表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第一四章:悲しみに振り向けば明日が見えないよ
123/126

(8)

「ねえ……こんな事が出来る人が居るのに……あたし達程度の『魔法使い』って何の役に立つの?」

 夢洲と大阪本土の間には……巨大な氷の橋がかかっていた。

 そこを通って、敵も味方も、帰っている。

「言っただろ、科学技術で起きた良くない事に対処するには、科学技術の知識が有る奴が必要になる。魔法や心霊関係が原因で起きた良くない事に対処するには、やっぱり、そっち関係の知識や能力や技術を持ってる奴が必要になる。こんな真似が出来る奴は確かに実在するが……そいつらにも苦手な事は有る」

 そう言ったのは、クソ女の親類だった。

「それに、力の大小と、その力が役に立つかが、そんなに関係ない事は、お前も思い知た筈だ」

 師匠が、そう続ける。

「師匠……あれは……まだ……?」

「ああ、お前の中に、まだ居る。これから一生、お前は、お前の中に居る……悪とか闇とかは言えないまでも、暴力的なナニかと、それに対するブレーキの両方を制御し続けていくしか無い」

「人間なんて、そんなモンさ……多分だけどな……。裏も表もねえ奴を1人知ってるけど、ロクな奴じゃねえぞ……。そいつに比べりゃ、自分の中に居る化物を飼い馴らそうと足掻いてる奴の方が、余っ程、人間臭くて、可愛げが有る」

「誰? その裏も表もないロクデモない人って……?」

「お前が良く知ってる奴だよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ