はベランダに回って、もう1人は玄関前で待っててくれ。荒事が起きる可能性が有る」

「瀾おねえちゃん……冗談だよね?」

「冗談だと思うか? ベランダから逃げるなり、玄関から出て行くなりやってみろ」

「嘘に決ってる」

「じゃあ、嘘だと証明してみろ」

「わかったよ。優那ちゃん、にゃんこ、先に食べてて」

「にゃんこ?」

「沙也加さんに、そう呼ばれてます」

 答えたのは大男。

 沙也加ちゃんは……玄関のドアを開け……。

 ……。

 …………。

 ……………………。

 あたしが居る場所からは角度的に良く見えないけど……本当に誰か居たらしい。

「何の騒ぎだ一体?」

 玄関からは……二〇(はたち)ぐらいらしい女の人の声。

「ねえ、瀾おねえちゃん……」

「何だ?」

「おねえちゃんだったら……どうやって逃げた?」

「こうなる確率が少しでも有ったのに……何で、ラーメンの鍋を置いてった?」

「おい、何、子供に物騒な事を教えてる?」

 玄関の方から、さっきの女の人の声。

「鍋の中身をそいつにブッかけりゃ、逃げる隙は出来た筈だ」

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