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魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第二章:Summer Nights
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(6)

「お〜い、にゃんこ、こっちこっち♪」

 駅の改札を出た途端、沙也加さんが、そう言ってボクに手を振ってるけど……ん?

「あれ? その人は……?」

「えっと……小倉って言います。松隈(まつぐま)さんのクラスメイトです」

「は……はぁ……。で……何ですか?」

「クラスメイトがストーカーに狙われてるんで、助けてあげようと思ってさ」

「ちょっと待って下さい。そう云う話は大人に相談……」

「大人の方にも何か事情が有るみたいだから……いつも塾の帰りに狙われるって……」

「いや……でも……」

「ああ、この子は()()()()()。得意技は気配の感知だって……」

「ごめんなさい。元チームメイトが来る筈だったんですけど……何か、急用が出来たみたいで……」

「ん〜、でも、撫子(なでしこ)ちゃんは自分で戦う向きの能力じゃなかったっけ? それだと、3人全員が能力被りだから、このメンバーの方がいいよ」

 ……あ……。

 なるほどだけどマズい……。「私が沙也加で……何か暴れるつもりが有るなら……メンバーに『魔法使い』系を入れる」って、そう云う意味か……。

 しかも、「気配の感知」って後方支援向きの能力なら……この子がストーカーを突き止めて、ボクと沙也加さんがストーカーをブチのめす係な訳か……。

「え……えっと……でも……その……」

「じゃ、次の電車で久留米に戻る。念の為、3人全員別の車両に乗る。万が一、ウチの母さん達や兄ちゃんに見付かったら、ややこしくなりそうだからね」

 おいおい……何で、よりにもよって……こんな事に関して頭が回って手際がいいんだ?……あ、沙也加さんの周りには……「裏の顔が『正義の味方』」って人が、やたら多かった。

 そりゃ……そうなってしまうよなぁ……。

「じゃあ、久留米駅出たら現地集合。集合場所と時間はMeave(メッセンジャーアプリ)で送る。トラブル起きて遅れそうになったらMeave(メッセンジャーアプリ)で即連絡ね」

 どうしよう……と、思ってる内に……。

「にゃんこ〜、そろそろ電車来るよ〜」

「は……はい……」

 どうか……今晩は、そのストーカーは現われませんように……。

 多分、ストーカーをブチのめすまでは簡単だけど……地獄は、そこから始まる。

 ボクは……今、最悪の地獄に堕ちちゃったようだ……。「何か手を打たないと地獄に堕ちるのに、打てる手は、ほとんど無い」って「地獄」に……。

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