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魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第三章:Here She Comes
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(2)

「おりゃああッ‼」

 回し蹴りは、あっさり止められた。

「何やってんだ? この手の技は、相手にある程度ダメージを与えてからやるモノだ」

 けど、まだ手は有る。

 止められた足に気を込め……。

「うわあああ……」

「で、これが高い蹴りを迂闊に使うのがマズい理由だ」

 止められた足は握られてる訳じゃない。

 この女の手首と手の甲の一部だけがあたしの足に触れている。

 でも、あたしは、この女が、ほんの少し腕を動かしただけでバランスを崩し……いや、違う。

「えっ?」

 バランスを取り直せた時……ようやく気付いた。

 両足の位置、体の向き、構え……全部が蹴りを止められた時と、ほんの少しづつだけ、でも確実に変っていた。

 腕だけじゃなくて……全身の力を使って、あたしの体のバランスを崩したんだ……。何なら肝心の腕は、力を伝える以外の役割は、ほぼ(ゼロ)

「受け身の練習はしてるのか?」

「え……えっと……」

「ここから先は、受け身が取れないとキツいぞ。しかも……」

 クソ女は足下を指差す。

 ここは……団地の屋上。

 下に有るのは、コンクリート。

「あと、お前さ。それ、喧嘩とか護身術とかの動きじゃなくて……アクション映画向きの動きじゃないのか?」

「え……えっと……」

 仕方ない。

 あたしは元「魔法少女」(近接戦特化タイプだけど)。

 そして、「魔法少女」とは「正義の味方」とは違って「芸能興業」。

 当然ながら、このクソ女みたいな「動きはコンパクトだけど威力なんかはちゃんと有る」ような技じゃなくて、派手な技ばかりを覚えさせられた。

「まぁ……こう云う稽古をやりたいんなら、付き合ってやってもいいけど……」

 クソ女は、あるモノを指差す。

「こう云う季節だ。ちゃんと水分なんかは補給しろ」

 クソ女の指の先に有るのは……スポーツドリンクのペットボトルに、甘いモノが入ったクーラーボックスだった。

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