表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔導兇犬録:HOLDING OUT FOR A HERO  作者: HasumiChouji
第一四章:悲しみに振り向けば明日が見えないよ
121/126

(6)

 あ……ヤバい……。

 失敗しちゃったみたいだ。

 あたしの中に居た「戦いの女神」は、あたしの攻撃で、あっさりと体の半分以上が吹き飛んだ。

 でも……あたしの体にも……とんでもない痛みが……。そして……体の感覚が無くなっていく……。

「言った筈だ……私はお前だと。お前は私を殺せるが、同時に、お前が私を殺せば……お前も……」

 クソ……あいつの言う通りだ。あたしの体も、どんどん、消えて……。

「違うッ‼ お前がやった事こそが『正解』だッ‼」

「今、お前は『心の目』の方に頼り過ぎてる。ちゃんと本物の目で自分や周囲(まわり)を見て見ろ」

 え……どう云う……こ……。

「あ……あれ?」

 生きてる……あたし……生きてる……。

 怪我1つ無い。

「な……なに……何が起きたの?」

 優那ちゃんも戸惑っている……。

 あたしは……その優那ちゃんに近付く。

「だ……誰……? あなた……一体、誰? さっきまでの、あいつじゃない……」

「阿呆ッ‼ 心の目に頼るんじゃねえッ‼ ちゃんと本物の目で、そいつを見ろッ‼」

 強化装甲服(パワードスーツ)の魔法使いが、優那ちゃんに、そう叫ぶ。

「な……なんか、こう云う場合の定番とは逆のセリフの気がするんだが……」

 護国軍鬼が、額の辺りに指を当て、顔を少し下げて……戸惑ったような口調で、そうコメント。

「現実とフィクションは話が逆だ。私達は……『視えてる』状態こそ当り前だ。だから、無意識の内に肉眼より霊視(心の目)に頼ってしまう。『心の目に頼るな。肉眼でちゃんとモノを見ろ』そう常に自分に言い聞かせ続けてる位の方が、結果的にバランスが取れた状態になる」

 そう答えたのは師匠だった。

「『視え』ない私には……理解し難い話だな……」

「わ……わかんないよ……どうすれば……」

「先は長いかも知れないから……のんびり行こう」

 あたしは、そう言って、優那ちゃんを抱き締めた。

 そして、優那ちゃんの体から放出される邪気を吸収し……。

「えっ?」

「えっ?」

 けど……師匠に言われた通り、優那ちゃんに「気」を返した時、その「気」は……。

 浄化されたものだった。

「お前達、密教系の術者は、誰かの『気』の性質や、どんな術が得意で、どんな術が苦手かなんかを……仏とかの名前で言い表すんだったよな?」

 護国軍鬼が師匠に、そう訊いた。

「ああ……」

「じゃあ、こいつの……」

 その時……。

 爆音。

 轟音。

 しかも……このビルごとが傾いてるらしく……。

「お……おい、お前ら、下で何をやった?」

「やったのは、主に『大阪』のマヌケどもだ。あの、たった1人だけ成功した特攻(Kamikaze)のせいだ」

「はあ?」

「この島は、元々、ゴミの埋立地だ。地下のあっちこっちにメタン溜りが有る。その1つに……火が……待て……」

「どうし……ん?」

「あ……あの……他のビルなんかが、どんどん、高くなってるように……」

「え……えっと……多分だが……そんな事は無い。逆だ」

「おい、お前の名推理が正しかった場合、そいつは『良いお報せ』と『悪いお報せ』の、どっちだ?」

()()()()()()()

「はぁ?」

()()()()()()()()()()。ただ、一番肝心の……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

「だから、何がどうなってる?」

「だから、最初から、お前は、それを訊くべきだった。『良いお報せ』か『悪いお報せ』か、とかじゃなくてな」

「わかった、わかった。何が起きてるか、お前の名推理を簡潔に説明してくれ」

()()()()()()()()()()

「地盤沈下か? でも、爆発の影響で、んな事が起きてるなら……えっと……下の方は、もっとエラい事になってる筈じゃ……」

「違う……居るだろ……そんな真似が出来る奴らが……」

「あ……」

「しかも……2人も居る……一番少ない見積りでもな」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ